旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
  • 2020年3月14日更新
よくばりな旅人
Writer & Editor:永田さち子

スノーシーズンは終わらない! 北海道パウダーベルトでゲレンデホッピング ~リゾート気分に浸る、星野リゾート トマム スキー場編~

標高1,088mに位置する樹氷テラスにある「Cloud Bar(クラウドバー)」。冷え込んだ朝は眼下に広がる景色と霧氷を眺められます。zoom
標高1,088mに位置する樹氷テラスにある「Cloud Bar(クラウドバー)」。冷え込んだ朝は眼下に広がる景色と霧氷を眺められます。
北海道パウダーベルトで楽しむゲレンデホッピング。3カ所めは、北海道最大級のゲレンデとリゾート設備を誇る「星野リゾート トマム スキー場」へ。旭川でカジュアルなホテルをベースに、それぞれ個性が異なるゲレンデを巡った後は、締めくくりにちょっと贅沢なリゾート気分を味わいました。

ビギナーから上級者、もちろんパウダーまで楽しめる絶景ゲレンデ
「トマムマウンテン」と「タワーマウンテン」、2つの山をまたぎ全29コースを有する「星野リゾート トマム スキー場」。最長約4.2kmの滑走距離とコースバリエーションの豊富さに加え、上質のパウダースノーを楽しめるのだから、スノースポーツ好きにはたまりません。
トマム スキー場が位置する占冠村(しむかっぷむら)は、21世紀の国内最低気温であるマイナス35.8℃を記録したことがある場所。2月末のこの日は快晴でしたが、ゲレンデ内のいたる場所にさらっさらのパウダーが残っていました。
山麓のリゾートセンターから山頂駅までは「雲海ゴンドラ」で約13分の空中散歩。zoom
山麓のリゾートセンターから山頂駅までは「雲海ゴンドラ」で約13分の空中散歩。
北海道ならではのロングコースを満喫できる「トマムマウンテン」
ロングランを満喫するならゲレンデに向かって左側の「トマムマウンテン」へ。リゾートセンターから出発する全長2,489mの「雲海ゴンドラ」で標高1,088mの山頂駅までノンストップでアクセス。グリーンシーズンは「雲海テラス」として賑わうスポットが、冬の季節は「霧氷テラス」と名前を変え迎えてくれます。冬のお楽しみは、大気中の水蒸気が凍って木々を覆う霧氷。晴れた朝ほど放射冷却で気温が低くなるので、前夜の天気予報は必ずチェックしておきたいもの。晴れの予報が出たら早起きをして、まずこの絶景を楽しんでから滑りましょう。
標高1,000mを超える樹氷テラスから望むリゾート全景。この絶景を存分に楽しんで。zoom
標高1,000mを超える樹氷テラスから望むリゾート全景。この絶景を存分に楽しんで。
さらに多くの「雪バカ」さんをひきつけてやまないのが、ありのままの自然の雪山を楽しめること。レクチャーを受け、ヘルメットと腕章を着けルールを守ることを条件に、通常は開放していない上級者限定開放エリアを滑ることができます。圧雪されたコースが大部分の日本で、なかなかできない貴重な体験です。
マイナス30℃を下回る国内最低気温を記録したことがあり、雪質のよさは国内トップレベル。zoom
マイナス30℃を下回る国内最低気温を記録したことがあり、雪質のよさは国内トップレベル。
ビギナーもレベルアップ間違いなし!のゲレンデ
雪質が良くてロングコースを滑れるゲレンデは、ビギナーにももってこい。スキーやスノーボードの上達に必要なのは、レベルに合ったバーンをとにかくたくさん滑ること。コース幅がたっぷりあるトマム スキー場ならのびのび滑れるし、雪質がいいから転んでも痛くない。ゴンドラやフード付きリフトで寒さ対策もばっちり! 初めてスノースポーツにチャレンジする人こそ、こういうゲレンデを選ぶといいと思います。
ビギナーにこそ体験してほしい、ワイドバーンのロングコース。zoom
ビギナーにこそ体験してほしい、ワイドバーンのロングコース。
北海道ならではの海鮮グルメもおまかせ!
スキーやスノーボードはとにかくお腹がすくスポーツです。体力を消耗する寒い時期のアウトドアで、ブーツや板を付けて体を動かすのだから当然のこと。そんなときトマム スキー場では海鮮グルメも楽しみ。北海道の味覚を代表するウニやイクラ、カニをこぼれるほどに盛り付けたメニューを味わえるのが、スキー場の中腹に位置する日本初のスキーイン・スキーアウトヴィレッジ「ホタルストリート」。食事やショッピングに便利なウッドデッキの街並みにあるcafe&bar「つきの」です。

圧巻は、握り寿司30貫分に相当するボリュームをスキー板に見立てたお皿に盛りつけた「メガこぼれ寿司」。テーブルに運ばれてきたとたん、店中の注目が集まります。このメニューを味わえる「海鮮こぼれフェス」は3月末まで。グループで訪れたら、ぜひトライしてみてください。
板を付けたままイン&アウトできる「ホタルストリート」。「メガこぼれ寿司」は6~8人分のボリュームで1万2,000円。zoom
板を付けたままイン&アウトできる「ホタルストリート」。「メガこぼれ寿司」は6~8人分のボリュームで1万2,000円。
「つきの」では海鮮メニューのほかにもハンバーガーやパフェ、温かいドリンクとともに、日本酒やワインのメニューも充実。ほかにも「ホタルストリート」には全部で9軒のショップやレストランがあり、北海道名物のスープカレーやラーメン、イタリアンやテイクアウト専門の店が並びます。板を着けたままイン&アウトできるから、食事が終わったらまたすぐに滑り出せる便利さも魅力です。

今回、ゲレンデもグルメも北海道はやっぱりスケールが違うことを実感しました。しばらくスキーを離れていた私も改めてその楽しさを思い出し、早くも来シーズンが楽しみになってきています。2020年のトマム スキー場は4月5日まで営業しています。この冬の締めくくりに、リゾートスキーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

【協力】
星野リゾート トマム スキー場
北海道勇払郡占冠村字中トマム
TEL: 0167-58-1111
スキー場営業期間: 2020年4月5日まで 
※積雪状況により変動の可能性があります。
https://www.snowtomamu.jp
Writer & Editor:永田さち子
スキー雑誌の編集を経て、フリーに。旅、食、ライフスタイルをテーマとし、記事を執筆。著書に、「自然の仕事がわかる本」(山と溪谷社)、「よくばりハワイ」「デリシャスハワイ」(翔泳社)ほか。最近は、旅先でランニングを楽しむ、“旅ラン”に夢中!
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