旅の扉

  • 【連載コラム】空旅のススメ
  • 2020年10月22日更新
あびあんうぃんぐ
航空ライター:Koji Kitajima

ソラシドエアの「空恋」プロジェクト 大分県南3市をプロモーション

ゆるキャラの描かれた「食♡おおいた県南 うすきつくみきてくださいき号」zoom
ゆるキャラの描かれた「食♡おおいた県南 うすきつくみきてくださいき号」

空港ゲートで空恋セレモニー
ソラシドエアでは、「空恋」~空で街と恋をしよう~と名付けた機体を活用した地域振興を2012年から続けています。今回、大分県南3市とともに行う「食♡おおいた県南うすきつくみきてくださいき号」の運航開始にあたり、大分空港にて就航記念行事が行われました。空恋プロジェクトの運航機としては28番目、大分県の紹介では国東、杵築に続く3番目の機体のお披露目です。この臼杵、津久見、佐伯市のゆるキャラが描かれた機体 ボーイング737-800型機JA803Xは、この先一年間にわたってソラシドエアの就航する九州・沖縄を結ぶ路線に就航します。

空港にかぼす足湯が登場
空港の到着ロビーには2016年から足湯ができていました。今回は、特別に10月17日(土)の記念式典の日から、月末まで期間限定で大分名産の「かぼす」を使った源泉掛流しの足湯が用意されます。17日のみ蘭の花が入った佐伯市産の「マリンレモン」足湯も登場。ソラシドエアの搭乗案内チケットを提示すれば、大分―東京(羽田)線就航10周年記念「ソラシドエア オリジナル日田杉コースター」のプレゼントもあり、来港者を喜ばせていました。

すぐ隣には到着便の案内板の下に、風呂おけが置かれる「おんせん県おおいた!」をピーアールする記念撮影スポットがありますが、隣に「ビタミンCという調味料」と言われる「大分かぼす」が積まれたかぼすタワーが出現していました。

足湯を楽しむ親子連れとかぼすタワーzoom
足湯を楽しむ親子連れとかぼすタワー

主催者の挨拶
記念式典の日の大分空港は、あいにくの小雨模様。それでも、就航便となるソラシドエア90便 (大分13:05発→東京羽田14:35着)の出発するゲート付近は、ゆるキャラ3体と来賓、スタッフ、取材陣と出発客の熱気であふれていました。まずは、主催者側の挨拶から始まりました。

佐伯市の田中利明市長は、「コロナの暗黒の世界から一条の光を見出すプロジェクトに期待している」。臼杵市の中野五郎市長は、「ラッピングの機体が一年間日本中を飛びまわってのプロモーションに期待している。海沿いの3市には活きのいい魚が多く、食べに来て欲しい」。津久見市の川野幸男市長は、「セメントとみかんと野球の町の津久見から3市共同でソラシドエアと新しい取り組みができることを嬉しく思う」。などの挨拶がありました。

佐伯市長(左上)、臼杵市長(上中)、津久見市長(右上)、ソラシドエア社長(左下)、観光局長(右下)zoom
佐伯市長(左上)、臼杵市長(上中)、津久見市長(右上)、ソラシドエア社長(左下)、観光局長(右下)

ソラシドエアは高橋宏輔社長から「我々は九州の翼として、九州沖縄を、このコロナ禍においても、なんとかしてお客様を増やしていきたい、また以前のような観光の盛り上がりを取り戻したいと思っています」。と挨拶がありました。

最後に大分観光局の秋月久美局長から「3市は大分県の誇る自然の宝庫で歴史文化にあふれており食文化でリードしている。3市の特徴をつかんだ可愛いイラストのデザインされた機体は乗る人も楽しめ、見る人も乗りたくなる」。と期待を込めた挨拶がありました。

テープカットとフォトセッション
続けてのテープカットでは、大分空港 河内一空港長、大分航空ターミナル株式会社冨高松雄代表取締役社長を加えた総勢9名で盛大に行われました。

盛大なテープカットの様子zoom
盛大なテープカットの様子

各市長やソラシドエアの高橋社長、客室乗務員を入れたゆるキャラとのフォトセッションでは和やかな空気が流れていました。客室乗務員は3市のゆるキャラが描かれた黒のエプロン姿も披露し、笑顔を振りまいていました。搭乗開始時間になると、ゲートを抜けた通路では、搭乗客に搭乗証明書やエコバッグ、缶バッジなどの記念品が配られました。

記念品を渡し(左)、エプロンを着用する客室乗務員zoom
記念品を渡し(左)、エプロンを着用する客室乗務員

皆で飛行機のお見送り
搭乗口と機体後部に臼杵のふぐと「ほっとさん」、津久見のまぐろと「つくみん」、佐伯の寿司と「佐伯ごまだし大将」が描かれた機体の出発を見送ろうと、来賓とモデルとなったゆるキャラ3体も加えた大人数が駐機場に降り、機体に向かって手を振り送り出しました。

ゆるキャラが空港内の制限区域となる高度な保安エリアに立つこと自体あまり聞いたことの無い事例です。押し出された機体が、けん引車から切り離される場所までは結構な距離があり、巨体の「つくみん」は先行く他の参加者を必死に追いかけていきました。

出発の時間には雨はあがり、幸先のいいスタートになりました。飛行機に一生懸命手を振るゆるキャラの姿に、窓から見ている乗客の笑顔が浮かぶような楽しい一場面でした。ターミナルビルに戻るゆるキャラ。足の短い「つくみん」と「佐伯ごまだし大将」は、折り畳み運搬台車に乗せられていたのが微笑ましいできごとでした。

ゆるキャラも参加したお見送りzoom
ゆるキャラも参加したお見送り

大分県南へ行こう
配られた冊子「おおいた県南 日豊海岸リアス旅」には豊後水道に育まれた鮮度抜群の食の紹介、臼杵のふぐ、津久見のまぐろ、佐伯の寿司だけでなく、果物、郷土料理などが紹介されています。歴史や名所、アクティビティの情報なども満載で、旅情をかき立てる内容になっています。グルメに加え観光もみどころいっぱいの大分県南日豊海岸リアス旅のできる3市に、多くの観光客がソラシドエアのフライトで向かい、空からたくさんの笑顔の種をまいて欲しいと思います。

取材協力:ソラシドエア ⇒ https://www.solaseedair.jp/

航空ライター:Koji Kitajima
大阪府出身。幼少期より空への憧憬の念を持ったまま大人になった、今や中年の航空少年。
本業のかたわら情報を発信しています。週末は航空ライター兼ブロガーとして活動中。
旅のモットーは、「航空旅行を楽しまないと旅の魅力は半減です。旅の楽しみは空港から始まる」です。

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