日本一の別府温泉
別府八湯からなる別府温泉は、源泉数、湧出量ともに日本一と言われています。その八湯のひとつ、観海寺温泉の大型リゾートホテル「別府温泉 杉乃井ホテル」にGO TOトラベルが東京も解禁となった10月中旬、大分線就航10周年のソラシドエアで出掛けてみました。ホテルには、本館、中館、HANA館の647室ある宿泊棟を中心に、大展望露天風呂「棚湯」、水着着用の露天型温泉施設「ザ アクアガーデン」と屋内レジャープール「アクアビート」、ゲームコーナー、ボウリング場などから施設が構成されています。
存在感のあるホテルに向かう
レンタカーで別府市街に入り、鶴見岳の方向へ昇っていくと、周囲とは別格と思える規模のホテル棟が見えて来ます。 GO TOトラベルが始まっているとはいえ、これだけの大型ホテルに旅行客が来ているのだろうかという心配は、4階建ての駐車場の屋上階まで行かないと車を停めることができなかったことで、すぐに無用だとわかりました。日帰り温泉を楽しむ人が一定数いるとしてもかなりの数です。エレベーターで駐車棟の一階に降りると、送迎のマイクロバスが目の前にあり、宿泊棟まで送ってくれます。
別府湾の眺望独り占め
手指の消毒と検温を済ませ、間隔を空けてチェックインの列に並びます。宿泊したのは、HANA館デラックスツイン(海側)で部屋に入ると驚かされるのはその広さです。70㎡あり、非常にゆったりとしています。そして大きな6連の窓から見えるのは、別府市街と別府湾そして連なる山々。遠くには大分市街も広がります。別府湾にはフェリー、山肌からは湯けむりが上がるのもわかりました。別府のランドマークとなるビーコンプラザのグローバルタワーや別府タワーも見えています。ホテルに入る前に観光案内所で別府らしい展望の良い場所を訪ねた際に、「杉乃井さんに泊まるのであれば、もうそれ以上の景色はなかなかありませんよ」と言われたのも納得の景観でした。
楽しさいっぱいの温泉施設へ
朝5時から深夜0時まで開いている大展望露天風呂「棚湯」に向かいます。棚湯は、その名の通り室内の内湯から半露天を経て露天となる5層構造の棚田のような風呂です。実際湯に浸かってみると想像以上の絶景に驚かされます。何も遮るもののない高台から望む別府湾と市街地の眺望、水面ギリギリの低い位置から見ると、別府湾と一体化してまさにインフィニティプールです。
夜には別府市街地の夜景が、そして早朝には朝陽が湯面に映え、まさに「空に浮かぶ露天風呂」。どの時間帯に行っても至福の時間が約束されます。
棚湯に併設されているのは水着で楽しむ温泉「ザ アクアガーデン」です。こちらも別府湾と別府市街地に面しているので、素晴らしい展望を楽しみながら泳ぐことができます。また夜には噴水ショーが開催されます。噴水がスクリーンとなった音と光の演出は非常に幻想的で温泉にいることを忘れてしまうような素敵な時間を過ごすことができます。
テーマのある夕食会場へ
夕食はワールドダイニング「シーダパレス」です。入店してびっくり、ヨーロッパの街並みを再現したような空間になっており、まるでテーマパークに来たかのようです。メイン会場の中心部には円柱の水槽があって、悠々と魚が泳ぐ姿が見えます。他にもファミリー向けに飛行機がディスプレイされた空間や、天井付近に電車が走っている場所もあります。
ビュッフェスタイルになっており、そのメニューの多さに見ているだけでウキウキとした気分になります。トレイを載せるカートもあるので、一度にたくさん運べるのが嬉しいところ。メニューの多さだけでなく、その豪華さにも驚かされます。ピザはビュッフェにもかかわらず、なんと石窯で焼くという本格派。目の前で焼いてくれるステーキや、その場で作ってくれるフォアグラ丼や鰻丼、飲茶などライブキッチンが多いのが特徴です。各種ドリンクと寿司などの日本食は有料ですが、大分の食材を使った関アジ、焼きガニ、ふぐ刺し、豊後牛ステーキ、サザエのつぼ焼きなどがあり、それぞれ驚きの1,100円(税込)で満喫できておすすめです。
食後のデザートも充実しており、まるでケーキショップがそのまま登場したかのようなショーケースにはハロウィンの飾り付けがされたケーキやプリンなどのデザートがたくさん並び、隣にはハーゲンダッツのアイスクリームまで。食事の途中には2階のテラスからの生演奏などもあり、ライブ感溢れたアミューズメントレストランでした。
食事の後は散策へ
館内にはとてもホテルの中とは思えない程の広さのゲームコーナーや売店もあり、笑い声が溢れています。外に出てみると、HANA館前から本館に掛けての坂道には華やかなイルミネーションが広がっていました。城や馬車、ジュエリーなど歩いているとおとぎの国に迷い込んだようで、みな写真を撮って楽しんでいました。キラキラとした光のトンネルを抜けると、奥には一転湯けむりが上がる温泉地の和やかな雰囲気で、旅気分を盛り上げてくれます。
朝食は開放的なシーズテラスで
HANA館の宿泊者は基本的には夕食と同じ「シーダパレス」が朝食会場ですが、変更も可能とのことでしたので、中館宿泊者専用のレストラン「シーズテラス」に行ってみました。レストランを変更するには追加料金が発生する場合もあるので、フロントで要確認です。ビュッフェコーナーでは、スタッフが盛り付けてくれます。また食器は個々にラッピングされており、安心して食べることができます。
フローティングアイランド「シーズテラス」は、海外のリゾートレストランを思わせるような開放感一杯の素晴らしい会場でした。温風ストーブも用意されており、座った席からは、朝日の昇る別府湾と市街地が見渡せ、非常に気分のいい爽やかな中での大満足の朝食となりました。
アクアビートで遊ぶ
アミューズメントの最大施設は、アクアビートです。屋内プールで今シーズンは、11月3日まで営業しますので、まだ夏の気分を味わうことができます。波の出るアクアビーチや、4種のスライダーで思う存分アクティブに楽しめます。
温泉エンターテインメントの名前そのまま
Go To トラベルで多くは九州各地からに加え、関西、首都圏からも旅行客が押し寄せていました。想像以上の広い館内には、送迎のマイクロバスが早朝から深夜まで何台も運行しており、待ち時間は殆どなく移動も不便はありません。ここにいると、市街に出なくても楽しめることが多く、きっと時間が足りないと思うことでしょう。チェックインからチェックアウトまで目いっぱいの時間を使って温泉を愉しむことができるこの場所では、何をするか決めてから訪問したいものです。
別府と言えば「別府温泉 杉乃井ホテル」という言葉に偽りはなく、温泉情緒の詰まった楽しさいっぱいの素晴らしいアミューズメントホテルでした。
取材協力:別府温泉 杉乃井ホテル ⇒ https://www.suginoi-hotel.com/