ジャン・バルジャンと対決する看守・警部のジャベールはブラッドレー・ジェイデン。リニューアル前のレミゼでも同役を務めていたほか、過去にはアンジョルラス役も経験しています。余談ですが、レミゼのキャストは、マリウス、アンジョルラス、ジャベールなどの役を経てからジャン・バルジャン役に昇格するキャストが歴代何人も出ています。ブラッドレーもジャン・バルジャンを演じる日が来るのでしょうか。
女性陣もご紹介。名曲「I dreamed a dream(夢やぶれて)」を歌うフォンテーヌ役はキャリー・ホープ・フレッチャー。数々の舞台関連の受賞歴を持つ人で、シンガーソングライターであり、作家だそうです。歌声が素晴らしかったです。
ザ・片思いの名曲として知られる「On my own (オン・マイ・オウン)」を熱唱するエポニーヌ役には、こちらもシンガーソングライターのシャン・アコ。圧倒的な声量と強さのある歌声で、一味違うエポニーヌを表現していました。美しきコゼットを演じるのはリリー・ケホアス。これがウエストエンドのデビューだそうですが、コゼットの可憐だけれど芯が強いイメージそのままに観衆を魅了していました。
レ・ミゼラブルの舞台を彩る名曲たち レミゼがスペシャルな所以といえば、ファンを魅了してやまない名曲の数々が挙げられます。その中でも、前述の片思いの名曲、オン・マイ・オウン、歳を重ね行く女性の悲哀を歌った夢やぶれて、ジャベールが自らの信念を歌い上げるスターズ(星よ)、マリウスが戦いに散った友を想って歌うカフェソング(Empty Chairs at Empty Tables)、ジャン・バルジャンが娘のように育てたコゼットと恋に落ちた若者マリウスを、どうか生かしてくださいと神に祈るBring Him Home (ブリング・ヒム・ホーム)の人気が高いと思います。
リニューアル後の新生レミゼでも、これらの名曲は健在ですので、ご安心ください。(なお、一部レミゼファンに不評な、映画用に制作・追加された楽曲Suddenly サドゥンリーは、もちろん舞台には追加されていません)