トラベルコラム

  • 【連載コラム】ちょっとこだわり、少し贅沢
  • 2013年1月29日更新
トラベルソムリエの旅コラム
Travel sommeliere:小野アムスデン道子

とにかく行って見てほしい!絶景に魅了されたユタ州の国立公園(1)

何億年も前に隆起した地形が造りだす絶景
 

 ユタ州には5つ国立公園があって、その中にある何億年も前に隆起した地層が造りだす絶景は、一瞬、言葉を失う迫力があります。また、空気が澄んでいて周りに町がないため、漆黒の夜空に輝く星の美しさでも知られ、この冬に話題なったふたご座流星群をはじめ、星座の数々がはっきりとその形を見せます。この大自然の素晴らしさは「とにかく行ってみてほしい!」の一言。四季折々の表情も実に多彩で、夏だけではないユタ州の国立公園の魅力についてお伝えしたいと思います。(写真は雪のブライスキャニオン)
 グランドサークルへのアプローチは、ラスベガスやソルトレイクシティから。今回はデルタ航空で成田かロサンゼルス経由のソルトレイクシティから入りました。ロサンゼルスまでのデルタ航空便はビジネスクラスだとフルフラットシートになります。
昼と夜、晴れと雪、表情の豊かなブライスキャニオン国立公園

 ソルトレイクシティから南へ5時間のドライブでブライスキャニオン国立公園。雪も予想される今回借りた車は、ハーツ・レンタカーのSUV4輪駆動。オプションでつけたNeverLostというナビシステムには日本語の案内も。事前にルートをUSBやネットワークからダウンロードができるのが便利です。
 レッドキャニオンと呼ばれる鉄分で赤い大地。それが長い年月をかけて侵食されて先が尖り、まるで褐色の森林のように広がります。昼間はその中に入って、ナバホループと呼ばれるトレイルを青空を見上げて歩くと、ちょっと探検家の気分を味わえます。
 夕方から降ってきた雪がみるみる積もり、全米一暗い空での星空鑑賞は残念ながらかないませんでしたが、翌朝、昼にナバホループを歩いた時に見せたのと異なる美しさの雪のブライスキャニオンが眼前に広がっていました。これは冬ならではの大地の表情です。
隆起した地表が迫力のザイオン国立公園

 ブライスキャニオンからザイオン国立公園までは2時間ほど。ここは4~10月は、車で入れるのはパーキングまでで、中へはシャトルバスで入ることになりますが、冬は車で中を回れるのがメリット。ザイオンは地層が古く、尖塔のような侵食はすでに終わって、マグネシウム含む黒々とした大地が盛り上がり、迫力を持って迫ってきます。夏は川の中を歩いて峡谷に入っていくアクティビティが人気だそう。ザイオンの町どこからでも雄大な眺めが見ることができますが、公園内唯一のロッジ、ザイオンロッジのレストランはこの大地がまん前で格別でした。雪から雨になった空模様。霧に煙る大地の風景は幻想的な美しさですが、天体鑑賞は翌日に持ち越しとなりました。(続く)

写真/星野 修 アメリカ西部5州政府観光局日本地区代表  
取材協力/ユタ州政府観光局 http://www.visitutah.com
デルタ航空 http://ja.delta.com/
ハーツレンタカー http://www.hertz.com
Travel sommeliere:小野アムスデン道子
ロンリープラネット日本語版編集を経て、ローカルグルメやお酒、非日常の体験などちょっとこだわりのある旅の楽しみ方を発信するトラベル・ジャーナリストへ。
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