旅の扉

  • 【連載コラム】coffee x
  • 2015年5月31日更新
アムステルダムカフェより
カフェエッセイスト:安齋 千尋

Coffee x Gravity ーAmsterdam Coffee Festival note

Amsterdam Coffee Festival に行ってきました。
coffee blogを書きながら、コーヒーを評価するブログにはしたくないなぁと時間が経ってしまったのですが5月中旬のいいお天気の日、今年初めてかけたpinkの縁のサングラスをもって楽しんできた日のことを書くことにしました。
Gravity? タイトルのわけは、blogを書き始めた私の前にcoffee filterからぽとぽとって落ちるコーヒーをみながら最近考えていることがこのwordにぴったりだから、それから幸せがストンと誰かの心に落ちていってほしいと思っています。
今日はCoffee festivalをホストしたAmsterdamのカフェのひとつThe Head First Coffeeでblogを書いています。

さて、Coffee Festivalの会場はAmsterdam中央駅の対岸にあるNDSMという倉庫街で、なんか打ち上げられた軍艦みたいなのの横にフェリーがつくのですが、ヒッピー感が漂っていて私は好きな場所です。この埠頭に建つBlooklyn HotelはNYで泊まったチェルシー地区を思い出すようでまたとてもいい。

The Roasting Party
http://www.theroastingparty.co.uk
a quaint little roastery of delicious coffees.
now roasting between london & winchester.

Baristaが素晴らしいのか豆が素晴らしいのかわからないけど、写真から伝わるでしょうか、festival会場では入場料のほかは無料でいろんなロースターやカフェのコーヒーが飲めるのですが、たくさんの数をこなしているのに、こんなに丁寧に温度もミルクも完璧なFall in love award.

BABO CAFE
http://www.babocafe.nlAddress: Bovenbeekstraat 28 Arnhem, Netherlands


店員さんのhappiness度とセンスのいい色のブースとお洋服がサイコーでした。1日かけてゆっくり水出ししたコーヒーにElder flower シロップを注入したカクテルはSparklingで絶妙の酸味と冷たさに美味しいって声が出ちゃう。このカフェのバリスタは今年のcoffee brewerscup の優勝者でした。やっぱり!! 好きなものに関する自分のアンテナに納得。このカフェのためだけにこの街にいってみたいと思っています。というわけでここはBravo award。

もうひとつはMinor Figures Cold Brew Coffee.
http://www.minorfigures.com
鴨川をイメージした淡いパステルブルーに千鳥がとぶ可愛いパッケージに一目惚れ。一本買ってうちの冷蔵庫の棚の正面に置いてあってあけるたびハッピーです。写真が載せきれないのでwebsiteを開いてください。すぐあーって思う可愛さ!

Chihiro Package design awardに決定です。

私が今いるThe headfirst coffeeのあるWester Straatはかつてわたしが大好きだった小さいItalianデリのIl Matterelloがあった通りで、最近あまり通ってなかったのだけどこのカフェのためにこれからまた来てしまいそうな気がしています。
Il Matterelloは閉店してしまったのですが、Amsterdamにきたときこの通りに見つけたお店です。素敵な優しいオーナーが作るラビオリは絶品で、私がイタリアに恋してしまったことと一生忘れないドキドキはここのせいです。
Gravity..外を眺めていろんな思い出が降ってくるお気に入りの通りのカフェ時間。最近見た映画Interstellarの砂の暗号の場面とシンクロして、以前このDeliのカウンターでAntipastoを注文してひとり座っていたときのことを思いだします。オーナーの2歳の息子が粉で山を作ってまるでパスタを作るように遊んでいたオープンキッチンの光景。che amore, と彼を抱き上げるオーナー。
そういえば今週親友のMが旦那さんと一緒に生まれた赤ちゃんをみせにきてくれたのでした。中学からの大切なともだちの子をだっこさせてもらって感じる幸せすぎる重み。ありがとう。
思い浮かべながらつい微笑んでしまう光景に、blogを書いていたら私の気持ちを見透かしているかのようなパグがきた。
love exist in the fifth dimention?

Interstellarみたいに、時間の軸と重力とか光とかいやよくわからないけどこの時間がこのまま閉じ込められることってあるのかなとかimagine中でした。
手を握りながら、隣で寝ていく様子を横で感じながら、字幕のついたラピュタをみている奇跡的な空間。Lullaby,彼のプレイリストがとても良くて、翌朝床に転がるスパイダーマンを踏まないように歩くこの視覚的にお気に入り場面も、全部全部このままこの音楽この香りごと閉じ込めておくことはできないのでしょうか。Gravityやら光やらのゆがみで同じ場所に戻って来れるならここに戻ってきたいと思ってるのです。

blogもおおよそ書き終わった昨日の夜。
私の恋愛を聞いて自分のことのように激怒する年上のお友達と飲んでいました。この人もまたイタリア人なのだけど、あんまり素直に顔を真っ赤にして怒るし、あるときは私の好きな本のタイトル『gift from the sea』からヒントを得て小さな箱に貝殻とchocolateをいれてプレゼントをしてくれたり、blogをはじめchihiroはもっとなにかできるんではないかと本気で励ましてくれてる友人です。嬉しいな。
トラムに乗り遅れそうなのに(乗り遅れた笑)ciaoと慌てて戻ってきてキスの挨拶する様子に面白くて笑っちゃうなぁと思いながらバイバイして自転車にのって帰る帰り道。
流れ星ー!
12時すぎても月が出て明るい運河沿い。きれいだなーと思っていたらキランって流れ星が落ちて、わぁ何も祈ってない!けどふわっと考えていた今日のブログのこと、気持ちが流れ星にカシャって記憶されて未来の自分に届いてほしいなと思ってGravityタイトルに付け加えました。今の自分が好きだけどまだ物足りない。キャリアもほしいものも友人が一生懸命伝えてくれている真摯なアドバイスのおかげでまだ頑張ろうと思ったこと。
見ちゃった流れ星見ちゃったって心の中で何度も思いながらおうちまであと5分の帰り道。

The Headfirstcoffee
http://headfirstcoffeeroasters.com
Amsterdamのヨルダン地区、Westerstraatにあるcafe.
Amsterdam Coffee Fesival
http://www.amsterdamcoffeefestival.com
2015年5月15−17日 (来年は3月開催予定)
今年は”Urban Foodies”とテーマにcityのおしゃれなカフェ、焙煎所、bioにこだわったchocolateの会社、コーヒーメーカーが集まります。

カフェエッセイスト:安齋 千尋
Amsterdamに住んでいます。外国で暮らすため、京都で仲居をしながら学んだ日本、Londonでの宝物の出会いがありヨーロッパにきて10年以上が経ちました。世界中どこにいてもいいカフェに出会うことがとても楽しみです。入った瞬間の香り、音、新聞、いつものバリスタと目が合うこと、私の日々の幸せな瞬間はカフェにあります。
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