旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
  • 2026年7月13日更新
よくばりな旅人
Writer & Editor:永田さち子

世界初の“傘ソムリエ”に聞く! 夏のお出かけの必需品、日傘は自分を守る『ポータブル・シェルター』 

傘のことなら、このかたにおまかせ! 世界初・ただ一人の“傘ソムリエ”土屋博勇喜さん。zoom
傘のことなら、このかたにおまかせ! 世界初・ただ一人の“傘ソムリエ”土屋博勇喜さん。

気象庁の3カ月予報や夏の天候見通しによると、今年は(も!)猛暑が予想され、さらに短期集中型の雨に警戒する必要があるのだそうです。となると手放せないのが、晴雨兼用の傘。なるべく軽くてコンパクトなものがいいけれど、ゲリラ豪雨の頻度を考えると、ある程度の強度もあったほうがよさそう。
そこで、世界初にして、ただ一人の“傘ソムリエ”として活動する土屋博勇喜(つちや ひろゆき)さんに、この夏の傘のトレンドと、選び方のポイントをアドバイスしていただきました。

傘の性能を知り尽くした、世界初の“傘ソムリエ”が力説する、日傘選びのポイント
ヨーロッパの猛暑に続き、国内でもすでに40度近い最高気温を記録する地域が続出中。日傘といえば夏の女性の持ち物のイメージがありましたが、最近では日焼け対策に加え熱中症対策のため、ビジネスマンや通学の小中高生が日傘をさす姿も珍しくなくなっています。

傘のスペシャリストとして、レイングッズの開発・監修、商品紹介動画の配信やメディア出演などで活躍中の土屋さん。傘のコレクションは230本以上にも上り、悪天候時に耐風性や撥水性のテストを自ら行い、説得力のある接客で各メーカーからも高い評価を得ています。その土屋さんいわく、
「30代を中心に、男性の“日傘デビュー”が増えています。猛暑の対策として、日傘は暑さをしのぐ布だけでなく、自分を守るための『ポータブル・シェルター(持ち運べる避難所)』として常時携帯することが標準化されるでしょう」とのこと。熱中症対策には、飲み物とともに日傘も欠かせないというわけです。

日傘デビューにおすすめの『Waterfront  ZENTENKOU 折 55㎝』。UVカット・遮光・遮熱に加え、高い撥水性と耐風性を備えているにもかかわらず、2,750円(税込み)のコストパフォーマンスもポイント。zoom
日傘デビューにおすすめの『Waterfront  ZENTENKOU 折 55㎝』。UVカット・遮光・遮熱に加え、高い撥水性と耐風性を備えているにもかかわらず、2,750円(税込み)のコストパフォーマンスもポイント。

土屋さんがおすすめする日傘選びのポイントは、以下の3つ。
①UVカット・遮光・遮熱の3大機能をチェック! 「遮熱率」は35%が目安になる。
日傘選びの第一歩は、紫外線を防ぐ「UVカット率」、太陽光を遮る「遮光率」、さらに熱を遮る「遮熱率」の確認。傘のメーカーポリシー(品質表示)」に記載があるので、必ずチェックするようにしましょう。基本的に裏面にコーティングが施された生地は、UVカット率100%、遮光率100%なのですが、縫製部分があることから「99.9%以上」と表記されることがあります。肝心の暑さを軽減してくれる遮熱率は、35%以上あれば十分な遮熱効果を期待できるそう。表地の色について、最近はコーティング技術が進化しているため好みで選んで問題ないとのこと。ただし、黒などの暗い色は光を吸収するので、明るい色に比べて遮熱効果が低い傾向にあり、明るめの色のほうがより涼しさを感じられます。
②自分にとっての「正解サイズ」と「軽さ」を見つける!
サイズは親骨(開いたときの骨の長さ)50㎝が一般的。より広範囲にカバーしたいときには55㎝以上が安心です。けれども大きすぎると風の影響を受けやすくなるため、自分の体格に合わせたサイズを選ぶこと。購入時には鏡の前で開いてみて確認するといいそうですよ。軽さを重視するなら、300g以下が目安です。
③風にあおられても安心な耐風性能
夏の時期に多いゲリラ豪雨の際は、強い風が吹くことも少なくありません。風にあおられて破損したり、事故につながることがないよう、耐風性能にも注目を。骨の本数が多いほど強度は高まりますが、そのぶん重くなるため、重視したいポイントとのバランスを見て選ぶことが大切です。最近では骨の一部にポリカーボネートやグラスファイバーなどを使い耐風性を向上している製品が増えているので、生地だけでなく骨の材質チェックお忘れなく。

