【香港塩田物語】300年の歴史を持つ西貢(Sai Kung)の塩田を復元
期間:指定なし
[香港政府観光局]2021年06月17日公開

エリア:アジア  > 香港 / ジャンル:観光情報・観光局・現地便り , 自然 , 名所旧跡・観光施設

鹽田梓(Yim Tin Tsai)の住民が協力し300年前の塩田を復元、香港産の海水塩作りに成功
香港には、年を重ねていて経験が豊富なことを意味する「食鹽多過你食米」(食べた塩の量だけでも、あなたが食べた米より多い)ということわざがありますが、実は300年前の香港にはすでに塩を生産する塩田がありました。西貢(Sai Kung)の鹽田梓塩場は近年、村人たちによって新たに復元され、3、4年前から試験的に海水塩作りが始めており、一般公開もされ、見学客にはお土産に海水塩の小瓶がプレゼントされています。技術的な問題があり、この海水塩はこれまで飾り用にしか使えませんでした。しかし、2020年4月以降、あらゆる困難を乗り越え、ついに調味料として使える香港製海水塩の生産に成功しました。この自家製の塩は1瓶50香港ドルで、島内のみで販売されています。そのため、香港製海水塩がどのように作られているかを知りたければ、実際に島に行って見てみるのが一番です。

西貢埠頭から鹽田梓までは、潮風に吹かれながらわずか15分ほどの船旅で行くことが出来ます。船を降りるとすぐに、製塩所のデビッドさんに迎えられ塩田に向います。塩田の面積は数万平方フィートで、外気温が摂氏34度の炎天下では日陰もなく、体力のない人は熱中症になりやすい環境ですが、海水を結晶化させて塩を製造するには、このような気候が必要となります。

塩田の歴史は300年前に遡ります。客家である陳氏の祖先が一族を連れてこの島にやってきて塩田を作り、塩の生産はその後200年近く続きました。デビッドさんによれば、製塩産業は100年ほど前に衰退し、それだけでは生活が成り立たなくなったことから、塩作りを断念せざるを得なくなったのだそうです。その後、陳氏一族は漁師になったり、生活のために都市部に移っていくなどし、塩田は次第にさびれ、鹽田梓に住む人も少なくなっていきました。

しかし2013年に、限られた資金と人手ながらも、地元の住民やボランティアによって塩田の復元が決定されました。観光客はこの塩田で塩を買えるだけでなく、興味があれば、週末や祝日に島内を回るガイドツアーに参加し、より詳しく塩田について知ることもできます。また、天日塩の製造工程を学ぶことができるDIY海水ワークショップも開催されており、30香港ドルで参加することができます。

鹽田梓で海水塩つくりをする三粒鹽記のFacebookページ
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