旅の扉

  • 【連載コラム】空旅のススメ
  • 2020年11月19日更新
あびあんうぃんぐ
航空ライター:Koji Kitajima

感染対策も万全!スプリングジャパンの佐賀便に乗る

有明海を背に、有明佐賀国際空港でのスプリングジャパン航空機zoom
有明海を背に、有明佐賀国際空港でのスプリングジャパン航空機

スプリングジャパンで佐賀へ
コロナ禍において春秋航空日本(スプリングジャパン)の佐賀便は、土日に一日一往復する頻度で運航しています。紅葉をもとめて成田空港から佐賀へ旅してみました。

戻りつつあるにぎわい
成田空港第3ターミナルビルでは、スプリングジャパンをはじめピーチ、ジェットスターなどの就航している航空会社と成田国際空港株式会社が揃って共同の利用感謝イベントを行っており、除菌ウェットティッシュとマスクを配っていました。すぐ横でできるチェックインは、非対面接触の自動チェックイン機の利用か、シールドのある有人カウンターが選べます。

時間があれば、保安検査場前のフードコートで食事も楽しめます。7月下旬から8月初旬にかけて、トンコツラーメンの「博多一天門」、仙台牛タンの「利休」と小籠包の「紅虎小吃店」が新規開店しており、GO TOトラベルで東京が解禁になったこともあり、にぎわいが戻ってきていました。

一人一人の手をアルコール消毒
体温センサーのある保安検査場を通り、ゲートから第2ターミナル横に駐機した機体までバスで移動しました。タラップを昇ると、ドアの手前に客室乗務員が二名並んで待っています。マスクと手袋の標準装備に加え、ゴーグルも着用した客室乗務員が乗客一人一人の手をアルコール消毒してくれます。消毒が終わると、もう一人の客室乗務員が SPRINGの名前が入ったオリジナルのマスクを手渡してくれます。出発前にしっかりと全員の手指のアルコール消毒をすることで、安心して席に着くことができました。

タラップ上でマスクを配り、手指消毒をする客室乗務員zoom
タラップ上でマスクを配り、手指消毒をする客室乗務員

滑走路34Lから離陸した機体は、都心上空から富士山方向に向かいます。機内では、高度を上げるにつれ、コトコトと軽い揺れがありましたがまもなく安定しシートベルトサインが消えました。

機内アナウンス
客室乗務員の機内アナウンスでは「お客様同士のご不安解消の為、飲食時以外は必ずマスクをご着用ください。また飛沫感染予防の為、大きな声や近い距離での会話はお控えください。乗務員もマスク、手袋、ゴーグルを着用し、サービスを行います。機内には高性能な空調システムが備わっており、機内の空気は約3分ごとに新しい空気に入れ替わる仕組みになっています。衛生的で清潔な機内環境づくりに取り組んでおりますので、みなさまのご理解とご協力をお願い致します」という感染拡大防止に向けた丁寧な呼びかけがありました。

キャンペーンの案内
加えてピンクリボンキャンペーンの案内アナウンスがありました。乳がん検診の早期受診を推進する啓発月間として行われています。ピンクリボンチャリティーグッズを販売し売り上げを活動団体に寄付するというもの。客室乗務員もピンクリボン運動のバッジやピンク色のアイテムを着用しています。日本中、世界中で乳がんに苦しむ人がいなくなるようにというアナウンスとともに、客室乗務員が抗菌マスクケースとFly with Smileと書かれたオリジナルステッカーがセットになったチャリティ商品(500円)を持ってまわり、支援を呼び掛けていました。

ピンクリボンキャンペーンで機内をまわる客室乗務員zoom
ピンクリボンキャンペーンで機内をまわる客室乗務員

機内販売
通常期のBISTRO SPRINGであれば多くのメニューの中から飲食を選ぶことができますが、今はカップヌードル3種とミネラルウォーターだけになっていました。カップヌードルは日清カップヌードルのシリーズで、「シーフード」、「とんがらし麺」、「キムチ豚骨」が各400円、ミネラルウォーターは「エビアン」330mlが200円で販売されていました。ちょうど昼時のフライトの為、カップヌードルをトレーに載せて運んでいく客室乗務員を目にしました。

