旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
  • 2016年1月12日更新
よくばりな旅人
Writer & Editor:永田さち子

タイ・サムイ島 ~微笑みと癒しのリゾート、サンティブリ(6)~

レセプション前を通るたび、こうして笑顔を投げかけてくれました。zoom
レセプション前を通るたび、こうして笑顔を投げかけてくれました。
タイ・サムイ島の『Santiburi Beach Resort & Spa(サンティブリ・ビーチ・リゾート&スパ)』をご紹介するコラムも、今回が最終回です。なぜここが微笑みと癒しのリゾートなのか、今回の滞在で感じたことを最後にお伝えしておきます。
サムイ島一大きなこのプールが懐かしい…。zoom
サムイ島一大きなこのプールが懐かしい…。
プライベートビーチのように静かな海があり、リゾート施設が充実していてるとか、食事がおいしいとか…。ある程度のクオリティのホテルであれば当然、満たしている条件でしょう。しかしサンティブリの魅力は、世界有数のホテルブランドが集うサムイ島で、それらの条件を満たしながらタイの伝統と島の自然を色濃く残していること、さらにここでなければ味わえないアットホームな雰囲気と、親しい友人や親族をもてなすようなサービスを体験できるということです。
スポーツクラブのボードに書かれたメッセージ。zoom
スポーツクラブのボードに書かれたメッセージ。
「微笑みの国」のニックネームがあるように、タイで出会う多くの人が、目が合うとごく自然に微笑みを返してくれます。そのなかにあってもサンティブリの人たちの笑顔は特別。レセプショニスト、コンシェルジュ、シェフはもちろんのこと、広大な敷地内を自転車で移動するハウスキーピングのスタッフ、毎朝、お庭の手入れをするガーデナーたちにいたるまで、この場所で働きゲストをもてなしていることにプライドを持ち、喜びを感じていることが彼らの笑顔と仕事ぶりから伝わってきました。
リゾート内には、いつもこんな笑顔があふれています。zoom
リゾート内には、いつもこんな笑顔があふれています。
彼らのモチベーションをここまで上げているのは何なのかと考えたとき、第1回のコラムでもご紹介した総支配人のセドリック・ボンヴァンさんとディナーをご一緒したときの会話を思い出しました。
「僕はここにきてわずか18カ月だけど、シェフは18年、サービスの彼は12年、ほとんどのスタッフが、僕よりずっとキャリアが長いんだよ」
その言葉から、総支配人がここで働くスタッフたちを高く評価していることが感じられたのです。
部屋で待っている、このコにも癒されました。zoom
部屋で待っている、このコにも癒されました。
“もっとも新米”というセドリックさんは、時間さえあればリゾート内を歩き、自らゲストに声をかけています。例えば、ブレックファストルームでは、
「昨夜はよく眠れましたか?」
「今日の予定は?」
とすべてのテーブルを回りゲストと会話する姿がありました。その合間に、プールサイドに転がったビーチボールをさりげなく片づけたり、落ち葉を拾ったり。
ひとつひとつの行為がとても自然で、わが家の庭を歩きながら気になる場所を整えている…といった感じでしょうか。

いっぽう、スタッフからは、着任からわずか1年あまりで大規模なリニューアルをやってのけ、スタッフのスキルアップにも力を尽くしたセドリックさんの情熱に対する畏敬の念のようなものが伝わってきました。総支配人と現場で働くスタッフが互いを認め合いリスペクトしていること、そしてなによりサンティブリを愛する気持ちが、サービスに対する高いモチベーションにつながっているのかもしれません。
民族音楽の演奏で見送ってくれたスタッフたち。このあと、ハグをして別れを惜しみました。楽しいひとときだっただけに、ちょっと切なかったです。zoom
民族音楽の演奏で見送ってくれたスタッフたち。このあと、ハグをして別れを惜しみました。楽しいひとときだっただけに、ちょっと切なかったです。
サンティブリの空気に包まれた3日間、もてなされた私自身も微笑みを絶やすことなく過ごせました。まっ白いシャツとパンツをスマートに着こなした長身の総支配人、そしてホテルを発つ際、民族音楽ととびっきりの笑顔で見送ってくれたスタッフたち、彼らに会いに再びこの地を訪れたいと思っています。

Santiburi Beach Resort & Spaの詳細はこちらから。
12/12 Moo 1, Tambol Mae Nam, Koh Samui, Surat Thani, Thailand 84330
Tel: (+66)7742 5031-5038 Fax: (+66)7742 5040

●日本国内の問い合わせ:
ザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールド日本支社
Tel: 0120-086230(無料通話)
LHW.com


Writer & Editor:永田さち子
スキー雑誌の編集を経て、フリーに。旅、食、ライフスタイルをテーマとし、記事を執筆。著書に、「自然の仕事がわかる本」(山と溪谷社)、「よくばりハワイ」「デリシャスハワイ」(翔泳社)ほか。最近は、旅先でランニングを楽しむ、“旅ラン”に夢中!
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