旅の扉

  • 【連載コラム】舞台とハワイと時々ニューヨーク
  • 2026年7月14日更新
アート&トラベルライター:青山ルビー

灼熱のパリ 観光はもはやサバイバル

熱い、ただただ熱い、特に日影がないところは大変ですzoom
熱い、ただただ熱い、特に日影がないところは大変です
約1年半ぶりにパリに来ました。今年は熱波のニュースをよく目にしていたので、気をつけなければ、という気持ちはありました。でも、どこかで、日本の湿気満点の暑い夏を経験している日本人なら普通に過ごせるのでは?という過信があったのだと思います。

実際に来てみたら、結構大変でした。いまから来る皆さん、ご用心です。 おそらく熱波にも強弱があるので、この1週間(2026年7月10日前後)の気候の中での経験談としてご参考程度に見ていただければと思います。
暑さが伝わるかしら セーヌ川沿いも灼熱ですzoom
暑さが伝わるかしら セーヌ川沿いも灼熱です
名所・名跡は事前予約を 午前中が安全かも

まず、ここ数年、世界中の観光地でも同じだと思いますが、美術館や博物館をはじめとする観光名所は時間指定の事前予約が必須、というところが多いです。(ノートルダム大聖堂のように予約がなければここに並んでね、という予約なしレーンがある場所もありますが。)パリも同様です。

今回も「オルセーとルーブルは入場したいよね」と友人と話して、パリを訪れるのは10年ぶり、というマメな友人が完璧に事前予約をしてくれました。しかし、そこに熱波到来です。彼女としては、夕方にさしかかる16時入場だと朝イチの混雑から免れてよいのでは?と思って選んでくれた枠でしたが、熱波はいつもとは違うルールを押し付けてきます。前日になってルーブルから予約のキャンセル通知がやってまいりました。「ヒートウェーブのため、ルーブルを16時で閉めます。最終入場は14時です。よってあなたの予約は自動キャンセルされます(あしからず)」という非常な通知が。


パリに到着した日にオルセー美術館には行っていたので、そちらはなんとか見ることができましたが、久しぶりのルーブルを楽しみにしていた友人はがっかりです。なんとか入場できないかしら、と夜中にサーチしていたら、予約サイトのGET YOUR GUIDEで14時入場のガイド付きツアーが掲載されていました。でも、よく見たらこれ、詐欺でした。過去のコメントがすべて、被害を報告するものでした。詐欺も巧妙ですよね。旅行者の心理をついてきます。皆様ご用心ください。
オルセー美術館の中は快適でした。座れるところも多くて助かります。zoom
オルセー美術館の中は快適でした。座れるところも多くて助かります。
GET YOUR GUIDEは2009年にスイスの大学生が作り、今はドイツに拠点を置くプラットフォームで、たいていは騙されることなく快適に使えるプラットフォームですが、中には悪い業者のオファーも潜んでいますので、ぜひ予約前にレビューの星数や内容を読み込んでからポチってくださいね。

ということで、お伝えしたかったことは、事前予約は必須で、この熱波シーズンは「お昼までで終了」とか「14時まで」「16時まで」みたいな急な終了宣言が多いので、ご予約は午前のスロットが安心かも、ということです。ご参考まで。

ちなみに、ノートルダム大聖堂の塔に歩いてのぼるアクティビティも、熱波のため(だと思うのですが)、13日は終日休みでした。ここ、日によっては予約を入れられるのがお昼過ぎしかなかったので、午前を入れておくという技も使えないところが難しい。でもフルでオープンしている日は朝9時台の枠も出ていました。季節によっても変わるのかもしれませんので、専用サイトでぜひ前もって調べることをおすすめします。
暑そうなショットを集めてみました。灼熱コレクション。zoom
暑そうなショットを集めてみました。灼熱コレクション。
街歩きにはお水と帽子、充電用バッテリーが必須 休憩スポットの事前確認もおすすめしかし、本当にびっくりするくらい暑いのです。この感覚をそのままリアルに伝えたいと思い、パリにいる間にクイックに投稿しています。今日はパリ祭(革命記念日)の日なので、シャンゼリゼ通りを中心に規制が入っており、封鎖されているエリアも多いので、である数、ホテル近くのスターバックスで残りの時間を過ごしています。

