旅の扉
- 【連載コラム】心を潤すラグジュアリーな旅
- 2021年5月28日更新
- トラベル&ライフスタイル ライター:yukiko
青森の旬の味覚を楽しむ1泊2日の美食旅(1)
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- 渓流アペリティフ
「行きたいレストランがあるからそのために旅をする」それが美食旅。
青森県は、日本海、太平洋、津軽海峡と海に囲まれた県で魚介類が豊富であり、白神山地などもあるため海の幸だけでなく山の幸もあり、食材の宝庫なのだ。美食旅へいざ出発!
今回選んだのは、青森県の十和田八幡平国立公園内、奥入瀬渓流沿いに唯一建つリゾートホテル「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」内にあるフレンチレストラン「Sonore(ソノール)」。
素材の味を生かした料理とワインのマリアージュに重きを置いているレストランで、フランス産を中心に世界中から厳選されたワイン約150種類、2000本がセラーで保管されているとのことでディナーへの期待が膨らむ。
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- Sonore(ソノール)の店内
ソノールとは、フランスの音楽用語で、朗々と響かせてという意味があり、奥入瀬渓流の自然と料理とワインのそれぞれが響き合うということを表現しているのだという。店内は、奥入瀬渓流の自然をイメージしたインテリアで、落ち着いた雰囲気。
ソノールの料理長、岡 亮佑シェフは、神戸北野ホテル、レストランオマージュ、ピエール・ガニュエールなどでフランス料理を修行後、星野リゾート ロテルド比叡の総料理長を経て、2020年4月にソノールの料理長に就任した。
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- Sonore料理長 岡 亮佑シェフ
ソノールのメニュー構成は、アミューズ、前菜、メイン、デザートを含む全9皿で、前菜の一つには、青森の郷土料理をフレンチにアレンジした料理が入るというスタイル。例えば、冬メニューでは、津軽地方の郷土料理として知られる「じゃっぱ汁」を、冬に旬を迎える鱈の白子を使用して青森らしさを表現。この料理の要素にフレンチの技術、技法を加えることで、じゃっぱ汁が洗練された逸品に仕上がっていた。
春から秋の季節限定でアミューズを渓流沿いのテラスでいただける「渓流アペリティフ」というサービスがあるのも魅力。アミューズ後は店内に戻り、前菜が5種類、お魚料理とお肉料理と続き、冬メニューの締めはりんごを使った3種類のデザートと焼き上がったばかりの小菓子。青森の旬の味覚を思う存分味わえるコースに合わせて、8種類のワインが提供されるペアリングもオススメだ。私は3月に伺ったので、冬メニューをいただいたが、今は春のメニューを味わえる。
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- 郷土料理「じゃっぱ汁」をフレンチにアレンジ
4月から6月までの春メニューでは、新緑の季節ということもあり、鮮やかなグリーンのお皿が多い。メニューを見ると、鮪といぶりがっこの組み合わせや厚揚げ豆腐と栗蟹との組み合わせなどが記されている。そして、南部地方の郷土料理「かっけ」は、生地は蕎麦粉でできており、ジュ・ド・ブールと合わせていただく一皿として登場する。コースの締めは春菊のデザートといちごのデザートで、興味をそそられるメニュー構成である。
ソムリエの芹澤氏に春のメニューとのペアリングを聞いたところ、ワインはロワール地方のものやメイン料理は青みのあるボルドーなどを選定するとのこと。
(*メニューや食材の産地は時期により異なる可能性があります)
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- 郷土料理「かっけ」をフレンチにアレンジ
季節を感じる彩り豊かな盛り付けと、旬の食材の組み合わせなど、ここでしか味わえない料理を五感で楽しむフレンチ、ソノール。
季節ごとに伺いたいレストランだ。
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- 山菜とフォアグラの前菜
星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル
青森県十和田市大字奥瀬字栃久保231
フレンチレストラン「Sonore(ソノール)」
https://www.oirase-keiryuu.jp/dishes/sonore/