旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
  • 2018年12月19日更新
よくばりな旅人
Writer & Editor:永田さち子

暮らすように過ごすハワイ ~ザ・リッツ・カールトン・レジデンス ワイキキビーチの休日~

ワイキキのメインストリート、カラカウア通りから望むリッツ・ワイキキ。ふたつの建物がひとつの流れを表現しています。zoom
ワイキキのメインストリート、カラカウア通りから望むリッツ・ワイキキ。ふたつの建物がひとつの流れを表現しています。
2018年10月に新タワーがオープンしたばかりの『The Ritz-Carlton Rensidences, Waikiki Beach(ザ・リッツ・カールトン・レジデンス ワイキキビーチ)』に滞在してきました。新タワーの名称は、ダイヤモンドヘッドタワー。2016年7月、オアフ島初のリッツ・ブランドとして開業したエヴァタワーと合わせ、リッツ・ワイキキのツインタワーが完成したことになります。

リッツ・ワイキキのカテゴリーである“レジデンスホテル”とは、長期滞在に必要なキッチン、ランドリーなどの設備を備えたホテルのことをいいます。同じような滞在型の施設“コンドミニアム”と異なるのは、居住型でありながらホテル同様のサービスを提供してくれること。たとえば、レストラン、スパ、ルームサービスやコンシェルジュサービスもあり、部屋の中では暮らすように過ごしながら、ラグジュアリーホテルに滞在する体験もできるというわけです。

ふたつのインフィニティプールが自慢
ワイキキのメインストリート、カラカウア通りを歩いていると、2つの特徴的なタワーが目に飛び込んできます。久しぶりにハワイを訪れた人なら、リッツ・ワイキキがあるワイキキ西側の変貌ぶりに驚くかもしれません。以前は少し離れた場所のイメージがありましたが、ワイキキの中心は確実にここまで広がってきています。
インフィニティプールが2カ所あるのはハワイでここだけ。予約制のカバーナには冷蔵庫とテレビを備えています。zoom
インフィニティプールが2カ所あるのはハワイでここだけ。予約制のカバーナには冷蔵庫とテレビを備えています。
美しくカーブを描く波型の建物は、海と空の流れを表現したものだそう。エヴァタワーだけのときには気づかなかったのですが、こうしてダイヤモンドタワーが並ぶと、ふたつのタワーがひとつの流れを作っているのがわかります。

それぞれのタワーにプールがあり、どちらもエッジレスのインフィニティプール。数あるハワイのホテルでも、インフィニティプールがふたつあるのはここだけ。エヴァタワーのプールには2カ所のジャグジーも備えていて、金曜日の夜、ヒルトン・ハワイアン・ビレッジから上がる花火を眺める絶好のロケーションになっています。

花火があがる夜7時45分、実際にプールサイドに出掛けてみました。すると、ジャグジーはほぼ貸し切り状態! ワイキキ内のレストランやバーで、金曜夜の花火が見える席の人気は高く予約が難しいことが多いのですが、ここではそんな心配はなし。もちろん、場所取りの必要もありません。

すべての部屋がオーシャンビュー
もうひとつの自慢は、すべての部屋のラナイ(バルコニー)から海が見えること。オンザビーチではありませんが、少し離れていることが静かさに繋がっていいます。じつはハワイを訪れてもすべての人が必ずビーチへ行くわけではなく、プールサイドでのんびり過ごす人は意外に多いのです。まさに、大人のリゾートステイ!
すべての部屋がオーシャンビュー客室。ラナイから望むサンセットも楽しみです。zoom
すべての部屋がオーシャンビュー客室。ラナイから望むサンセットも楽しみです。
ラナイに置かれたデッキチェアに寝そべって海を眺めるもよし、リビングのソファから、ベッドベッドの上でまどろみながら、時間を忘れ、な~んにも考えず過ごすのは、最高の贅沢だと思いませんか。

