時代を超えて受け継がれる香港の伝統③
期間:指定なし
[香港政府観光局]2021年05月18日公開

エリア:アジア  > 香港 / ジャンル:観光情報・観光局・現地便り , アート・カルチャー・歴史・ミュージック , ライフスタイル

蝦醤
香港といえば海鮮が有名ですが、チャーハンや野菜炒めなどでの定番は蝦醤です。香港ではかつて蝦醤作りが一般的でしたが、貴重な海洋資源を保護するために2013年にトロール漁が禁止され、現在は減少しています。蝦醤産業は無形資産として認定され、2014年に香港の文化遺産リストに追加されました。

香港のオキアミを使用した100%香港製の蝦醤を製造している企業は少なくなってきましたが、『勝利香蝦廠(Sing Lee Shrimp Sauce & Paste Manufacturer)』は、香港製の蝦醤を作っている数少ない会社の1つです。80年以上前に設立したこの家族経営の会社は、以前は漁村であった大澳にあります。

大澳は水上家屋が有名で"香港の小さなベニス "とも呼ばれています。6月から10月の間に大澳を訪れると、濃厚な蝦醤が入った青いバケツや、ピンクのペーストが入った大きな籐でできた籠、日干しされたピンクのレンガ状のペーストを見ることができます。

手塗り磁器
Christineさんのような陶芸デザイナーにとって、香港はショップに美しい磁器がたくさん陳列されている素晴らしい場所です。「私は香港の色絵磁器、通称“廣彩”(Guangcai)が大好きです。1960年以前は、香港には4つの大きな手描き磁器メーカーがありましたが、今では『粵東磁廠(Yuet Tung China Works)』だけしか残っていません。」とChristineさんは語ります。

粵東磁廠は1928年に広州からやってきたTso一族によって香港で設立され、現在は3代目であるJoseph Tsoさんが工房を運営しています。1960年代からは、磁器への絵付けは手描きでなく、ゴム印や転写を利用しながらの手製装飾になりました。粵東磁廠は、バチカン市国、各国の王室、外国の政府関係者などを顧客としており、現在も世界中の有名ホテル、企業、個人のためにオーダーメイドの作品を作り続けています。

Christineさんは「廣彩は香港の無形遺産の1つである伝統工芸品です。工房内には磁器が所狭しと並んでいて、大量に積まれた磁器の中をじっくり探せば、お気に入りの作品が必ず見つかるはずです。また、お皿や陶器にオリジナルのデザインを施して、世界にひとつだけのオリジナルギフトを作ることもできます。自分がデザインしたものがお皿に入っていたら嬉しいですね!」と説明しています。

今日、香港では多くの人が趣味として磁器の絵付けを習っていて、ワークショップの開催が増えています。 Joseph Tsoさんの奥さんも、香港のさまざまな場所で磁器の絵付けワークショップを開催しています。

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