旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
  • 2022年5月23日更新
よくばりな旅人
Writer & Editor:永田さち子

ハワイの名門ホテルの味を日本で。帝国ホテルの「ハワイ ハレクラニフェア2022」

「ハワイ ハレクラニフェア2022」のために、現地のシェフが考案した新作メニュー。zoom
「ハワイ ハレクラニフェア2022」のために、現地のシェフが考案した新作メニュー。
ハワイ好きの人なら誰でもあこがれるホテルが、ワイキキのビーチフロントに立つ「ハレクラニ」。そのシェフが考案した新作メニューを日本にいながらにして味わえる、帝国ホテルの「ハワイ ハレクラニフェア2022」が、東京と大阪で同時開催中です。
ハワイ語で“天国にふさわしい館” の意味をもつ「ハレクラニ」。もとは個人の邸宅だった建物が、ツーリストのためのホテルとして開業したのは1917年のこと。創業から100年を超えた名門ホテルは昨年10月、約1年間にわたる全館リニューアルを終え再オープンしました。ハワイで今、最も泊まってみたいホテルの筆頭であることは間違いありません。

現地「ハレクラニ」のシェフが考案した新作メニュー
毎年、帝国ホテルで開催されてきた「ハワイ ハレクラニフェア」を心待ちにしている人も多いはず。今年は現地のバンケット・イベントシェフを務めるシェイデン サトウ氏が、このフェアのために考案した新作メニューを含む全4品を、本館1階のオールデイダイニング「パークサイドダイナー」で味わえます。
日系ハワイアンのサトウ氏が考案したメニューは、ハワイに伝わる食文化をベースに、斬新さとともに日本人の味覚にもよく合うテイストに仕上げたもの。その新作料理の内容を紹介すると……。

●マグロのパテをリリコイマヨネーズで味わう「アヒと海老のシーフードバーガー リリコイチリマヨネーズのソース」(3,900円)
アヒ(マグロ)のパテのバーガーは、フルーティーさにピリッとした辛みが加わったリリコイ(パッションフルーツ)のソースで。zoom
アヒ(マグロ)のパテのバーガーは、フルーティーさにピリッとした辛みが加わったリリコイ(パッションフルーツ)のソースで。
ハワイで「アヒ」と呼ばれるマグロは、日本同様ハワイでもとても人気の高い魚。高級魚としても知られています。新作メニューのひとつが、そのアヒをハンバーガーのパテにしたもの。アヒと海老のシーフードパテのつなぎに使っているのはアボカド。これを古代ハワイアンが主食としていたポイ(タロイモ)のパウダーを練り込み、ほんのり甘みがあるバンズに挟んで食べます。

アヒを角切りにして醤油やハワイアンソルトで味付けするポキ(ポケ)や、タタキ風の料理はハワイ料理の定番メニューで何度か食べたことがありますが、パテにしたものは初めて。カリッと焼き上げたパテの表面と、ねっとりした食感のマグロ、海老のプリッとした歯ざわり、濃厚なアボカドの組合せもナイス。リリコイ(パッションフルーツ)と唐辛子の辛みを効かせたシラチャーソース、マヨネーズをミックスして作ったソースをたっぷりつけて食べるのがおすすめです。

●ハワイの伝統的な宴会料理からヒントを得た「ハワイアン ルアウ ココナッツジンジャー風味のマッシュポテトを添えて」(3,000円)
ハワイの伝統料理を斬新に仕上げた一皿は、紫色のマッシュポテトが華やか。zoom
ハワイの伝統料理を斬新に仕上げた一皿は、紫色のマッシュポテトが華やか。
「ルアウ」と呼ばれるハワイの宴会に欠かせないのが、豚を丸ごと土の中のかまどで蒸し焼きにする「カルアポーク(カルアピッグ)」。細かく裂いて主食のポイや、キャベツなどの野菜と一緒に食べるのがハワイ流です。この伝統料理から着想を得た料理がこちら。柔らかくなるまで煮た豚肉に調味料とスモークの香りを加え、ほぐしてパテ状にまとめて表面をこんがり焼き上げてあります。色鮮やかな紫色のマッシュポテトから香るのは、ココナッツミルクとジンジャー。甘さとスパイシーさがミックスした味わいに、ハワイ料理を食べたことがある人ならきっと懐かしさを感じるはずです。

