アーティストが多く集まる街としても知られているニュージーランドの首都・ウエリントン。市内にはニュージーランドや先住民マオリの歴史がわかる貴重な資料を収集する美術館から、コンテンポラリーアートを楽しめるギャラリーまで50カ所以上があり、アート好きの人にも楽しみが多い街です。そんなウエリントンを旅する拠点にぴったりのホテルが、「QT Museum Wellington(QTミュージアム・ウエリントン)」。居ながらにしてミュージアムを巡るような体験ができるホテルです。
歴史あるアートホテルのビジョンを引き継ぎ、新たな魅力を創出する
以前は実業家でありアートコレクターでもあるオーナーが所有し、「Museum Art Hotel(ミュージアム・アート・ホテル)」の名で営業をしていたこのホテル。「世界の素晴らしい芸術品が見られるベストホテル10軒」に選ばれたこともあったのだそう。前オーナーのコレクションとともに、スピリットも引き継いたのが、オーストラリアを拠点にデザインホテルを展開するQTホテルズ&リゾーツ。ここが、ニュージーランド初進出になります。
いまも語り継がれる、ホテルにまつわるエピソードとは?
ホテルがあるのは、ウエリントンの街の中心に近く、ニュージーランド国立博物館「Museum of New Zealand, Te Papa Tongarewa(テ・パパ・トンガレワ)」の向かい側という好立地。ラムトン港に面し、海辺の散策も楽しめるロケーションです。
じつはこのホテルには今でも地元の人たちに語り継がれているエピソードが残ります。「ミュージアム・アート・ホテル」だった1993年のこと、地盤沈下の被害から免れるため、海側から120mも建物を移動させ、現在の場所に引っ越してきたのだそうです。レールを敷き、4階建ての建物を引っ張って動かしたというのですから驚き。その作業現場に、ぜひとも立ち会ってみたかったと思うのは私だけではないでしょう。