旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
  • 2021年11月1日更新
よくばりな旅人
Writer & Editor:永田さち子

50周年を迎えた「京王プラザホテル」のアニバーサリー・クリスマスに注目!

クリスマスケーキとともに、50周年記念のカクテルとオリジナルシャンパンも登場する。zoom
クリスマスケーキとともに、50周年記念のカクテルとオリジナルシャンパンも登場する。
ハロウィーンが終われば、街はあっという間にクリスマスカラーに模様替え。今年は去年の冬より、少しだけ華やいだ気分で迎えられそうな予感がしています。わくわくしながら計画を立てている人も多いことでしょう。

各ホテルのクリスマスプランも出そろってきました。
私が気になっているのは、開業から50周年を迎えた「京王プラザホテル」のクリスマス。毎年、趣向を凝らしたクリスマスケーキを楽しみにしているのですが、今年はさらにグレード・アップ。歴史あるシャンパーニュ・メゾンとコラボしたオリジナルシャンパンも登場し、アニバーサリー・イヤーにふさわしいメニューの数々を、ひと足お先に味わってきました。

アンティーク時計をモチーフにした、シェフパティシエ渾身のケーキ
会場で圧倒的な存在感を放っていたのが、ホテル開業50周年記念のクリスマスケーキ「L'HORLOGE ロルロージュ ~時の流れ~」。毎年、シェフパティシエとショコラティエによるチームが一丸となって完成させる、渾身の作です。
50周年にふさわしい重厚感のあるケーキは5台限定(120,000円)。zoom
50周年にふさわしい重厚感のあるケーキは5台限定(120,000円)。
昨年の暖炉に続き、今年は時を刻み続けるアンティークの置時計をモチーフにしたもの。50年の時を重ねたことへの感謝と、次世代への希望を込めて作られたといいます。サイズは、横43㎝×奥行25㎝×高さ37㎝、重さはなんと約8.5㎏! チョコレート細工の置時計のなかに、時計の文字盤をのせたスポンジケーキが入っている、大変凝ったつくりになっています。

スポンジ部分の味わいが左右で異なるのも特徴です。左側はムースとクリーム、ビスキュイを重ね、ふんわりとした食感で、ベリーの酸味とマスカルポーネチーズ、ピスタチオの優しい味わい。いっぽう、右側はマロンと濃厚なチョコレートの組合せ。底の部分にサクサクした歯触りの生地を敷いてあり、食感の違いも楽しめます。限定数わずか5台。希少なケーキが、クリスマスの食卓を盛り上げてくれることは間違いありません。

「クリスマスの物語」がコンセプトのケーキは、売り切れ必至の人気商品
私のお気に入りは、こちら。昨年、予約開始からあっという間に売り切れとなった人気のケーキで、開いた本の形をした「TARINA タリーナ」。フィンランド語で「物語」を意味し、「一年に一度だけ綴るクリスマスの物語」がコンセプトです。
見開いた本をイメージした「タリーナ」。左右で異なる味わいを楽しめる(5,200円)。zoom
見開いた本をイメージした「タリーナ」。左右で異なる味わいを楽しめる(5,200円)。
このケーキも、左右で味が異なります。左のページは、ほんのりビターなキャラメル&ショコラで、キャラメル・サレのサクサク感とかすかに感じる塩味がアクセント。オレンジピールの香りもしのばせてあり、大人の味わい。右側は、イチゴとフランボワーズのフレッシュな香りとふわふわのクリームが特徴。抹茶のジェノワーズが、全体の味を引き締めています。

新作ケーキと、初代シェフからレシピを受け継ぐ伝統のシュトーレン
クリスマスケーキは50周年記念の「L'HORLOGE ロルロージュ~時の流れ~」以外、店頭手渡しとなりますが、唯一配送専用なのが「RÊVE DE NOËL(レーヴ・ド・ノエル)」。レモンがアクセントのマスカルポーネチーズのムース、香ばしいアーモンドビスキュイなど、甘酸っぱいベリーソースで包んだ、赤色が鮮やかなケーキです。冷凍便で届くので、離れた家族へのクリスマスのプレゼントにもおすすめです。
上左/配送限定の「レーヴ・ド・ノエル」。上右/深紅のバラが華やかな「ラーヤ」。下左/左右で味が異なる「ブッシュ・ド・ノエル」(各5,200円)。下右/「シュトーレン」は13cm(2,100円)と16cm(3,200円)の2サイズから選べる。zoom
上左/配送限定の「レーヴ・ド・ノエル」。上右/深紅のバラが華やかな「ラーヤ」。下左/左右で味が異なる「ブッシュ・ド・ノエル」(各5,200円)。下右/「シュトーレン」は13cm(2,100円)と16cm(3,200円)の2サイズから選べる。
シックなダークブラウンに、バラのブーケをあしらったのは、フィンランド語で「贈り物」を意味する「LAHJA(ラーヤ)」。なかが7層になっていて、グリオットチェリーの酸味を効かせたピスタチオクリーム、ヌガークリームとシトロン、カリカリのアーモンドショコラなど、異なる味わいが一つになって絶妙なハーモニーを醸します。