キッチンとランドリー、ダブルシンクにウォシュレットも大きなポイント
今回はおひとりだったため、一番コンパクトなスタジオタイプの客室をリクエスト。キチネット(ミニキッチン)とはいえ、食器、調理器具がひと通りそろっています。また、ランドリーも完備。コンドミニアムの場合、ランドリーは2ベッドルーム以上の大きな部屋にしか付いていないところが多いのですが、リッツ・ワイキキではすべての客室に備えています。
すべての客室にキッチン、ランドリーを完備。ずっとここで暮らせたら、どんなにいいでしょう!zoom
すべての客室にキッチン、ランドリーを完備。ずっとここで暮らせたら、どんなにいいでしょう!
最近、私が旅先で心掛けているのは、「洗濯物は、汚れたまま持ち帰らない」こと。室内にランドリーがあれば、外出時や夜、寝ている間に洗濯を済ませることができます。きれいにして持ち帰ると、帰国後がぐんとラクになります。また、バスルームの洗面台にはシンクがふたつ。これなら、女性二人で滞在してもストレスなく過ごせます。トイレはもちろん、ウォシュレット付き。「暮らすように過ごす」なら、いまや必須の設備ですね。

4ベッドルームがあるホテルは、ハワイでここだけ!
1~4ベッドルームは、それぞれリビングとフルキッチン付き。なかでも4ベッドルームは2階分の高さがあるメゾネットタイプ。一軒家の別荘を除けば、4つの寝室を備えた客室があるのは、ハワイ中でもここだけだそうです。
2階分の高さがある4ベッドルームを訪問。吹き抜けの爽快感と、ダイヤモンドヘッドまでぐるっと見渡せる眺望が自慢。いったい、どんな方がオーナーさんなのかしら。zoom
2階分の高さがある4ベッドルームを訪問。吹き抜けの爽快感と、ダイヤモンドヘッドまでぐるっと見渡せる眺望が自慢。いったい、どんな方がオーナーさんなのかしら。
4ベッドルームの客室料金は3,525ドル~と決して安くはありませんが、三世代や複数のファミリー、グループで滞在すれば、ホテルよりかえって割安です。便利なワイキキで、別荘で過ごすようなステイを楽しめます。

ハワイの香りとロミロミに癒されるホテルスパ
せっかくなので、ホテル内のスパ『ザ・リッツ・カールトン スパ』も体験してみました。ここではハワイ諸島の伝統や自然のヒーリングパワーを取り入れたトリートメントを受けられます。
ハワイの自然から生まれるヒーリングパワーを取り入れたスパ。セラピストはすべて日本語が堪能な女性です。zoom
ハワイの自然から生まれるヒーリングパワーを取り入れたスパ。セラピストはすべて日本語が堪能な女性です。
まず、ハワイアンソルトを溶かしたフットバスで足を温めてからベッドへ。ハワイ島の火山の石を使ったホットストーンで温め、コリに悩まされている首から肩をディープロミロミでほぐしてもらいました。仕上げに、スカルプトリートメントで頭まですっきり! トリートメント後は、ハワイの植物から作られたフラワーエッセンスを垂らしたミネラルウォーターで水分補給です。このフラワーエッセンスも目的別に選べ、私はストレスを軽減する『Stress Release』をリクエストしました。

ダイニングは、ハワイの魚介を中心としたメニューを味わえる『ザ・マーケット』、いまや世界中からゲストが訪れる鮨の名店『すし匠』、デリでは『DEAN & DELUCA』が入っています。ダイヤモンドヘッドタワーのプールサイドにも、新たなダイニングがオープン予定とか。その最新情報は次回、ご紹介しますね。

●Special Thanks to:
The Ritz-Carlton Residences, Waikiki Beach
383 Kalaimoku St., Honolulu
www. RitzCarlton.com/waikiki
Writer & Editor:永田さち子
スキー雑誌の編集を経て、フリーに。旅、食、ライフスタイルをテーマとし、記事を執筆。著書に、「自然の仕事がわかる本」(山と溪谷社)、「よくばりハワイ」「デリシャスハワイ」(翔泳社)ほか。最近は、旅先でランニングを楽しむ、“旅ラン”に夢中!
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