旅の扉

  • 【連載コラム】coffee x
  • 2017年11月13日更新
アムステルダムカフェより
カフェエッセイスト:安齋 千尋

Coffee x Short note

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My biggest fan - Red Diamond Cafe

ーIf you ever ask me how many times you’ve crossed my mind, I would say once. Because you came, and never left.-Ritu Ghatourey
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Hello Kitty Blend
ーColumbia Natural, Ethiopia Amaro Gayo, El Salvador Vertiente

ありがとう。私のためにブレンドしてくれたコーヒーは、モカプレス用に挽いてくれました。コーヒーへのこだわりをロマンチックという彼が入れてくれるコーヒーは、いつ見ても飽きないドリップと豆を挽く香り、氷が入ってカシャンと音がする瞬間も、一つ一つとても美しいのでした。日曜日の私の楽しみをデザインしてくれるカフェ。雨が降れば、傘を持って迎えに来てくれて、タクシーが来ないなら一緒に待ってくれる特別な場所と人たちです。
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Cigarette After Sex
- http://www.cigarettesaftersex.com/records
今日のカフェミュージック。ウェブサイトもいいし、コーヒーといい音楽といいセンスがいい。

トランプさんが日本にゆき、サウジアラビアにルーブル美術館ができて、タイでは前国王のお葬式があり、なんとなく、Terrence Malickの映画を見る夜。
What's this war in the heart of nature? Why does nature vie with itself? The land contend with the sea? Is there an avenging power in nature? Not one power, but two?
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A morning in Bangkok @ swimming pool
ぽっかり。バンコクという都市は不思議なところで、夢の中にいるみたいな気がします。
毎朝、6時半に起きてビーチサンダルと鍵を持ってピーンポーン。
到着したエスカレーターに乗ると、髪の毛もくしゃくしゃ、半分目をつむっている自分が写っています。プールサイドで簡単なyoutubeで覚えたヨガをして、一年中夏の太陽を浴びて、誰もいないプールに入って行く瞬間の冷んやりも、自分の手足やペディキュアの赤を見ながらバタフライをしている自分も、とても客観的に見ている気がするのでした。
日曜日、ちょっと遅めに日課のプールに行くと上の階の住人のアメリカ人が先に泳いでいました。ゆっくり深呼吸をして全身を伸ばしている私を見て、ヨガをしてる時何を考えているの?周りの音とか自然とか?ヨガ=よくあるスピリチュアルな考え、とは程遠い私の答えは、ある人のことを考えているわ。素直にぽっかりと開いたゼロエモーション、すんなり聞いてくれたこの友人に挨拶のキスをされて、私はプールに入ってゆくのでした。キラキラの反射と青いタイルがきれいな水の中。そしてシャワーを浴びたら、朝ごはん。私は美味しいものを見つける天才かも、とにんまりしてしまうSourdough Breadのこの気泡。Holley Artisan Bakery。
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Do Androids Dream of Electric Sheep?
by Philip K. Dick (1968)
もうすぐ冬休み、今回の旅に持って行く楽しみすぎる本を買いました。
人間と人造人間を分けるものは何かーSympathy。結局、人間の強いところも弱いところもここにあるのではないかと、何度も考えさせられてあまりにありえそうな近未来にドキドキすること。このドキドキは、どれくらい相手に伝わるのだろう。9,169 kmをワンプッシュで縮めることも永遠に行かない土地にすることもできるSiriのメッセージを見つめてしまう、心なしか”Send”の方がフォントが大きい気がする、日曜日のカフェ時間の記録です。
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Red Diamond Cafe
https://www.facebook.com/reddiamondcafe/
Holley Artisan Bakery
http://www.holeybread.com
The Thin Red Line (1998, Terrence Malick)
http://www.imdb.com/title/tt0120863/
カフェエッセイスト:安齋 千尋
Amsterdamに住んでいます。外国で暮らすため、京都で仲居をしながら学んだ日本、Londonでの宝物の出会いがありヨーロッパにきて10年以上が経ちました。世界中どこにいてもいいカフェに出会うことがとても楽しみです。入った瞬間の香り、音、新聞、いつものバリスタと目が合うこと、私の日々の幸せな瞬間はカフェにあります。
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