トラベルコラム

  • 【連載コラム】ナンバーワンよりオンリーワン
  • 2021年1月15日更新
旅の道中、「愛すべき変なもの」を見つけたら、書かずにはいられない!
トラベルジャーナリスト:松田 朝子

バージニアの自然が生んだ牡蠣とクラフトビール

フォトジェニックなリッチモンドの夜景zoom
フォトジェニックなリッチモンドの夜景
アメリカによく行く人でも、バージニア州にはまだ行ったことないという人も多いでしょう。でもアメリカの首都、ワシントンDCの空の玄関であるワシントン・ダレス国際空港はこのバージニア州にあります。空港だけなら、トランジットで降りたことがある、という人もいるのではないでしょうか?今回は、トランジットだけではもったいない、バージニアの魅力をご紹介します。
牡蠣は生はもちろん、焼いても蒸しても揚げてもイケる、食べるアート!zoom
牡蠣は生はもちろん、焼いても蒸しても揚げてもイケる、食べるアート!
近年、バージニアの食シーンは世界から注目を集めていて、州都のリッチモンドでは、受賞歴のある高級レストランから家庭的な南部料理まで、あらゆるタイプの料理を楽しむことができます。

中でも有名なのは牡蠣。現在バージニア州は米国東海岸の牡蠣の都として知られており、2016年以降年間4000万個以上の牡蠣が売られているのです。
見事に復活を果たしたバージニアの牡蠣zoom
見事に復活を果たしたバージニアの牡蠣
州内のチェサピーク湾は大西洋の海水と複数の河川から流れ込む淡水が混ざり合った、牡蠣にとって完璧な環境。なのでバージニアの牡蠣の歴史は古く、アメリカ先住民がチェサピーク湾で漁を行っていた数千年前に始まったと言われています。19〜20世紀頃、人口増加や環境汚染などでチェサピーク湾での牡蠣の養殖は衰退しましたが、2000年代初頭に地元の漁師や科学者、環境問題の専門家たちが集まり、湾の牡蠣事業救済に着手しました。それにより湾内の水質は改善され、バージニアの牡蠣事業は再興を果たしたのです。
スタイリッシュなレストラン、Perchの店内zoom
スタイリッシュなレストラン、Perchの店内
淡水と海水に育まれたチェサピーク湾の牡蠣は、世界でも最もユニークなフレーバー。
リッチモンドのレストラン、「Perch」ではスタイリッシュな雰囲気の中、地元産の野菜やハーブをふんだんに使った、バージニア・スピリットに満ちた牡蠣料理を楽しむことができます。
牡蠣とのマリアージュが最高なのは、クラフトビール!zoom
牡蠣とのマリアージュが最高なのは、クラフトビール!
牡蠣とのマリアージュが最高なのは、クラフトビール。
リッチモンドは世界でも屈指のクラフトビールの産地でもあります。
リッチモンドにクラフトビール醸造所ができたのはごく最近の事であり、中でもハーディーウッドパーク・クラフトビールは2011年創業の古株の醸造所の一つ。
ハーディーウッドパーク・クラフトビールでは地元の生産者をサポートし、主としてバージニア産の素材を使用し、革新的かつ伝統的なエールとラガーを醸造しています。
国際的にも高い評価を受けているハーディーウッドパーク・クラフトビールzoom
国際的にも高い評価を受けているハーディーウッドパーク・クラフトビール
また、ハーディーウッドパーク・クラフトビールは、動力源を太陽光、バイオマス、風力など再生可能なエネルギーのみでまかなっているバージニアで最初の醸造所です。ここでは地元の農家と協力して使用済みの穀物を堆肥や飼料として再利用したりして、環境への意識と保護に貢献しているのです。

バージニアの自然がふんだんに織り込まれた牡蠣とクラフトビール、世界が落ち着きを取り戻した暁には真っ先に食べに行ってみたいですね。

取材協力:バージニア観光局
https://www.virginia.org/International/Japan
トラベルジャーナリスト:松田 朝子
頭の中は、旅と猫とアルゼンチンタンゴで占められているトラベルジャーナリスト。日本旅行作家協会所属。大好きな地層と砂漠と赤い岩山のあるアメリカに良く出没。

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