旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
  • 2020年1月29日更新
よくばりな旅人
Writer & Editor:永田さち子

ニュージーランド航空のKIWI(キウィ)流おもてなしで、旅がもっと楽しくなる!

客室乗務員のフレンドリーな笑顔は、ニュージーランド航空が誇る『KIWI』流おもてなしのひとつ。zoom
客室乗務員のフレンドリーな笑顔は、ニュージーランド航空が誇る『KIWI』流おもてなしのひとつ。
国や地域によって国民性が違うように、エアラインにもそれぞれの国のキャラクターが表れます。海外に出掛けるとき、その国を代表するエアラインを選ぶことは、いわば目的地に着く前の予備体験。今回、ニュージーランドへの旅で利用したニュージーランド航空では、搭乗した瞬間から現地を旅する気分を味わえました。その体験をご紹介します。

その1~機内安全ビデオが楽しい
ニュージーランド航空は、いわずと知れたニュージーランドのナショナルフラッグキャリア。また、定期的に新作が登場する機内安全ビデオの斬新さと楽しさでも知られています。過去には、映画『ホビット』公開に合わせ、監督自ら出演し映画の世界をそのまま再現したビデオが大きな話題になりました。
斬新な機内安全ビデオと、充実した内容のプログラム。ニュージーランドワインの紹介もあり、座席にいながらにして購入できる。zoom
斬新な機内安全ビデオと、充実した内容のプログラム。ニュージーランドワインの紹介もあり、座席にいながらにして購入できる。
ニュージーランドといえば、昨年秋に日本で開催されたラグビーワールドカップに出場した「オールブラックス」の活躍が記憶に新しいところ。全身黒色のユニフォームをまとった選手たちが試合開始前に踊る伝統的なダンス「ハカ」に、目が釘付けになった人も多いことでしょう。昨年8月に発表された機内安全ビデオにはその「オールブラックス」のヘッドコーチや現役選手、過去のレジェンドたちが登場しています。何度か飛行機に乗っているとついスルーしてしまうビデオですが、彼らのKIWI流ユーモアにあふれた演技は流れるたびに見たくなる楽しい内容。オンラインからも見ることができるので、是非チェックしてみてください。

●ニュージーランド航空機内安全ビデオ
「オールブラックス航空」編
https://youtu.be/g0Hv2NMKjQM

その2~ワインが美味しいうえ、サービスがスピーディー!
ニュージーランドの旅の楽しみのひとつにワインがあります。今回の旅のいちばんの目的も、まさにそのワインを味わうイベントに参加することでした。
『初夏のニュージーランドを満喫する、マーティンボロのワインフェスティバル』ご参照。
エコノミークラスの機内サービスでも赤白2種類ずつに加えスパークリングも用意。zoom
エコノミークラスの機内サービスでも赤白2種類ずつに加えスパークリングも用意。
機内食のレベルの高さにも定評があるニュージーランド航空では、ワインのセレクションにもそのこだわりが。もちろんすべてニュージーランド産で、国際的に著名なワイン審査員やワイン評論家がコンサルタントを務めています。クオリティの高いものをそろえているだけではなく、高度と湿度により味覚が影響を受けやすい機内という環境で、もっとも美味しく感じられるものをクラスごとにセレクトしているのだそうです。
ワイン好きにとってうれしいのは、エコノミークラスでも赤白2種類ずつに加えスパークリングもチョイスできる幅広さ。どれを選ぶか迷ったときには、テイスティングもOKです。

もうひとつ「これは便利!」と感じたことがありました。それは、食事のサービス時以外にドリンクやスナックがほしい時、座席の個人用モニターからオーダーできること。客室乗務員が通りかかるのを待っていたり、いったん呼び出して用件を伝えてから運んできてもらう必要がありません。お互いに一度で要件が済ませられるため、とてもスピーディーで合理的。注意しなければならないとしたら、気軽にオーダーできてしまうため、つい飲み過ぎてしまうことでしょうか……。

その3~機体のデザインがクール! そして機内の清潔さにも感動
日本で搭乗した瞬間から感じていたことがあります。それは、機内がとても清潔であること。特にトイレは、搭乗時間が長くなるにつれ床が濡れていたり汚れが気になってくるものですが、いつもきれいに整えられていて、気持ちよく利用できました。お客さんが利用するたび乗務員がこまめにチェックし、掃除をしている姿が印象的でした。
尾翼に描かれた「Koru(コル)」と呼ばれるロゴは先住民族マオリのシンボル、シダの新芽がモチーフ。zoom
尾翼に描かれた「Koru(コル)」と呼ばれるロゴは先住民族マオリのシンボル、シダの新芽がモチーフ。
ニュージーランド航空のシンボルでもあるシダの葉(シルバー・ファーン)をモチーフにした機体のデザインにも注目。白い機体に黒でモチーフが描かれたシンプルなデザインが、駐機場でひときわ目を引きます。ちなみに、各機種に1機ずつ、黒一色に白字のロゴが入ったオールブラック塗装の機体があります。

その4~空港ラウンジで過ごす贅沢時間
今回は成田~オークランドの直行便に搭乗し、帰路ではオークランド空港のインターナショナル・ラウンジを利用しました。駐機場が一望できるラウンジには、ビュッフェ式の食事とともにニュージーランド産のワインをはじめとしたドリンク類が用意されています。ビジネスクラスの搭乗者、または有料の会員やマイレージプログラムのステータスなど利用条件はありますが、機会があればぜひ利用してみたいものです。
オークランド空港のインターナショナル・ラウンジ。もちろん、ワインメニューも充実。zoom
オークランド空港のインターナショナル・ラウンジ。もちろん、ワインメニューも充実。
駐機場を一望できるラウンジ。ここにもエアラインのキャラクターとともに、お国柄が現れている。zoom
駐機場を一望できるラウンジ。ここにもエアラインのキャラクターとともに、お国柄が現れている。
ニュージーランドの人たちの気質を表すとき、よく使われるのが『KIWI(キウィ)』という言葉。現地滞在中にも「これは、KIWIっぽいね」という表現を何度か耳にしました。ご存知のようにKIWIは日本でもおなじみのキウィフルーツや、ニュージーランドの国鳥のこと。そしてフレンドリーでユーモアのセンスにあふれ、きれい好きで合理的なキャラクターが『KIWI』流であり、それを機内に居ながらにして体験できるのがニュージーランド航空といえるでしょう。
機内に入った瞬間から現地の気分を味わえる『KIWI』流おもてなしは、楽しかった旅の思い出のひとつに間違いなく刻まれています。

【協力】
ニュージーランド政府観光局 Tourism New Zealand
https://www.newzealand.com/jp/
ニュージーランド航空 AIR NEW ZEALAND
www.airnewzealand.jp
Writer & Editor:永田さち子
スキー雑誌の編集を経て、フリーに。旅、食、ライフスタイルをテーマとし、記事を執筆。著書に、「自然の仕事がわかる本」(山と溪谷社)、「よくばりハワイ」「デリシャスハワイ」(翔泳社)ほか。最近は、旅先でランニングを楽しむ、“旅ラン”に夢中!
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