そう、パリの街は、ニューヨークと同じかそれ以上に、いろいろ道路が封鎖されたり規制が入ったり、ちょっとした導線が急に使用不可になったりするので、出会ってもさらりと流すのが一番です。なので、常にプランBを持ちながら歩くのがおすすめです。(2年前に来たときはちょうどトランプ大統領のパリ訪問と重なって、いろんな道が急に封鎖されてブリュッセル行きのユーロスターに乗り遅れそうになったこともありました。タクシーを降りて近くのメトロまで荷物を運んでダッシュして、同じく北駅に向かうパリジェンヌとなぜか協力しながらギリギリでたどり着いたのも、今となってはいい思い出です。その時は必死ですけどね。グッドラックと言いあって別れた彼女がちゃんとロンドン行きの電車に乗れていたことを祈って。)



話は今に戻り、特に、この灼熱の中、いろいろあります。警備している警察や警備会社の皆さんも水を補給しながら必死のご様子。怒らせてはいけない。この道は通れないよ、と目の前で封鎖されても、「じゃ、どこ通ればいいの?」と一応聞いてみて、あっちじゃない?的な適当な答えしかこないけど、めげずに進むしかないです。
聖火のモニュメント 熱には熱を。上空のアクティビティ中のかた、大丈夫ですか?zoom
聖火のモニュメント 熱には熱を。上空のアクティビティ中のかた、大丈夫ですか?
昨日も、熱波で封鎖がはじまったエッフェル塔のまわりは徐々に歩けない道が増えて、目の前でセーヌ川の川下りボートに行く道が封鎖され、「えー、川に行けないじゃん、出発まで10分しかないよ」となりましたが、追加で300メートルほど歩いて迂回して、無事にボート乗り場に到着しました。と、そんなことも多いので、移動の際は早め行動が良いかもですね。

そして、おすすめなのが、パリ市内の何か所かに自分なりの休憩・避難スポットを考えておくことです。直射日光を避けられて、できれば冷房が効いていて、ついでにトイレも借りられるような場所。一般的には博物館や美術館、デパートやホテルになると思いますが、今回とても便利だったのは、友人が選んでいたホテルのサービス。午後の時間帯に無料のドリンク&スナックタイムがあるのですが、自分が泊まっているホテルだけでなく、市内にいくつかある系列ホテルなら、どこでもふらっと立ち寄って水分補給と休憩ができるというもの。この灼熱の中、神サービスでした。
閉館して人がのぼっていないエッフェル塔をボート上から見上げる皆さまzoom
閉館して人がのぼっていないエッフェル塔をボート上から見上げる皆さま
暑いけど、とても暑いけれど、パリはやっぱり素敵です

この気候、パリ観光はもはやサバイバルに近いですが、それでもパリは素敵です。もうすぐ帰らなきゃだから、「素敵でした」と言うべきですかね。昼が長いのも観光にはプラスです。夜の23時近くまで明るいのですもの。明るい時間が長いのは安心感もあるし、観光できる時間も長いし、良いことづくしです。暑いのを除けば。


この夏の期間にパリ訪問を計画されている皆様、ぜひ対策をとって安全に楽しんでください。

昼間が長いのは素敵。しかし、夜にキラキラ光るエッフェル塔が大好きな私としては、あの毎時のキラキラを一度も見られていない(私が12時前に寝るからいけないのか、そもそもやってないの?)のはちょっと寂しい。ということで、観たい舞台もあるので、11月ころリベンジです。その時はきちんと事前にノートルダム大聖堂の塔の予約と、ルーブル美術館の予約もして、万全の体制で臨みたいと思います。皆様も、どうぞ良い旅を。
アート&トラベルライター:青山ルビー
ミュージカルやバレエなど、舞台に魅せられて約20年。ロンドン、ニューヨーク、東京で足しげく劇場に通う。「オペラ座の怪人」は25回以上、「レ・ミゼラブル」は15回以上、「RENT」は10回以上鑑賞。新作巡りやキャストにもこだわりが。また、ハワイの大自然と文化をこよなく愛し、ハワイ渡航歴25回以上。ハワイ州観光局公式ハワイスペシャリスト上級(ハープウ)。温泉ソムリエ協会認定温泉マスターソムリエ。
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