九州とほぼ同じ広さに100カ所以上の温泉地がある台湾。今回、訪問した『星のやグーグァン』がある谷關(グーグァン)温泉が位置するのは、台中郊外・山岳地帯の渓流沿い。谷關温泉は1907(明治40)年、古くからこのあたりに住むタイヤル族によって発見されました。このころ台湾では日本による統治が行われ、明治時代に発見されたことから『明治温泉』とも呼ばれていました。実際に明治天皇がこの地を訪れ、日本の警察所の招待所も置かれていたそうです。『星のやグーグァン』は静かな渓谷の環境にあることから、人里離れた一軒宿のイメージですが、ゲートを出ればそこは地元の温泉街。【タウン編】では、台湾のローカル気分を味わえる温泉街散策をご紹介します。
ゲートの外に開けた温泉街をぶらぶら歩く
『星のやグーグァン』から徒歩5分の場所にあるのが、『谷關古霊寺』です。きらびやかな装飾が美しい小さなお寺は温泉開湯より古い1898(明治31)年の建立。台風などたびたびの天災に遭いながらも復興し谷關の町を見守ってきたことから、地元の人々の心のよりどころになっています。