旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
  • 2022年8月20日更新
よくばりな旅人
Writer & Editor:永田さち子

伊豆といえばキンメ! 海と山の幸を堪能する美食の宿「熱川プリンスホテル」

1本釣りの希少な稲取産金目鯛を使った名物料理「金目鯛漁師煮」。zoom
1本釣りの希少な稲取産金目鯛を使った名物料理「金目鯛漁師煮」。
自噴源泉を引いた12種類の湯船と、屋上露天風呂が自慢の「熱川プリンスホテル」。魅力は温泉だけではありません。静岡県が認めた料理人「ふじのくに食の都づくり仕事人」受賞の料理長・渡辺正紀さんが腕を振るう料理も、とても楽しみな美食の宿です。

個室風ダイニングで寛いだディナータイム
夕食をいただいた個室風ダイニング「TOKI no MORI(季の杜)」はこの夏、リニューアルしたばかりの食事処。プライベート感とともにほどよい解放感があり、密を避けることができるため安心して食事を楽しめます。
それぞれ独立したスペースの個室風ダイニング「季の杜(TKI no MORI)」。zoom
それぞれ独立したスペースの個室風ダイニング「季の杜(TKI no MORI)」。
キンメにアワビ、伊勢エビまでも! 海の幸の豪華さに圧倒される
海の幸、山の幸に恵まれた伊豆半島。夕食は伊豆を代表する海の幸に加え、和牛まで満喫できる「黄金(KOGANE)」コースと、金目鯛とともに希少な地元産・熱川ポークを味わえる「白銀(SHIROGANE)」コースの2種類から選べます。今回いただいたのは、「黄金」コース。前菜の「旬の祭り」には、揚げた稚鮎の甘酢漬け、裏ごししたトウモロコシの寒天寄せや穴子寿司、桜エビの山葵進丈、富士サーモンなど、海の幸とともに山の幸、川の幸も盛り込まれた多彩な内容です。
小さなグラスは、伊豆産のテングサで作ったところてんジュース。食事が始まる前の胃を優しく刺激し、食欲を促してくれます。

「海の幸」は伊豆半島で捕れた地魚のお造り盛合せ。水揚げによって内容が変わり、この日は金目鯛、タイ、カンパチ、イカ、ヒラメなど。鮮度の良さに加え、白身魚を熟成させてしっかりと旨みを引き出した丁寧な仕事ぶりが伝わってきました。ワサビのほか、桜塩、塩昆布、ライムが添えてあり、まずはさっぱりと塩やライムでいただくのがおすすめ。そのあとワサビとほんの少しのお醤油で味わうと、ひと味もふた味も異なる美味しさを楽しめます。
季節の食材を盛り込んだ前菜「旬の祭り」(上)と、本日の地魚盛り。zoom
季節の食材を盛り込んだ前菜「旬の祭り」(上)と、本日の地魚盛り。
アワビを丸ごと1個味わえる「鮑磯焼」と、伊勢エビはじめ海の幸を贅沢に使った「オリジナルブイヤベース」。zoom
アワビを丸ごと1個味わえる「鮑磯焼」と、伊勢エビはじめ海の幸を贅沢に使った「オリジナルブイヤベース」。
続いて「鮑一品」と、伊勢エビ、帆立、ムール貝などがたっぷり入った「オリジナルブイヤベース」が運ばれてきて、海の幸を代表するスター級魚介のオンパレードに思わず歓声が上がります。ブイヤベースには魚介以外にも大根やニンジン、メイクイーン、アスパラなどの野菜がごろごろ入っていて、お出汁が染みた野菜の優しい味わいです。

そして、いよいよお待ちかね、華やかな赤色で圧倒的な存在感を放つ「金目鯛漁師煮」の登場。脂がのったその身は、まさに“ふわっ、とろっ”。味付けは濃すぎず、金目鯛そのものの旨みを感じられ、火の通し加減も申し分ありません。 
さらに山の幸は、牛ロースと伊豆産の野菜をたっぷり使ったもの。〆には、ご飯とお味噌汁、香の物とともに料理長特製のご飯の友が添えられます。 
伊豆の幸たっぷりの夕食は、「黄金」と「白銀」の2コースから選べる。デザートまで手抜きなし。zoom
伊豆の幸たっぷりの夕食は、「黄金」と「白銀」の2コースから選べる。デザートまで手抜きなし。
1日の始まりのエネルギーチャージにぴったり! 健康的な朝食メニュー
翌朝の朝食は、健康バランスに配慮したもの。根菜、こんにゃくなど具だくさんのお味噌汁、高温の源泉を利用した地野菜の温泉蒸しなど野菜がふんだんに使われているのもうれしい。釜炊きのご飯も美味しく、普段の朝食は軽く済ませがちの私たちも、お代わりが止まりませんでした。
魚介と野菜をバランスよく取り入れた朝食。温野菜は、源泉温度100℃を誇る温泉の蒸気で蒸しあげたもの。zoom
魚介と野菜をバランスよく取り入れた朝食。温野菜は、源泉温度100℃を誇る温泉の蒸気で蒸しあげたもの。
海の幸だけでなく、山の幸も豊富な伊豆。夕食と朝食の内容からは、この地が温泉とともに食材に恵まれた場所であることがわかります。東京にいれば日本中ばかりか世界中の食を楽しめますが、やはりその土地で食べる地のものの美味しさにはかないません。それを実感し、満喫した1泊2日でした。

※「新川プリンスホテル」自慢の12の湯船と屋上露天風呂は、こちらをチェック!

天空の露天風呂と12の湯船で温泉三昧の旅。東伊豆「熱川プリンスホテル」

■熱川プリンスホテル
静岡県賀茂郡伊豆町奈良本1248-3
TEL 0557-23-1234/0120-12-707(予約専用)
CHECK IN/OUT 15:00/10:00
料金:1泊2食付き19,950円~(2名1室利用時の1名料金、税・入湯税込み) 
https://www.atagawa-prince.co.jp/
Writer & Editor:永田さち子
スキー雑誌の編集を経て、フリーに。旅、食、ライフスタイルをテーマとし、記事を執筆。著書に、「自然の仕事がわかる本」(山と溪谷社)、「よくばりハワイ」「デリシャスハワイ」(翔泳社)ほか。最近は、旅先でランニングを楽しむ、“旅ラン”に夢中!
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