その後は、オリジナルグッズの機内販売がありました。ロゴアイテムとしてスプリングの名前の入った商品があります。REMOVE BEFORE FLIGHTのキーリングや、モデルプレーン、オリジナルボ-ルペンやテディベアなど。テディベアは客室乗務員と同じ制服を着用しており、さらにサンプル品は客室乗務員手作りのマスクまで着けていて、可愛らしいものでした。

スプリングの制服を着たテディベアを持つ客室乗務員zoom
スプリングの制服を着たテディベアを持つ客室乗務員

客室乗務員に聞く
コロナ禍の中でのフライトについて客室乗務員の渡邊さんに話を聞いてみました。

お客様の動きはどのような感じですか。
―10月に入り、夏前よりもかなり多くのお客様にご搭乗いただいております。

機内で気をつけていることはどのようなことですか。
―お客様に安心、安全に乗っていただく為に、搭乗前に手の消毒をして頂くことや、機内や旅先で使って頂けるようにマスクをお渡ししています。化粧室はお一人が利用されるごとに清掃しており、気持ちよくご利用いただけるように徹底しております。

これからスプリングジャパンで旅をする方にどのようにお声掛けしたいですか。
―スプリングジャパンでは、お客様に笑顔で安全、安心な空の旅を提供するため、感染拡大防止の「SPRING 3S PROTECTION」を開始しました。機内だけでなく、お客様が搭乗手続きを行う空港から感染防止に努めております。コロナ禍の中で弊社をご利用いただくお客様に、衛生的で快適な空の旅をおもてなしの心とともにご提供させていただきます。

そして実際に化粧室を清掃している様子を見せて貰いました。外側開閉ノブから始まり、洗面台、便座、手すり、内側開閉ノブまで、しっかり除菌、消毒されており、安心しました。

化粧室を消毒する客室乗務員zoom
化粧室を消毒する客室乗務員

機内体操
客室乗務員が通路に立ち、「佐賀の到着までに私たち乗務員とともに体操しませんか」の呼びかけとともに機内体操がスタートしました。まずは手をグーにして足をトントン叩いてマッサージ。次に両手を真上に伸ばし、肩の体操です。両手を肩の上に乗せて「ぐるっ、ぐるっ、ぐるっ」の声とともに回していきます。逆向きも行います。「両手を上げて手のひらを閉じたり開いたりしましょう」「グーパー、グーパー」と声が入ります。次に首の運動です。「頭を前に後ろに倒し、右へ左へ」多くの搭乗客が一緒に運動をしていました。少しの時間でしたが、リフレッシュして到着地に降り立つことができます。

機内体操で身体もすっきりzoom
機内体操で身体もすっきり

佐賀に向けて
搭乗機は名古屋、大阪、高松、松山をまっすぐ西進します。岩国あたりで南下し国東半島南から九州を横断し、有明海を北上する形で九州佐賀国際空港に向かいます。フライトの終わりに近い九州横断は、山岳地帯上空を飛行するので迫力があります。九重連山あたりでしょうか、高度が下がった機体には茶褐色の山肌が近くに見えます。有明海上空では、晴天の中おだやかな海を見ながら空の旅の締めくくりを迎えました。

スプリングジャパンの感染症対策は一人一人の手指のアルコール消毒など、しっかりと行き届いているという印象を受けました。GO TOトラベルで国内旅行の動きが出てきました。充分な対策を取りながら、錦秋の佐賀に向かってみるのも一計です。

取材協力:春秋航空日本株式会社 ⇒https://jp.ch.com/

最新の運航情報はこちらから:https://pages.ch.com/jp/act/winterschedule2020

航空ライター:Koji Kitajima
大阪府出身。幼少期より空への憧憬の念を持ったまま大人になった、今や中年の航空少年。
本業のかたわら情報を発信しています。週末は航空ライター兼ブロガーとして活動中。
旅のモットーは、「航空旅行を楽しまないと旅の魅力は半減です。旅の楽しみは空港から始まる」です。

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