新型コロナウイルスの感染拡大防止に留意しながら、ウィズコロナ時代も楽しめる「夢の鉄道旅行プラン」をお待ちしています!旅行会社などでつくる「鉄旅(てつたび)オブザイヤー実行委員会」は、日本一の鉄道旅行を選ぶ賞「鉄旅オブザイヤー」の10年目となる2020年度の募集を始めた。一般個人や団体から鉄道を利用した旅行プランを募る一般部門の締め切りは今年10月16日金曜日で、最高賞「ベストアマチュア賞」を1点選ぶ。
▽審査員に本コラム執筆者も
21年2月3日水曜日に鉄道博物館(さいたま市)で開く授賞式で発表する。受賞者には賞金5万円と、JR協賛による記念品を進呈する。
募集するのはJR旅客6社と地元自治体が開催する大型観光企画「デスティネーションキャンペーン」(DC)が21年度に開催される東北地方6県(21年4~9月)、四国4県(10~12月)、京都市(22年1~3月)。ただ、DC開催期間以外のプランを応募するのも可能で、1泊2日以上のプランについては宿泊地域も記す。
応募者は、「鉄旅オブザイヤー一般部門応募要項」に設けた応募用紙をダウンロードし、メールで応募する。対象は未発表作品に限り、プランが旅行商品化された場合は著作権を放棄し、利益還元はしないのが応募条件となる。
併せて旅行会社が今年10月までの1年間に実施した企画旅行から最高賞の「グランプリ」などを選ぶ旅行会社部門も9月14日~10月15日に募る。
実行委員会による一次審査を経て、11人と1団体の外部審査員が採点。審査委員長は「旅と鉄道」名誉編集長の芦原伸・日本旅行作家協会専務理事が務め、審査員は旅行サイト「Risvel(リスヴェル)」の本連載コラム「“鉄分”サプリの旅」を連載し、共同通信と全国の新聞でつくるニュースサイト「47NEWS」などに連載されている鉄道コラム「汐留鉄道倶楽部」執筆者の大塚圭一郎・共同通信社福岡支社編集部次長(10月1日から編集局経済部次長)らが務める。
また、今回から一般部門の「最終審査員」を導入。いずれも熱心な鉄道ファンとして有名なフリーアナウンサーの久野知美さん、ホリプロの南田裕介マネージャー、お笑い芸人「ダーリンハニー」の吉川正洋さんの3人が務める。
▽「鉄道旅行のオールスター選」
鉄旅オブザイヤーは東日本大震災からの復興と、鉄道を活用した旅行需要喚起を目指して11年度に設けられた。JR北海道とJR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州のJR旅客6社全てと、民営鉄道会社でつくる日本民営鉄道協会、旅行業界団体の日本観光振興協会、日本旅行業協会、全国旅行業協会が後援しており、鉄道と旅行の代表的な企業・団体が携わっていることから「鉄道旅行のオールスター選」などと呼ばれる。
大塚は「優れた鉄道旅行を顕彰し、発展に大きく貢献をしてきた鉄旅オブザイヤーの審査員を13年度から気概を持って務めさせていただいてきました。栄えある10年目の20年度も続投させていただくのはとても光栄で、身の引き締まる思いです」とコメントした。さらに、コロナ禍で困難な状況下でも「鉄旅オブザイヤー」を20年度に開催されたことを「関係者の皆様の決断に敬意を表し、高く評価したい」として意義をこう説明した。
新型コロナウイルスの感染拡大による制約と、2020年東京オリンピック・パラリンピックの1年延期も響いて20年度は鉄道旅行商品の中止、延期が相次いだものの、大塚は「ウィズコロナ時代に適応させた優れた企画も世に出ており、コロナ禍に直面した旅行業界を盛り立てるけん引役の1つとなるのが鉄道旅行です」と強調。
「鉄旅オブザイヤー」が東日本大震災からの復興推進で大きな力を発揮として「コロナ禍からの立て直しでも大きな役割が期待されており、関わらせていただく一員として感染拡大防止に留意しながらの旅行業界の巻き返しと鉄道利用の促進、地域活性化に微力ながら貢献できれば幸いです」と意気込んだ。
▽前年度の受賞作品は
前年度の19年度は一般部門に50件の応募があり、ベストアマチュア賞には群馬県の名物や歴史、出身人物を札にした「上毛かるた」を学びながら、世界文化遺産の富岡製糸場(富岡市)といった名所を巡る千葉県船橋市の会社員、前芝雄太さんの企画を選んだ。
旅行会社部門には85件の応募があり、新潟県の第三セクター鉄道、北越急行で定期列車の運転終了後にトンネルを歩くツアーが最高賞のグランプリに輝いた。
詳しくは公式ホームページ、「鉄旅オブザイヤー」まで。
(連載コラム「“鉄分”サプリの旅」の次の旅をどうぞお楽しみに!)