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  • 2013年3月6日更新
リスヴェル編集部トピックス
Editor:リスヴェル編集部

イタリア新高速鉄道「イタロ」を利用して快適なイタリアの旅を!

イタリアの新高速鉄道「イタロ(itaro)」zoom
イタリアの新高速鉄道「イタロ(itaro)」
都市から都市への移動する手段は、その移動する距離やアクセスの利便性に大きく影響されるが、航空路線網が以前から進んでいる欧州連合(EU)や国土の広い米国では日常的に飛行機による移動が行われている。国土が狭い日本では、都市と都市を結ぶ鉄道が広く整備され、特に新幹線が独自の進化を遂げている。そのため、一般的に日本人は飛行機を使った移動より、鉄道を利用した移動に親しみがあるのではないだろうか。
フェラーリを連想させる美しい赤色と流線型zoom
フェラーリを連想させる美しい赤色と流線型
2月28日、イタリア大使館で開催されたイタリアの新しい高速鉄道「イタロ(itaro)」についてのメディア向け説明会に参加してきた。イタロの魅力を日本人旅行者に伝えるために、イタロの運行を手がけるヌオーヴォ・トラスポルト・ヴィアッジャドーリ(NTV)社からセールス担当者らが来日し、その魅力をアピールした。NTV社は、あのイタリアの名車フェラーリの会長やトッズの社長ら実業家が設立した会社だ。
イタロは、2012年4月28日より商業運行を開始したばかりの新しいイタリアの高速鉄道として、イタリアの主要都市を北から南、東から西へと結んでいる。イタロの車体はフェラーリを連想させる赤色で、車内のデザインは、あのジウジアーロが手がけた。運行を開始してまだ1年も満たないが、1日に約12,000人から13,000人が利用している。イタロが重要視することは、「クオリティの高いサービス」、「快適性」、「安全性」、「エコフレンドリー」、「充実した運行本数」、「定時運行の徹底」だ。現在では、イタリア9都市で12駅間の路線で運行している。日本人観光客に人気の都市へ頻繁に運行しているため、イタリア国内の移動手段としてその利便性は高い。さらに鉄道を使った移動の魅力は、何と言っても車内からイタリアの田園風景を楽しめることもあげられる。特に注目は、昨年4月から運行を開始して以来、定時発着率(イタロでは10分以内の遅れ)は96%を維持していることだ。また、駅構内には専用の「カーサ・イタロ」サービスセンターを設け、インフォメーションデスク、券売機、ラウンジ、無料のWi-Fi接続などのサービスも充実している。
日本人旅行者が好きなイタリアの都市を網羅zoom
日本人旅行者が好きなイタリアの都市を網羅
2013年2月現在 主なルートと所要時間の一例:
フィレンツェ 〜 ローマ 1日最大20本(所要時間:1時間27分)
ミラノ 〜 ローマ    1日最大17本(所要時間:2時間45分)
ミラノ 〜 フィレンツェ 1日最大14本(所要時間:1時間56分)
ローマ 〜 ナポリ    1日最大10本(所要時間:1時間8分)
フィレンツェ 〜 ナポリ 1日最大9本(所要時間:2時間42分)
ボローニャ 〜 ローマ  1日最大20本(所要時間:2時間12分)
ミラノ 〜 ナポリ    1日最大7本(所要時間:4時間46分)
特等の「クラブ」zoom
特等の「クラブ」
イタロの車両編成は、1編成あたり11車両で総座席数は450席。基本的に3クラス制を導入しており、特等席にあたる「クラブ」、1等席にあたる「プリマ」、2等席にあたる「スマート」に分かれている。クラブとプリマには、上質なホスピタリティと訓練された専任スタッフによる車内サービス、ウエルカムドリンク(無料)、軽食(有料)を提供する。全クラス共に、景色を楽しむための大きな窓、無料Wi-Fi接続、車内エンターテイメント、各席に電源ソケットを備え、ゆったりとした革張りのリクライニングチェアは、人間工学に基づき設計された名門イタリア・フラウ社の高級レザーを採用している。

「クラブ」・・・ 最上の快適性とプライバシーを確保、個別対応サービス、パーソナルTV、ラウンジの利用(オプション)、1室4名まで利用可能
「プリマ」・・・ 上質なサービス、シート間に物を置くスペース、携帯電話不可のプリマ・リラックス、シートは横3席の列で配置
「スマート」・・・ 高いコストパフォーマンス
1等の「プリマ」zoom
1等の「プリマ」
イタロは安全性を重要視しているため、全車両に監視カメラを設置している。また、車内の荷物置き場には、有料(1ユーロ)だがチェーンでロックできるシステムも導入している。さて、気になる運賃だが、これがリーゾナブルなのだ。次の公示運賃の一例を参考にしてほしい。イタロは包括運賃チケット(乗車券+座席指定券)のため座席予約が必要になる。また、4歳以下の座席を使用しない子供は無料で、15歳以下の子供は公示運賃の25%から50%の割引が適用される。イタリア国内の主要都市間の移動は、日本人旅行者にとって、価格的にも時間的にも、イタロを利用しやすい条件が揃っていると言える。

2013年2月現在 公示運賃の一例:
フィレンツェ 〜 ローマ間 64ユーロ(プリマ) 46ユーロ(スマート)
ミラノ 〜 ローマ間    118ユーロ(プリマ) 88ユーロ(スマート)
ミラノ 〜 フィレンツェ間 73ユーロ(プリマ) 52ユーロ(スマート)
ローマ 〜 ナポリ間    59ユーロ(プリマ) 43ユーロ(スマート)
フィレンツェ 〜 ナポリ間 105ユーロ(プリマ) 70ユーロ(スマート)
ボローニャ 〜 ローマ間  82ユーロ(プリマ) 59ユーロ(スマート)
ミラノ 〜 ナポリ間    135ユーロ(プリマ) 97ユーロ(スマート)
2等の「スマート」zoom
2等の「スマート」
イタロのチケットの販売は、鉄道チケットとレイルパスの世界最大の流通販売網を持つ「レイルヨーロッパ4A」が行う。チケットの購入方法は、(1)レイルヨーロッパのウェブサイトからの予約(2)旅行会社のウェブサイトからの予約(3)旅行会社の店頭窓口で予約(4)レイルヨーロッパ公認の旅行代理店で予約、が可能だ。

さぁ、イタリア旅行は、イタロに乗って快適に旅したい。

レイルヨーロッパ日本語ウェブサイト
http://www.raileurope.jp/
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