●ローカル料理の定番、ロコモコに和風テイストを加えた「ロコモコ デミグラスソース フライドライスケーキと目玉焼き添え」(3,800円)
ロコの大好きなB級グルメが、ホテルシェフの手にかかるとこんなにも洗練された一皿に。zoom
ロコの大好きなB級グルメが、ホテルシェフの手にかかるとこんなにも洗練された一皿に。
ハワイのローカル料理のなかで人気が高いハンバーグ丼「ロコモコ」をアレンジした料理は、ご飯の部分がニンニクとピリ辛のシラチャーソースを利かせたフライドライス。とろける卵の黄身とジューシーなハンバーグ、濃厚なソースに、カリッとしたフライドライスの食感が口のなかで混ざり合うのが楽しい一皿です。どこか懐かしい味わいなのは、日本人の味覚に合うようフライドライスに和出汁の隠し味を利かせてあるからなのだとか。さすが、名門ホテルのシェフならではの細やかな心配りです。

デザートには、毎年このフェアで人気が高いココナッツのシフォンケーキにフランボワーズソースをあしらった「ハレクラニ ココナッツケーキ」(1,600円)を、ぜひ味わってみてください。

オリジナルレシピのカクテルと、ロゴ入りグッズも要チェック!
ハワイ気分のカクテルを楽しめるのが、本館中2階の「オールドインペリアルバー」。「ハレクラニ」のオリジナルレシピで提供されるカクテルは、定番の「ハレクラニ マイタイ」(2,640円)、「ハレクラニ フルーツパンチ」(2,090円)と、今年初めて加わる「ハレクラニ サンセット」(2,640円)の3種類。ワイキキビーチのサンセットを思い起こしながら、味わってみたいですね。
左/ハワイの風を感じるカクテル。右/ロゴ入りグッズやパンをお持ち帰りすれば、自宅でもハワイを感じられる。zoom
左/ハワイの風を感じるカクテル。右/ロゴ入りグッズやパンをお持ち帰りすれば、自宅でもハワイを感じられる。
ホテルショップ「ガルガンチュワ」で販売するロゴマーク入りのオリジナルグッズのなかでも、ロゴマーク付きのTシャツを着た「イヤーベア」(6,000円)は、思わず手に取りたくなるかわいさ。左足に「2022」の年号と帝国ホテルのロゴが入っていて、御本家「ハレクラニ」でも手に入らない希少なクマちゃんは、6月1日(水)よりフェア終了の30日(木)の期間中だけの販売。一度、目が合ったら素通りできませんよ。

毎年好評の「ハレクラニ ココナッツケーキ」(1,100円)のほか、新作を含むパンのお持ち帰りもできます。私のお気に入りは、「ソルティッドキャラメルクロワッサン」(600円)。ビスケット生地をのせて焼き上げたクロワッサンの中に、ほろ苦い塩キャラメルがたっぷり詰まった、パン・オ・ショコラです。サクサクとした食感と、甘さとのほろ苦さのバランスが絶妙なキャラメルの組合せは、病みつきになる味です。
「ハレクラニ」の客室から望むワイキキビーチとダイヤモンドヘッドの光景を思い浮かべながら、ハワイを感じるひとときを楽しんで。zoom
「ハレクラニ」の客室から望むワイキキビーチとダイヤモンドヘッドの光景を思い浮かべながら、ハワイを感じるひとときを楽しんで。
「ハワイ ハレクラニフェア2022」の開催は、6月30日まで。海外旅行の制限が緩和され、そろそろハワイ旅行の計画を立て始めた人も多いことでしょう。「今すぐに行きたい!」という人も、「いつかはハレクラニへ」と思いを巡らせている人も、まずは帝国ホテルでハワイの味を楽しんでみませんか。

●ハワイ ハレクラニフェア2022(6月30日まで開催中)
帝国ホテル 東京
東京都千代田区内幸町1-1-1
 オールデイダイニング「パークサイドダイナー」(本館1階) TEL 03-3539-8046
 「オールドインペリアルバー」(本館中2階) TEL 03-3539-8088
 ホテルショップ「ガルガンチュワ」(帝国ホテルプラザ 東京1階) TEL03-3539-8086
https://www.imperialhotel.co.jp/j/tokyo/special/halekulani_fair2022/index.html
※「帝国ホテル 大坂」でも同時開催中。
Writer & Editor:永田さち子
スキー雑誌の編集を経て、フリーに。旅、食、ライフスタイルをテーマとし、記事を執筆。著書に、「自然の仕事がわかる本」(山と溪谷社)、「よくばりハワイ」「デリシャスハワイ」(翔泳社)ほか。最近は、旅先でランニングを楽しむ、“旅ラン”に夢中!
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