旅の扉

  • 【連載コラム】空旅のススメ
  • 2015年10月14日更新
あびあんうぃんぐ
航空ライター:Koji Kitajima

バニラエアで気軽にアジアの空へ旅立ってみた!

イエローにブルーのアクセントカラーがさわやかな機体zoom
イエローにブルーのアクセントカラーがさわやかな機体

LCCの就航で、近距離アジアが随分と身近になりました。
日本発着の韓国、台湾と香港路線の充実度は目を見張るものがあります。

台湾にはどうもまた行きたくなる魅力があります。街の活気とテンポが自分の波長に合っている気がします。食への充実度がかなり高いのも、理由のひとつです。
テレビ番組「孤独のグルメSEASON5」初の海外ロケが台湾であったのも頷けます。

行先を決めたら次は航空会社です。この選択が自分の中では、重要です。
今回、決めたのはANAホールディングス100%出資のLCCバニラエア。決め手はまだ乗ったことがなかったから。

黄と青のカンパニーカラーっていいじゃないですか。青空に咲く黄色いお花畑。
この取り合わせは、リゾート旅行には欠かせないようにも思えます。
目的地に自然との触れ合いを盛り込んでいる人にはピッタリなのではないかと思います。

予約をしてみて驚いたのですが、操作が実に簡単です。
スマホでサクサク進んでいって、国内線の手配と変わらないのです。画面の切り替わる時もバニラの花びらが画面を飛んで、楽しい気分になります。

交通の手配が気軽だと、目的地での行動をじっくり考えられるのでいいですね。
今回は、ホテルを手配したら、用意は済んでしまいました。

乗るエアラインが決まると、フライトを楽しみたくてホームページやSNSをチェックします。Facebookの冒頭に動画があったので何気なく見てみると、ビックリ!!見終わった時にはすっかり旅行気分で「バニラエアWow Wow」のフレーズが頭の中を駆け巡っていました(笑)

出発は成田空港第三ターミナルからバス案内です。タラップでの搭乗、これが好きです。
自分の乗る機体全体が間近に見えて気持ちが高まります。ボーディングブリッジは快適ですが、乗る前に見える機体がガラス越しなのはやっぱり物足りない。

リゾート気分が盛り上がるようサービスしてくれる4人の客室乗務員zoom
リゾート気分が盛り上がるようサービスしてくれる4人の客室乗務員

搭乗すると、ロゴの入った青いカーペットに無地の青いレザーシートが目に入ります。
最後尾の客室とトイレの間にあるパーテンションにロゴマークがあしらわれており、明るい機内になっています。

最後方の31列に座ります。Web情報によるとリクライニングが出来ないと思っていたのですが、少し倒れます。どうやら3号機までの旧エアアジア機のみ倒れないようです。自社導入機は座席を薄くして、視覚的に空間を広げて快適性が増しました。視線を前方に向けると、荷物を入れるストレージの下部が黄色くずっと前方までラインの入っているのが見えます。このラインのおかげで随分機内が明るく見えます。

3か月に一度の変更がある味に妥協のないメニューzoom
3か月に一度の変更がある味に妥協のないメニュー

シートベルトサインが消えると、フライトごはんと呼ばれる機内食の販売時間です。
「秋の彩りバゲットサンド」と「バニラエア特製 きいろい くり~むぱん」に「ミルク玉」を頼んでみました。バゲットは、思ったよりボリュームがあって美味しかった。きいろいくり~むぱんは前評判が高くてこれを一番楽しみにしていました。パンというよりシュークリームに近い、極上の味。ミルク玉は、プリンのような丸いスイーツ。包みをパチンと割って食べる楽しさがいい。視覚的にも楽しくて珍しいので、人気が出てきているそうです。

お腹がいっぱいになった頃に、グッズ販売になります。機内アナウンスではボールペンを勧めていましたが、それに加えノート、クリアファイルとキーホルダーを買ってみました。手頃な値段なのでお土産に丁度いいです。

グッズに加えて免税品の販売が始まります。シートポケットに40点近い商品が掲載された案内があり、選ばれたオーガニックの化粧品も多く、女性には嬉しいのではないでしょうか。

今回のバニラエアは想像以上に快適でした。
航空機そのものも、製造会社はほぼ世界に二社ですので、違いを出すことは難しい。結局、差が出るのは人なのかなと思います。

安全への工夫を忘れない機内デモンストレーションzoom
安全への工夫を忘れない機内デモンストレーション

安全の追及はエアラインには絶対の条件です。
それは、緊急時の案内デモンストレーションに表れていました。もしもの時の行動要領は、乗客の全員が理解するのが望ましいですが、なかなか難しい。それを、両面に「注意」「注目」と書かれた札を大きく掲げることで、案内を徹底している。実際に見る人が多い事を後ろの席から前方に座る旅客の頭の動きで確認することができました。

機長のアナウンスも入ります。機内エンターテイメントの無いLCCでは航路がわかりませんので、機長が案内するのはとてもいいですね。落ち着いた声でのアナウンスは、それだけで安心感をもたらします。和歌山、高知、鹿児島上空を通過して、一直線に台湾に向かう旨の案内は、耳に心地いい声で、旅の満足度を高めてくれました。

この笑顔に送り出されてリゾート地へzoom
この笑顔に送り出されてリゾート地へ

バニラエアはレジャー・リゾート路線に飛ぶエアラインというブランドが確立されました。そのブランドに沿った旅へのワクワク感を引き出してくれるのは笑顔の多いスタッフです。

お客様の笑顔を期待して、スタッフも楽しみながら作ったであろう「スポンジ・ボブ」の記念撮影ツールと大きなグローブ。主にお子様用とのことですが、学生さんにも人気があるようです。飛行機を降りるときに、客室乗務員にここ一番というような笑顔で送り出されたら、その先の旅にいいことが起こりそうな気がします。

この先に楽しい時間が待っているzoom
この先に楽しい時間が待っている

連載コラムでは、旅のスタイルの重要な要素が航空旅行であるとお伝えしています。今回の旅はバニラエアを選択したことで楽しむことができました。

LCCとして格安の運賃で、手軽な旅を創出してくれるだけでなく、シンプルながら高い品質を保っていることがわかることと思います。手配と運賃がシンプル、安全と機内販売が高品質。そして、搭乗旅客をハッピーにしてくれる笑顔は、品質を超えた同社の姿を物語っているように思います。

3時間半のフライトはこうしてあっという間に到着時間を迎えました。

週末のほんの1泊でも日常から切り離された地に身を置くことによってリフレッシュすることができます。LCCによってもたらされたこんな手軽な旅を味あわないのは勿体ない。

レジャー・リゾートにバニラエアで旅立ちませんか。

航空ライター:Koji Kitajima
大阪府出身。幼少期より空への憧憬の念を持ったまま大人になった、今や中年の航空少年。
本業のかたわら情報を発信しています。週末は航空ライター兼ブロガーとして活動中。
旅のモットーは、「航空旅行を楽しまないと旅の魅力は半減です。旅の楽しみは空港から始まる」です。

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