旅の扉
- 【連載コラム】地球に優しい旅しよう!
- 2015年5月21日更新
- 自然と動物好きなトラベルジャーナリストの旅コラム
travel journalist:平野 美紀
月夜に照らし出される美しい棚田に感動! ~バリ島・ウブド
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- 月夜に照らし出された美しい棚田の風景
- 約7年ぶりに、バリ島へ行ってきました!
前回も泊まったウブドを再訪。その変貌ぶりは、目をみはるばかりでした。
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- バリらしい像と蓮が印象的な池
- ■世界遺産の棚田地区は激混み!
実は、バリ島は私にとって初めての海外旅行先。もう彼是ン十年も前のことですが、当時の人気ディスティネーションといえば、ハワイかグアムが定番でした。ですが、あまのじゃくな気質のため(笑)、それらには目も向けず、なぜか行先をバリに決定。当時はガイドブックもほとんどなく、あるのはダイバーかサーファー向けの情報誌くらいでした。
そして、今回が3回目のバリ島。当時は、のどかな田舎の村といった印象だったウブドの中心部には、お洒落なブティックやカフェが立ち並び、訪れる人はほとんどいなかったウブドの北部に広がる棚田地区は、激混みの観光名所になっていました。
棚田を眺められるというカフェの前の道は、日中常に大渋滞!わずか1km未満を通り抜けるだけで、数十分もかかってしまうほど。
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- 田園風景を眺めながらのひととき
- これでは、ゆっくり棚田を眺める…という感じじゃ、まったくありません。。
せっかく来たのだから、カフェでコーヒーくらい飲もうか…とも思いましたが、あまりの混雑にどうでもよくなってしまったのは、言うまでもありません。
バリ島の棚田地区は、2012年に世界遺産(世界文化遺産)に登録されて以降、人気が急上昇しているのだそうです。恐ろしや世界遺産効果。。
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- 郊外にはまだまだのどかな風景が広がる
- ■お洒落なカフェやブティックが並ぶウブドの中心部
ウブドの中心部と周辺には、たくさんのホテルやリゾート、ゲストハウスが建ち、観光客が何倍にも増え、ストリートにはお洒落なカフェやブティックが並ぶ、ショッピングやグルメが楽しい町へと大変貌を遂げていました。
これはこれで、アリなのでしょうが、どこか別の町へ来てしまったような、もの悲しさが少々…
ウブドが(ある意味)都会的になっていることは、噂では聞いていたので、今回は、さらに外れの村に滞在。どんなに便利であろうとも、自然がいっぱい残っている所じゃないと、なんだか落ち着かない性分なのです。滞在先は、便利よりも自然優先!がモットー(笑)
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- 子供たちが主役の村のお祭り
- ■満月の棚田でひっそりと。
宿泊した村は、ウブドの北部。棚田地区の一角ともいえる小さな村です。近くの棚田ビューが評判のカフェでまったりしようという目論見が、見事撃沈されたため、ホテルに戻ってゆっくりしようということなり、早々に部屋に戻って、目の前に広がる田んぼを眺めていました。
そして夜になり、食事に出掛けるのも億劫になってしまったため、ルームサービスをとって済ませることに。バリのスパイスが程よく効いた鯛の丸揚げ(おいしかった!)にかぶりついていた時、ふと部屋の前の田んぼに目をやると、なにやら昼間のように明るく見えているではありませんか!
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- 田舎の小さな村で、小さなプール付きヴィラに滞在
- あれ?と思って、空を見上げると、そこには大きな真ん丸の月が輝いていました。そう、今日は満月!ああ、だから日中、村でお祭りがあったのか!と、昼間に見かけたお祭りのことを思い出しながら、頭の中にピンとひらめきました。
この満月の明かりなら、棚田が見えるかもしれない!?
格闘していた鯛料理をさっさとたいらげ、車に撮影機材を載せて出発です。わずか10分ほどで、昼間は激混みだったカフェの辺りに到着。
そこには、月明かりに照られた美しい棚田が広がっていました。
※トップに置いた写真は、その時に撮影したものです。
もちろん、車は一台もなく、誰ひとりとして、棚田を眺めている人はいません。まさに、美しい棚田を独り占め!
撮影後も、ひとしきり月夜の田園風景を堪能して、帰路についたのでした。
月夜のバリ島の棚田、おすすめですよ!