ブロードウェイでのミュージカル鑑賞を趣味とするからには、年に数回はニューヨークを訪れる必要があります。せっかく長距離路線に乗るのですから、毎回フライトも楽しむようにしています。
ニューヨークではセントラルパークの西に位置するアッパー・ウェスト・サイドに滞在することが多いので、私の愛用空港はマンハッタンに近いラガーディア空港(LGA)です。
東京とニューヨークを結ぶ路線には直行便も多いのですが、利用空港はマンハッタンから少し距離のあるジョン・F・ケネディ国際空港(JFK)か、ニュージャージー州にあるニューアーク・リバティー国際空港(EWR)になります。そこで、私はデトロイトやシカゴ、ミネアポリス経由でラガーディアに到着するフライトを選ぶことが多いです。
今回のブロードウェイ訪問は往路がロンドン経由JFK入りのいつもと違うルートでしたので、帰国便にラガーディア空港発ミネアポリス経由羽田着のデルタ航空便を選びました。ラガーディア空港はマンハッタンの北東部、クイーンズに位置しており、ニューヨークメッツの本拠地、シティ・フィールドにも近い場所にあります。 アッパー・ウェスト・サイドからはウーバー(またはタクシー)で30分ほどで到着するので、近くて移動がとても楽です。
ラガーディア空港はここ数年ずっと施設拡張・改修の工事中ですが、だいぶ進んできたようで、写真にあるように工事の進捗を利用者に報告する看板も、トーンが明るくなってきました。新コンコースもオープンしたようですが、年末に利用したゲートは改修済のエリアでした。前は、朝のフライト時間に店員さんを探すのが大変だった売店も、セルフレジがだいぶ使いやすくなったので、お水やヨーグルトも数分で購入できて快適です。
ラガーディアからミネアポリスへは2時間20分ほどの短いフライトです。長距離路線ではぜったいに通路側の席を選ぶのですが、ショートフライトは逆に窓側を選ぶようにしています。窓の外の景色を存分に楽しむのも、アメリカ国内線フライトの醍醐味です。
ミネアポリス空港で日本行きフライトが発着するコンコースGの近くに2019年夏にオープンしたのが、ミネアポリスが誇る地元スター、プリンスの関連書籍やCD、DVD、グッズを売るスペシャルショップです。
ミネアポリス出身のプリンスは、代表作『パープル・レイン』を主題歌にした自叙伝的な映画をミネアポリスの中心地にある有名クラブ「ファースト・アベニュー」で撮影し、スタジオ件自宅の「ペイズリー・パーク」も空港から車で約30分ほどの場所にあるなど、ただ単に出身地というだけでなく、本当に地元密着のスターなのです。2016年にプリンスが急逝した時は世界中のプリンスファンと共に、地元の皆さんにも追悼モードが広がったのを鮮明に記憶しています。
そんなプリンスのグッズをペイズリー・パークのショップ以外で買うことができる貴重な場所としてオープンしたのが空港内のプリンス・ショップです。グッズ類に加えて、ミュージアムとして一般公開もされているペイズリー・パークへの入場券も販売しているそうです。
ミネアポリス空港にはフリーWi-Fiが完備されていて、自身のスマートフォンでも無料でインターネットが楽しめますが、それに加えてゲート前の待合スペースや、コンコースのまわりに位置するレストランやバーには各座席に無料で使えるタブレットが完備されています。
このタブレットはなかなか優秀で、自分が乗るフライトの情報を入力しておくと、遅延やゲート変更があった際に教えてくれます。また、レストランのオーダーもできるので、こちらも毎回立ち寄る和食レストラン「Shoyu(しょうゆ)」では、いつもタブレットでオーダーを入れ、席に備え付けのシステムでセフルでカード決済を完了できます。シイタケがたっぷり入ったお蕎麦は若干キノコの存在感が強いお味ですが、アメリカの食事が続いた後の帰国の旅路では、特に美味しく感じます。
デルタのミネアポリス発羽田行きDL121便機内では、今回はメイン・キャビン(エコノミークラス)とコンフォート・プラスの上のクラス、「デルタ・プレミアムセレクト」を利用しました。このお席のポイントは、脚が楽なのと、ビジネスクラスと同じグレードのヘッドフォンだと思います。もちろんお食事やワインも美味しいのですが、エンタメ重視の私としては耳が収まるスペースがあり長時間使用しても耳や頭が痛くならないヘッドフォンは嬉しい限りです。
また、Tumiのケースに入ったアメニティキットに靴下やアイマスク、ニューヨーク発の自然派ブランド、マリン・アンド・ゴッツのスキンケアプロダクトは重宝します。 デルタはエコノミークラスでもスリッパが付いてくるのですが、プレミアムセレクトではビジネスクラス級のふわふわのグレーのスリッパが付いてくるので、これは結構嬉しいです。
デルタのフライトの楽しいポイントは、なんといってもエンタメのラインナップです。英語だと300本以上の映画、日本語を選んでも80本ほどあるそうで、いつも日本未公開のハリウッド最新作や、逆に日本では見る機会の少ないアイドル主演の邦画などを選んで観ています。年末の帰国フライトでは、ケイト・ブランシェット主演の「Where'd You Go, Bernadette」と、犬が可愛すぎる「The Art of Racing in the Rain」、何度も見直しているレディ・ガガの「アリー/ スター誕生」と、クイーンの「ボヘミアン・ラプソディー」の名場面のザッピングをしているうちに、あっという間に羽田に到着してしまいました。
もう一つのポイントは、使えるアプリです。マイレージの「スカイマイル」のポイントを確認するだけでなく、フライトへのチェックインや、フライトスケジュールの確認、搭乗ゲートの最新情報などを確認することができます。
中でも一番重宝しているのは、預け入れ手荷物の追跡機能です。チェックインの際に荷物を預けると、いつも通り紙の確認票ももらえるのですが、アプリ上でもチェックイン情報と紐づいており、荷物追跡をクリックすると、何時何分にチェックインカウンターに預けて、何分に飛行機に積まれて、何分にMSPに到着して、何分に羽田行きの飛行機に積みなおされたか、が、すべて時系列に表示されます。
乗り継ぎ便を使う際は、“自分と荷物がきちんと乗り継ぎ便に乗れるかどうか“がとても重要なので、荷物がきちんと自分が乗る飛行機に積まれていて、同じ乗り継ぎ便に乗っているのがほぼリアルタイムで把握できるのは、かなりの安心感です。
そして、今回も無事に羽田に到着です。次回はいつブロードウェイに行けるかしら。今からすでに待ち遠しいです。