旅の扉

  • 【連載コラム】空旅のススメ
  • 2020年2月24日更新
あびあんうぃんぐ
航空ライター:Koji Kitajima

インドの極上ホテルはザ リーラパレス チェンナイ

ロビーフロアから見る海のあるホテルらしい光景zoom
ロビーフロアから見る海のあるホテルらしい光景

ビーチリゾートのホテル
ザ リーラはインド国内に8か所ある5つ星のホテルグループです。その中のひとつ「ザ リーラ パレス チェンナイ」は、街の雑踏から隔絶された、チェンナイでは唯一海に面した別世界のリゾートホテルでした。

チェンナイ国際空港から車で市街地の東に位置する海側へ向かいます。繁華街を抜けると守衛のいる立派な門が表れ、入口からスロープを上りエントランスへ。この距離だけでも優に4~500mはあります。X線のセキュリティチェックを受け、館内へ入るとスタッフが近付いてきてレイを首に掛けてくれました。おでこにはインドの伝統的な装飾の「ビンディ」を付けてくれます。地元様式の温かい歓迎を受け、一気に気持ちが高揚しました。

海側の部屋へ
チェックインの後、案内されて部屋へ。シービューのデラックスルームはベッドルームが独立し、広々とした50㎡。これでも標準の部屋です。部屋からはもちろん、バスタブからも海が見える構造になっています。部屋にはクッキーやミネラルウォーターと共にバラの花束も飾られており、歓迎の気持ちが伝わってきました。目の前に広がる広大なベンガル湾を眺めながら、クッキーとコーヒーでくつろいでいると、旅の疲れが一気に薄らいでいきました。

デラックスシービュールームですzoom
デラックスシービュールームです

中華料理もオススメ
市街地と距離のある環境の為、夕食はホテル内のレストランで取ることにしました。ロビーフロア下の一階にある「チャイナXO」は、伝統的な内装の中にもスタイリッシュさが感じられる中華の高級レストランです。料理は見た目にも美しく、コク深く洗練された味わいでした。

部屋に戻ると就寝に備えて行われるターンダウンのサービスが済んでおり、照明が少し落とされた中でシーツが整えられ、ベッドの横にはスリッパを置くマットが敷いてありました。ミネラルウォーターは部屋に6本も置かれていましたが、更に減った分が補充されていました。

結婚披露宴があった
滞在期間中に、中庭で行われていたインド式の結婚披露宴を見ることができました。ホテルテラス部分の石畳に設けられた舞台には、インドの民族衣装を優雅に着飾った新郎新婦の姿。その天蓋ベッドのような華やかな舞台の周りを取り囲むように多くの列席者が椅子に座ります。民族音楽も流され、思いがけず旅の発見がありました。

インド式の披露宴ですzoom
インド式の披露宴です

ベンガル湾から昇る朝陽で目が覚めました。ベッドの中で、太陽の動きを眺めることができ贅沢な気持ちにさせてくれます。ドアの前に可愛い布袋に入れられた新聞が届けられていました。カラフルなチェンナイタイムスの紙面が楽しく、つい見入ってしまいました。

極上の朝食
このホテルの自慢のひとつは、朝食のブッフェではないでしょうか。用意されるロビーフロアのメインダイニング「スペクトラ」は24時間営業です。部屋からダイニングに向かう場所の横にお気に入りの休憩スペースを見付けました。メイン棟と中庭、ベンガル湾の見える位置で、このホテルの良さがわかるような場所です。ここでひとやすみしてから朝食会場へ。

インド料理を中心に洋食も多く並びます。大きな窓からは朝陽で輝く海辺の様子を眺めることができ、満足度を高めてくれます。ライブキッチンがいくつもあり、オムレツだけでなく、インド式クレープの「ドーサ」も作ってくれます。フルーツも充実しており、朝陽が差し込む明るいダイニングで食べる朝食は、活力がみなぎります。

このスペクトラは一日中利用できます。昼や夜に食べることのできるカレーが気に入りました。チキンを選ぶと、ゴロッとした肉のかたまり5、6個が皿に載ります。マイルドなソースにインドの米バスマティが合っています。4種類のロールパンが添えられていて、ルーを載せる食べ方も気に入りました。

朝食会場あれこれzoom
朝食会場あれこれ

プールサイド
ホテルの3階には、広い屋外プールがあります。市街地方向に作られているので、海が見える訳ではありませんが、落ち着いていて非常にラグジュアリーな環境です。プールサイドに向かうと、係員がベッドを用意してくれ、バスタオルを掛けてくれます。ベッドサイドまで運んできてくれるドリンクを楽しみながらここで休んでいると、街の雑踏がおっくうになってしまいます。そのような気持ちにさせてくれるところが真のリゾートホテルなのでしょう。

プールサイド 冬でも泳げるチェンナイzoom
プールサイド 冬でも泳げるチェンナイ

スタッフの多さ
スタッフが多く、非常にフレンドリーで、常に笑顔で声を掛けてくれます。ロビーで出掛ける際にどこへ行くのか聞かれ、マハーバリプラムへ行きたいと伝えると「タクシーを頼みましょうか」と言ってくれました。Uberを依頼したことを伝えると、「それはいい選択ですね」と言い、スマートフォンの画面に表示される車のナンバーを確認し、館外のドアマンに伝えてくれます。引き継いだドアマンは、車を見つけ、ドアを開けてくれるなどの対応してくれました。また観光案内の書かれた紙を渡してくれます。英文ですが見どころが網羅されており、とても役に立ちました。

顔を覚えてくれたスタッフが「部屋でフルーツを食べましたか」と聞いてくれたので、まだだと答えると、「お持ちします」と言ってくれました。スタッフと仲良くなると、いいサービスがあるものだと喜んで部屋に戻ると、すぐにカットされ綺麗に盛り付けられたフレッシュフルーツが運ばれてきました。

その後、テレビの下にメッセージカードを見付け、電話で知らせてくれればいつでもフレッシュフルーツをお持ちしますと書かれていることを知りました。特別待遇のような嬉しいサービスが普段から行われていることに驚き、感激しました。

多くのスタッフに恵まれていますzoom
多くのスタッフに恵まれています

住む人もいる
現地の駐在員は言います。「チェンナイで一、二を争う人気のホテルです。日本の駐在員内でこのホテルの評判は良く、赴任者はまずはこのホテルに滞在しながら住居を探す人や、そのまま住み続ける人もいます」とのこと。

時期にもよりますが、ホテル検索サイトでは1泊1万円程度から予約が可能。リーズナブルにとても満足できる滞在ができました。

ザ リーラ パレス チェンナイ ⇒ https://www.theleela.com/en_us/

航空ライター:Koji Kitajima
大阪府出身。幼少期より空への憧憬の念を持ったまま大人になった、今や中年の航空少年。
本業のかたわら情報を発信しています。週末は航空ライター兼ブロガーとして活動中。
旅のモットーは、「航空旅行を楽しまないと旅の魅力は半減です。旅の楽しみは空港から始まる」です。

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