トラベルコラム

  • 【連載コラム】トラベルライター岩佐 史絵
  • 2014年6月21日更新
贅沢☆旅スタイル
Writer:岩佐 史絵

飛行機LOVEな空美をも魅了するプリンセスクルーズとは?

カメラのフレームに入りきらない!zoom
カメラのフレームに入りきらない!
プリンセスクルーズが日本就航1周年を迎えたそうだ。
昨年に引き続き、今年もクルーズ旅がアツい。海外の大型客船の日本就航が相次いでおり、空路ではなく海路で海外へでかけることができるようになったのだ。「そんなの前からじゃん」と思うなかれ。クルーズといえばリタイアした老人が1年かけて世界一周、そのお値段1千万円みたいなイメージだったが、近年日本に就航しているクルーズ船は「夏休みはちょっくら豪華に船でも乗るか!」ぐらいの気軽さで参加できる日程と料金設定なのだ。
10年前と変わらぬ姿。古さをまったく感じさせない、メンテナンスのよさzoom
10年前と変わらぬ姿。古さをまったく感じさせない、メンテナンスのよさ
そんな気軽なクルーズ船のひとつが、ダイヤモンドプリンセス。日本路線を大幅に増やし、サハリン&北海道とか温泉地めぐり&済州島とか、沖縄&台湾とか、日本を拠点としつつ近場の海外へ出かける、なかなかのよくばりプランが目白押しだ。
 先日、体験クルーズにお招きいただき、ちょろりと中を見せてもらった。じつはあたくし、このダイヤモンドプリンセスが長崎の造船所で完成したとき、命名式だったかの式典に参加している。今回の招待状には「プリンセスクルーズも10年を迎え……」なんて書かれており、「えっ! あれから10年!!?」と時の流れの速さに驚愕したのが最初の感想だ。
 あれから10年。ダイヤモンドプリンセスは太平洋を渡りアラスカ、カリブ海、ヨーロッパなどを航海してきた。なんだか久しぶりに故郷に戻って旧友と再会した気分である。
船尾のベランダつきのお部屋。スイートルームはさらに豪華zoom
船尾のベランダつきのお部屋。スイートルームはさらに豪華
さて、日本領海内を出ない体験乗船といえども、外国船であるプリンセスに乗るならパスポートが必要だ。大桟橋のオフィスにはちゃんとパスポートコントロールがあり、海外旅行っぽい。実際のクルーズでは必ず外国に行くのでパスポートが必要だし、なにより外国船籍であり従業員もほとんどが外国人という船内では、すでにそこは外国、という雰囲気だ。クルーはみなカタコトの日本語で気さくに声をかけてくれるものの、やはり英語のほうが楽なもよう。こちらの顔を覚えてくれてすれ違うたびにちょこっと言葉を交わしていく。この人たちはプリンセス号とともに世界を旅してきた船乗りたちなのだと思うと、また違う感慨もある。船内で長い時間を過ごすのが醍醐味のクルーズ船ではスタッフとのおしゃべりもまた楽しみのひとつ。彼らから世界の港のお話を聞くのもおもしろそうだ。
う~ん、やわらか。お肉好きにはたまらないメニューzoom
う~ん、やわらか。お肉好きにはたまらないメニュー
さらに。プリンセスクルーズのCMでもオードリー・ヘップバーンが登場しているが、同社の初代クルーズ船「スター・プリンセス」が彼女による命名であるご縁から、その命名式の際の特別ディナーと同じメニューがいただけるのも、この日本路線ならではのお楽しみだ。前菜からデザートまで5コース、メインディッシュは「牛テンダーロイン・フィレ肉 森のきのこのデミグラスソース」で、なかなか食べでがある。あたくしが最も気に入ったのはリフレッシュメントの「ブルゴーニュ産マール酒のシャーベット」。これ、お酒とミント、ベルガモットが効いていて本当に大人の味! まるでカクテルのような味わいでかなりお酒が強いので、飲めない人は要注意。なんならあたくしが引き受けますわよ。というくらいのおいしさだった。オードリーもおいしくいただいたというこのメニュー、プリンセスクルーズだけでなくサン・プリンセスでもいただけるそう。
船上から見た横浜港の夜景。次はだれとこの景色を見ようかしら(たぶん6歳児)zoom
船上から見た横浜港の夜景。次はだれとこの景色を見ようかしら(たぶん6歳児)
日本路線は5日から11日間のさまざまなプランを取りそろえているといい、横浜港を拠点としてはいるものの、北海道や神戸の発着便もあるのがうれしい。なによりも、飛行機ででかけると空港から遠かったりして立ち寄ることが難しい海辺の町に直接乗り入れて散策することができるというのが魅力だ。移動中はキッズルームやプールで子どもと遊んでいればいいし、子連れにもおすすめ。夏休みはクルーズもいいかも。と飛行機好きなあたくしが考え中である。

☆プリンセスクルーズ http://www.princesscruises.jp/
Writer:岩佐 史絵
旅に貴賎なし! 旅をしていないと血中旅度が下がってお腹が痛くなってしまうほどの旅好きが高じてトラベルライターに。ONもOFFも旅一色。妊娠中も子育て中も闘病中も行きたいところには必ずでかける体力自慢。著書『人生のサプリを見つける旅ガイド』(ソニーマガジンズ刊)ほか。
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