旅の扉

  • 【連載コラム】地球に優しい旅しよう!
  • 2021年6月30日更新
自然と動物好きなトラベルジャーナリストの旅コラム
travel journalist:平野 美紀

世界遺産の熱帯雨林とサンゴ礁が出会う 海辺のリゾートタウン「ポートダグラス」

最古の熱帯雨林の向こうに沈むサンセットは、ポートダグラスならでは。(PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)zoom
最古の熱帯雨林の向こうに沈むサンセットは、ポートダグラスならでは。(PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)

世界最大のサンゴ礁「グレートバリアリーフ」と世界最古の森が広がる「クイーンズランドの湿潤熱帯地域」という2つの世界遺産に囲まれた自然あふれるエリア、クイーンズランド州北部。

「Far North Queensland(クイーンズランドのはるか北方)」と呼ばれるこのエリアへのゲートウェイ都市は、「ケアンズ」となります。

このエリアは、海沿いの熱帯気候と内陸部のサバンナ気候を生かした農産物の宝庫でもあるため、地元の“おいしい”がたくさん!

ケアンズでカジュアルな食べ歩きや元気いっぱいにアクティビティを楽しんだら、少し足を延ばして、ちょっとお洒落なリゾート地「ポートダグラス」へ向かうのもおすすめです。

青い海とのコントラストが眩しいビーチを一望できる展望台までウォーキングし、爽やかな汗をかいた後は、ビーチフロントのカフェでまったりと朝食。ゆったりと時間を過ごした一日の締めくくりは、海辺の公園で夕涼みをしながら、最古の熱帯雨林の向こうに沈むサンセットを楽しむ贅沢なひとときを───

そんな休日が過ごせる「ポートダグラス」。

個人的には何度も訪れているのですが、今回、その良さを再確認してきました!
ポートダグラス自慢の「4マイル・ビーチ」は、美しい砂浜が6km以上に渡って続く。(PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)zoom
ポートダグラス自慢の「4マイル・ビーチ」は、美しい砂浜が6km以上に渡って続く。(PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)

ヨーロッパのような、ちょっと大人のリゾート地「ポートダグラス」

ケアンズから北へ1時間ほどの「ポートダグラス」は、お洒落なレストランやカフェが多く立ち並ぶ海辺の街。どこかアジア的な雰囲気もあるケアンズとは異なり、ヨーロッパのリゾート地のような、ちょっと大人っぽいイメージのリゾートタウンです。

ケアンズは海沿いの街ですが、市内中心部に面した海は干潟になっていて、泳いだり、ビーチで寝ころんだりすることができないのがちょっと残念なところ… でも、ポートダグラスなら、美しい砂浜が6km以上に渡って続く、「4マイル・ビーチ」があります。

だから、のんびりとビーチで日がな一日過ごしたいときは、ポートダグラスへ逃避するのが、私のケアンズ旅のパターン。
トロピカルなムード漂うオープン・スタイルが心地よいレストラン「メラルーカ」。(PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)zoom
トロピカルなムード漂うオープン・スタイルが心地よいレストラン「メラルーカ」。(PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)

お洒落して出かけたい!地元愛が詰まったローカルに人気のレストラン

洗練された素敵なレストランがたくさんあるポートダグラスのなかでも、週末はとくに、地元客でいっぱいなのが、レストラン「メラルーカ」。

地元で採れる食材をふんだんに使い、アジアのテイストを取り入れたモダン・オーストラリアン料理は、どれもおいしくて、日本人の口に合うものばかり。

トロピカルなムード漂うオープン・スタイルの店内には、一年中、爽やかな海風が吹き抜けていきます。食事の前後におしゃべりしながらカクテルを飲んだりできるラウンジ・スペースもあり、雰囲気満点!

ランチもおすすめですが、ディナー・タイムにちょっとお洒落して出かけたいレストランです。

ちなみに、店名の「メラルーカ」は、アロマ好きならすぐにピンとくると思いますが、ティーツリーやブラシノキなどのフトモモ科コバノブラシノキ属の学術名。オーストラリアを代表する植物名を店名にしているところにも、地元を愛する気持ちが表れているようで素敵ですね。

【DATA】メラルーカ・ポートダグラス Melaleuca Port Douglas 
22 Wharf Street, Port Douglas, QLD 4877
Phone: (07) 4099 5167
カップルや家族連れにおすすめのアパートメント・タイプのホテル「フリースタイル・リゾート」。(PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)zoom
カップルや家族連れにおすすめのアパートメント・タイプのホテル「フリースタイル・リゾート」。(PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)

ローカルのように滞在して、ポートダグラスを満喫!

