岐阜県白川村は、地域を守る、心をつなぐ、新しい観光のあり方を提唱する「白川郷レスポンシブル・ツーリズム」特設サイトを昨年12月27日に公開した。白川村は、地域の人々の暮らしを思いやる旅行者を歓迎し、これは持続可能な観光の取組みの一環として、レスポンシブル・ツーリズム（責任ある観光）を前面に出した発信を進めている。

白川郷レスポンシブル・ツーリズムサイト：https://www.vill.shirakawa.lg.jp/srt/

サイト公開に先駆け、すでに昨年秋に「白川郷観光＆マナーブック2023」を発行。特徴として、白川村が大切にしていることを丁寧に伝え、特に実践してほしいマナーを５つに絞り、日本語、英語、中国語（簡体字・繁体字）、フランス語の５言語で紹介している。

日本語　「白川郷レスポンシブル・ツーリズム」地球上に唯一無二の美しい村を守り継ぐ
English　‘Shirakawa-go Responsible Tourism’　Protecting and preserving the unique and beautiful village on our planet.
中文（簡体）　‘白川乡尽责旅游’　继续守护地球上独一无二的美丽村庄
中文（繁体）　‘白川鄉盡責旅遊’　守護傳承全球獨一無二的美麗村落
Français　‘Tourisme responsable à Shirakawa-go’　Pour préserver et transmettre un beau village unique sur la planète

白川村が「レスポンシブル・ツーリズム」を推進する背景として、村内の世界遺産合掌造り集落では年間200万人を超える多くの旅行者を受入れており、この潮流は、コロナ禍を経て復調傾向であるだけでなく、世界的な観光ブームにより今後も来訪者が増えると予想している。このような中、来訪者の受入環境の向上の一環として、これまでに地域が取り組んできた観光マナー啓発の次のステップとしてレスポンシブル・ツーリズムの要素を取り入れた。白川村がレスポンシブル・ツーリズムを新たな観光振興のキーワードに選んだ理由は、異なる文化や価値観を持つ観光客に具体的な行動を示した上で、ハワイの先進事例のように、一緒に地域を守ることを伝え、責任ある観光（行動）を求めることが、白川村がこれまで取組んできた観光マナー対策を包括的に進める方法として良い結果をもたらすのではないかという仮定に基づくもの。