旅の扉

  • 【連載コラム】***独善的極上旅日記***
  • 2019年4月27日更新
フリージャーナリスト:横井弘海

人生を楽しもう!~カナダ・ケベック州へ~モントリオール③アイスホッケーNHLは必見

往年のスター選手の銅像とともに記念写真zoom
往年のスター選手の銅像とともに記念写真
スポーツをこよなく愛するカナダ人。ケベック州に行ってみて、そのスポーツの中でもアイスホッケー愛は特別だなぁと感じました。
男の子が将来なりたい職業と言えば、最高峰のNHL(ナショナルホッケーリーグ)の選手が筆頭。真剣なまなざしでホッケーをしている子供たちをあちこちで見かけます。北米ではアメリカンフットボール、野球、バスケットボールと並んで4大プロスポーツの一つです。「若い時は選手のお嫁さんになりたかったわ」と笑いながら教えてくれた現地の女性もいました。
氷上の格闘技と言われるNHLの試合を見せてくれるというので、あまりよく知らないながら、「これは見なければ!」と、とても楽しみにしていきました。
試合開始のかなり前からファンがつめかけていましたzoom
試合開始のかなり前からファンがつめかけていました
モントリオールのチームは、モントリオール・カナディアンズ。NHLの創設メンバーで、創設は1909年と言いますから、今年100年を迎えるという古豪。実は、スタンレーカップの優勝が史上最多の24回もあるという名門チームです。最後の優勝は1993年。ここのところは少し低迷しているのかも。
会場にはもちろんケベック州の州旗もかかげられていますzoom
会場にはもちろんケベック州の州旗もかかげられています
本拠地のベルセンターに近づくにつれ、友人はNHLの話しかしなくなり、「ここ2試合連敗してしまってねぇ。今日こそ何とかしてほしいな」と、かなりマジでファンなことが伝わってきました。チーム愛なら誰にも負けないという感じで、月曜日にも関わらず、ベルセンターに満員21273人のファンが詰めかけました。お気に入りの選手の背番号が入ったユニフォームを着て、外で記念撮影をしたり、ショップで買い物の列に並んだり、男女問わず大人も子供も楽しそうです。
「お土産は本物のパックが良いんじゃない?」と勧められるままに、チームのロゴ入りのものを買いました。パックって、いわゆるボールの代わりですけれど、硬いゴム製で直径7.6センチ、厚さ2.5センチの小さなものをスティックで追って、大男たちが肉弾戦を繰り広げるのですね。重さは160g程度ですが、結構ずっしりしているので、今、家ではペーパーウェイトになっています。
美味しいビールとスナックを片手に観戦zoom
美味しいビールとスナックを片手に観戦
 生まれて初めてNHLの試合を見ましたが、素晴らしくショーアップされています。席は3階だったか、高いところから見下ろす感じでしたが、スケートリンクは試合前はスクリーンに早変わりし、会場全体を盛り上げます。リンク中央の天井にも巨大なスクリーンがあり、試合の状況を克明に映し出してくれます。
「GO HABS GO!!」
これがチームを応援する合言葉。
NHLのお楽しみなのか?時に乱闘も始まります。中央のスクリーンは、乱闘が始まった瞬間から、その一部始終をアップでとらえ、これを見た観客がさらに盛り上がる構図。
チームのことがあまりよくわからなくても楽しさいっぱい。試合も勝って興奮マックスの夜でした。
スピード感が普通ではないですzoom
スピード感が普通ではないです
ところで、NHLについて本当に基礎的なところをおさらいしておくと、なんとNHLは1917年に、カナダで創設されたのです!1920年代にアメリカに広がり、現在は東西2つのカンファレンスがあり、全部で31チームあります。
冬のスポーツとおもいきや、NHLの開幕は2018年―2019年のシーズンは10月3日でした。現在、レギュラーシーズンが終了し、4月10日からは東西両カンファレンスの上位チームによるプレーオフトーナメントの真っ最中。このトーナメントの頂点に立った優勝チームが栄えあるスタンレーカップを手にするのは6月中旬だそうです。シーズンは長いのですねぇ。だから、なんとかチケットを手に入れて、絶対生の試合を見るべき!一度観戦したら、アイスホッケーファンになること、間違いなしです。
将来はNHL選手のお嫁さん??zoom
将来はNHL選手のお嫁さん??
2018-2019のHABSの成績をお伝えしておくと、残念ながらプレーオフに進めませんでした。だから、今、モントリオールの人たちにNHLのことを聞いても、とても不機嫌になるか、もう新しいシーズンに向けての話しかしてくれないかもしれません。
NHLの公式ホームページはhttps://www.nhl.com/です。
スケジュールからチケット案内までありますので、カナダに行く前に一度のぞいてみてください。
2019年はHABS創立100周年。必見です!

取材協力:Tourisme Montréal 
フリージャーナリスト:横井弘海
元テレビ東京アナウンサー。各国駐日大使を番組や雑誌でインタビューする毎に、自分の目で世界を見たいという思いが強くなり、訪問国は現在70カ国超。著書に「大使夫人」(朝日新聞社刊)。国内旅行は「一食一風呂入魂!」。美味しいモノと温泉を追いかけて、旅をしています。
risvel facebook