ケアンズから日帰りも可能なポートダグラスですが、のんびりと落ち着いた大人の休日を楽しむなら、断然、この街に宿泊するのがおすすめ。

そんな時に、チョイスしたいのが暮らすように滞在できるキッチン付きのアパートメント・タイプのホテル。こぢんまりとした規模の家庭的なサービスのところなら、ローカルの人たちに人気のお店やスポットを教えてもらえたり、困った時にも親身になって世話をしてくれるので、まるで親戚の家に遊びに来たかのように、リラックスして過ごせます。

今回のポートダグラス滞在で、その条件にぴったりだったのが、「フリースタイル・リゾート」。

フリースタイル・リゾートは、ショッピングやレストランが並ぶメイン通り「マクロッサン・ストリート Macrossan St」にも、ビーチにも徒歩圏内とロケーションも申し分なく、全室キッチン付きのアパートメント・タイプ。家族連れにとくにおすすめです。

短い滞在でしたが、オーナー夫妻の気遣いが嬉しく、おいしいパン屋さんやレストランをたくさん教えてもらえて、大感激!次回はもう少し長く滞在したいと思わせるホテルでした。

【DATA】フリースタイル・リゾート Freestyle Resort Port Douglas
47 Davidson Street, Port Douglas, QLD 4877
Phone: (07) 4099 0799
美しい海岸線が一望できる絶景ビューポイントまでウォーキング!(PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)zoom
美しい海岸線が一望できる絶景ビューポイントまでウォーキング!(PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)

眺めのいいウォーキングで汗を流して、おいしい海辺の朝食を

天気のいい日は、ポートダグラス自慢の「4マイル・ビーチ」を一望できるウォーキングへ出発!

海沿いの通り「エスプラネード」の北端の駐車場から続くウォーキング・コースを登っていくと、「4マイル・ビーチ」を上から一望できる展望所「4マイル・ビーチ・ルックアウト 4 Mile Beach Lookout」に行くことができます。

往きは上りでちょっとキツイですが、頂上にたどり着いた時に目の前に広がる景色は、まさに絶景!

どこまでも続く青い海と、季節によっては満開のワトルやユーカリの花とのコントラストも楽しめます。ウォーキングの際は、飲料水を持参するのをお忘れなく。

朝から絶景ウォーキングで爽やかな汗を流した後は、エスプラネード沿いにあるカフェ・レストラン「ハイ・タイド」で朝食。

オープンなアウトドア席が心地よい海辺のカフェは、地元の人にも大人気。週末はとくに、時間帯によっては混んでいる時があるので、できれば歩き出す前に立ち寄って、予約してからいくのがいいかもしれません。

まずは、冷たいアイス・ラテや搾りたてのフレッシュ・ジュースで喉を潤して、波の音を聞きながら時間を気にせず、のんびりと朝食を楽しむ・・・そんな「ホリデー(休暇)」にぴったりのカフェ・レストランです。

【Data】ハイ・タイド・バイ・ザ・ビーチ Hi Tide By the Beach 
9-13 The Esplanade, Port Douglas, QLD 4877
Phone: (07) 4099 9100
波の音を聞きながら時間を気にせず、のんびり食事ができる海辺のカフェ・レストラン「ハイ・タイド」。(PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)zoom
波の音を聞きながら時間を気にせず、のんびり食事ができる海辺のカフェ・レストラン「ハイ・タイド」。(PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)

ポートダグラスからちょっと足を延ばせば、世界最古の熱帯雨林「デインツリー」があります。この森は、冒頭でご紹介した「クイーンズランドの湿潤熱帯地域」という世界遺産地区。

デインツリーでは、先住民文化が体験できるウォーキング・ツアーや野生のワニを見ることができるリバー・クルーズなども楽しめるので、Far North Queenslandでトロピカルな休日を満喫するなら、ポート・ダグラスを拠点にするのもおすすめです。

デインツリーについては、以下のコラムでご紹介していますので、よかったら合わせてどうぞ♪

世界最古の熱帯雨林に棲む『恐竜の生き残り』に会いに、密林の隠れ家へ


Special thanks to:Tourism Tropical North Queensland, Tourism and Event Queensland
travel journalist:平野 美紀
人工物よりも自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。
トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆やラジオ出演などの傍ら、
旅行情報サイトも運営。目下の関心事は、野生動物とエコ。
個人ブログ:http://tabimag.com/blog/
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