クリスマスの定番ケーキの一つ「BÛCHE DE NOËL(ブッシュ・ド・ノエル)」も、本をイメージした「タリーナ」と同じく左右で異なる味わい。クリスマスケーキを選ぶとき、チョコレートにするか、生クリームにするか迷うことってありますよね。一人暮らしや少人数で食べる場合も、ホールケーキだと食べきれないことがあります。これなら食べる人の好みが違っても安心です。

クリスマスに欠かせないお菓子といえば、「STOLLEN(シュトーレン)」。新作ケーキに対し、こちらはホテルの初代シェフから受け継がれた伝統のレシピで作られたもの。しっとりとした生地には、ドライフルーツがたっぷり。日持ちがするのでプレゼントにしたり、味わいが変わっていくのを楽しみ少しずつ食べながら、クリスマスを待つのもいいですね。

定番のショートケーキは3種類からお好みを
「クリスマスケーキは、やっぱりイチゴショートでなくっちゃね!」という人も少なくないでしょう。シンプルだからこそ、素材とパティシエの技術で味に大きな差が出るケーキ。このホテルでは、お好みによって選べる3種理を用意しています。
上は「低糖質フレジェ」、右が「プルミエ・ダムール」、下は「フレジェ」。それぞれ2サイズあり、3,600円~6,200円。zoom
上は「低糖質フレジェ」、右が「プルミエ・ダムール」、下は「フレジェ」。それぞれ2サイズあり、3,600円~6,200円。
ホテル伝統のクリスマスケーキが「FRAISIER(フレジェ)」。すっきりとしたくちどけの生クリームを使っていて、直径16㎝と25㎝から選べます。味はそのままに、糖質を70%抑えた「低糖質フレジェ」も年々、人気が高まっているとか。また、国産小麦と名古屋コーチンでふんわり焼き上げた、シェフパティシエのスペシャリテが「PREMIER D'AMOUR(プルミエ・ダムール)」。こちらは、よりリッチなクリームを味わいたい人におすすめです。

アニバーサリーイヤー限定のシャンパンとビュッフェで思い出に残るクリスマス
2階のレストラン「スーパーブッフェ<グラスコート>」では、12月17日(金)~25日(土)の1週間限定で「クリスマス・ディナー・ブッフェ」を楽しめます。

料理の内容は、骨付き子羊の香草焼き、国産牛頬肉の赤ワイン煮込み、国産若鳥のローストやサルスエラ(魚介の煮込み)など。乾杯にはぜひ、50周年記念のオリジナルシャンパン「パイパー・エドシック・エッシェンシャル」を。ソムリエ自らフランス・ランスにあるワイナリーに足を運び、現地の最高醸造責任者とともにブレンドを行って作り上げたシャンパンは、かすかに苦みを感じるドライな味わい。和・洋・中・韓国料理など、どの料理にも合うバランスを意識したものだそう。ホテル内の各レストラン&バーで提供しているので、ぜひ味わってみてください。
また、館内の全バーテンダーが共同で制作した4種類のカクテルも見逃せません。アルコール入り2種類と、ノンアルコールのドライ・スイートの2種類から選べるので、お酒が苦手な人も一緒に楽しめますね。
「クリスマス・ディナー・ブッフェ」は大人9,000円(65歳以上のシニア、4~12歳の子ども料金あり)。zoom
「クリスマス・ディナー・ブッフェ」は大人9,000円(65歳以上のシニア、4~12歳の子ども料金あり)。
日本初の超高層ホテルとして開業した「京王プラザホテル」。ロッド・スチュアートや今は亡き指揮者のカラヤンなど、世界中からアーティストや文化人を迎えてきたホテルの存在感と輝きは、50年を経た今でも変わりません。これからどんな感動とともに驚きを与えてくれるのか、51年めからの歩みにも注目していきたいと思います。

●予約・問い合わせ
京王プラザホテル
東京都新宿区西新宿2-2-1
TEL 03-3344-0111(代)
ケーキの受け取りは12月17日(金)~25日(土)
 11:00~21:00、フードブティック<ポピンズ>(2F)にて
※シュトーレンのみ、11/6日より販売。
https://www.keioplaza.co.jp
Writer & Editor:永田さち子
スキー雑誌の編集を経て、フリーに。旅、食、ライフスタイルをテーマとし、記事を執筆。著書に、「自然の仕事がわかる本」(山と溪谷社)、「よくばりハワイ」「デリシャスハワイ」(翔泳社)ほか。最近は、旅先でランニングを楽しむ、“旅ラン”に夢中!
risvel facebook