トラベルコラム

  • 【連載コラム】ちょっとこだわり、少し贅沢
  • 2013年6月4日更新
トラベルソムリエの旅コラム
Travel sommeliere:小野アムスデン道子

香港でアートの最先端とホテルステイの醍醐味を味わう

会場でひと際目を引く草間彌生のカボチャzoom
会場でひと際目を引く草間彌生のカボチャ
グルメ三昧にノータックスのショッピング、エネルギーあふれる街にきらびやかな夜景。週末海外のお楽しみが詰まったような香港。今回は、アジア最大級のアートフェア『アート・バーゼル in 香港』の開催と、著名ギャラリーも続々オープンしているセントラルのアート・シーンに注目。さらにヒップでお洒落なブティックホテルと絶景のエスタブリッシュなホテルでの滞在の楽しみをお届けします。

いま香港のコンテンポラリー・アートが熱い!
 5月23日から26日と4日間をかけて開催された『アート・バーゼル in 香港』は、世界35ヶ国から245もの主要ギャラリーが参加するコンテンポラリー・アートの祭典とも言えるイベント。スイスのバーゼルとマイアミビーチで開催されてきたイベントが、今、急成長する香港にも登場してきたわけだ。広大な会場で、巨匠の作品から今後が期待されるアーティストやアジアン・アートを意識した作品など、表現のバリエーションの豊かさに驚かされる。また著名なアーティストがこの場に集結したのも魅力。運よく会場で会えれば直接に対話もできたりする。
デジタル・アートの展示が目立つミズマアート・ギャラリーにてzoom
デジタル・アートの展示が目立つミズマアート・ギャラリーにて
日本からも22のギャラリーが参加。そのうちの一つMIZUMA ART GALLARY (ミヅマアートギャラリー)では、“おにぎり仮面”で有名な会田誠の《考えない人》や天野喜孝の鮮やかな作品ほか、個性豊かなアートが衆目を集めていた。
海外でも人気の書のアートが目立っていた小山登美夫ギャラリーzoom
海外でも人気の書のアートが目立っていた小山登美夫ギャラリー
 Tomio Koyama Garallery (小山登美夫ギャラリー)では、書道のアーティストとして知られる井上有一の作品が魅力を放っていた。世界の舞台での日本のアーティストやギャラリーの活躍はやはりうれしい。
セントラルには新進気鋭のコンテンポラリーアート・ギャラリーも数多く、勢いを感じるzoom
セントラルには新進気鋭のコンテンポラリーアート・ギャラリーも数多く、勢いを感じる
 このアート・バーゼルin香港は、期間限定のイベントだが、香港のセントラルには、NYのガゴシアンやロンドンのホワイト・キューブ、上海のパールラムなど世界の名だたるギャラリーが続々オープンしている。加えて、注目の新しいアーティストに焦点を当てるギャラリーもあちこちに。そんな一つKwai Fung Hin Art Galleryでは、アジアの作家の作品を展示中。ギャラリー自体が広々とした造りで、モダン・アートに囲まれた幸せな時間が過ごせる。
Kwai Fung Hin Art Gallery
http://www.kwaifunghin.com/home/current/eng/
スタイリッシュな室内。コーナーからはワンチャイの町並みが見下ろせるzoom
スタイリッシュな室内。コーナーからはワンチャイの町並みが見下ろせる
 週末の非日常をホテルステイで満喫
さて、今回、旅の前半、アート・バーゼルの開催中は香港島側で、その後は対岸の九龍半島側と二ヶ所で全く異なるスタイルのホテルに滞在した。前半に泊まったのがワンチャイに5月にオープンしたばかりのホテル・インディゴ香港。香港で一番古い郵便局もあるオールド・チャイナの雰囲気を残すエリアに誕生した、コンテンポラリーでスタイリッシュなホテルだ。時間によって色の変わるロビーやエレベーターの壁は時の移ろいを表し、部屋のアートワークにもレトロなこのエリアのモチーフを生かしている。ホテルの29階から飛び出して底が透けて見えるプール(つまり地上が見える)は秀逸。遊び心が溢れている。
ホテル・インディゴ香港 http://www.hotelindigo.com/hongkong

後半は、ビクトリア湾一望のロビー(夜景の美しいこと!)、落ち着いた客室、心地よいサービス。これぞエスタブリッシュな5ツ星のインターコンチネンタル香港へ。アランデュカスのスプーンやヤントーヒン、NOBUなどミシュランの星付きが揃うダイニングの数々も魅力。今回、香港までの翼となったキャセイパシフィック航空とパッケージでキャセイホリデーがお得な「夏のインターコンチネンタル香港キャンペーン」を実施している。また、たまの贅沢を味わうなら、カクテルタイムなどもあって、常時優雅に過ごせるエグゼクティブラウンジがついたパッケージも。
インターコンチネンタル香港 http://www.hongkong-intercontinental.jp/

 

機内食も優雅なサービングのビジネスクラス。前菜だけでもこれだけ充実zoom
機内食も優雅なサービングのビジネスクラス。前菜だけでもこれだけ充実
香港までの翼に今回利用したのはキャセイパシフィック航空。日本の6都市7空港(沖縄、福岡、大阪、名古屋、成田、羽田、札幌)から香港へルード最多の週120便以上を運航する。香港までは4時間から4時間半、気軽に行けて非日常な過ごし方が出来るのが香港のいいところだ。ちょっと奮発のビジネスクラス(ワールド・エアライン・アワード2012で「ワールド・ベスト・ビジネスクラス賞」を受賞)では、快適な空の旅ができる。食事では乗客の名前をきちんと把握してサービスするなど、英スカイトラック社による航空旅客満足度調査で5つ星を獲得したサービスの質の高さはさすが。また、香港国際空港のラウンジ「ザ・ウィング」のヌードル・バーで茹でたての麺を食べることができるなど、フライト前に優雅なひとときが過ごせる。

夏の香港は、サマーセールやイベントも数多い。香港政府観光局では、日本を含むアジア各国から参加者を募ってショッピングや香港の知識を競い合う『Visa Go 香港スーパー・ショッパー2013』7月に開催。6月中旬から一般参加者を公募する。参考になる香港情報と共にホームページは要チェックだ。

取材協力/香港政府観光局 http://www.discoverhongkong.com/jp/
キャセイパシフィック航空 http://cathaypacific.com/jp/
Travel sommeliere:小野アムスデン道子
ロンリープラネット日本語版編集を経て、ローカルグルメやお酒、非日常の体験などちょっとこだわりのある旅の楽しみ方を発信するトラベル・ジャーナリストへ。
今までの旅ストーリーはこちらから
risvel facebook