また、意外に知られていませんが、傘を長持ちさせるポイントのひとつが、たたみやすいこと。撥水性や遮光・遮熱効果が低下するのは、生地を手で触ることによりコーティングが剥がれてしまうことが最も大きな原因なのだとか。特に折りたたみ傘の場合、たたむ時の手間はけっこう気になりますし、雨の時は手が濡れるのが嫌ですよね。たたみやすければそのストレスが軽減されるだけでなく、効果が長持ちするというわけなのです。

日常のお出かけにも、旅にも携行したい、機能性とデザイン性を兼ね備えたこの1本!
以上のアドバイスから私が選んだのは、機能性とともにデザイン性も重視したユニセックスな晴雨兼用傘『memorif.全天候 折 55㎝』。レントゲン撮影をした花を組み合わせたアートが特徴のデザインで、直径99㎝・親骨の長さは55㎝と折りたたみ傘としてはやや長め。にもかかわらず重さは290gと、バッグに入れて持ち歩いても負担になりません。また、実際に炎天下で差すと、明らかに涼しいことにびっくり! この夏、手放せない1本になりそうです。

『Waterfront memorif.全天候 折 55㎝』は、女性だけでなく、男性にも使いやすいデザイン。3,300円(税込み)zoom
『Waterfront memorif.全天候 折 55㎝』は、女性だけでなく、男性にも使いやすいデザイン。3,300円(税込み)

晴雨兼用傘は“旅の必需品”として、国内だけでなく海外旅行時にもぜひ持ち歩きたいもの。高性能なうえデザインにもこだわった傘が1本あるだけで、旅の快適度がずいぶん違ってくるはずです。ビニール傘は確かに便利でいざという時には頼りになるけれど、日本のようにコンビニで手軽に手に入る国は多くありません。また日本の傘は、軽さ、丈夫さ、性能、価格面でもものすごく優秀。最近では日本のお土産として買って帰る外国人旅行者も増えているのだそうですよ。

今回、傘を選びに出かけた『Waterfront JIYUGAOKA/TOKYO』は、1986年創業の傘ブランド『Waterfront』のフラッグシップストア。自由が丘駅前にあり、1階から4階まで約500種類、1万本の傘に埋め尽くされています。ここなら炎天下や雨の日のお出かけもちょっとだけ楽しみになる、自分にぴったりの1本が見つかるはずです。

自由が丘のフラッグシップストアは、1階から4階まで建物1棟がまるごと傘のエンターテインメントビル。zoom
自由が丘のフラッグシップストアは、1階から4階まで建物1棟がまるごと傘のエンターテインメントビル。

協力:Waterfront JIYUGAOKA/TOKYO
東京都目黒区自由が丘1-9-1(自由が丘駅北口・南口から徒歩1分)
TEL 03-6421-2108
https://www.water-front.co.jp/shop/

Writer & Editor:永田さち子
スキー雑誌の編集を経て、フリーに。旅、食、ライフスタイルをテーマとし、記事を執筆。著書に、「自然の仕事がわかる本」(山と溪谷社)、「よくばりハワイ」「デリシャスハワイ」(翔泳社)ほか。最近は、旅先でランニングを楽しむ、“旅ラン”に夢中!
risvel facebook