旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
  • 2025年3月6日更新
よくばりな旅人
Writer & Editor:永田さち子

チェンマイを旅する気分で、麻布台ヒルズSAAWAAN BISTROの「チェンマイフェア」へ!

麻布台ヒルズ「SAAWAAN BISTRO」で開催中の「チェンマイフェア」で、一番のお気に入りだった「骨付き豚肉のディープフライ」。zoom
麻布台ヒルズ「SAAWAAN BISTRO」で開催中の「チェンマイフェア」で、一番のお気に入りだった「骨付き豚肉のディープフライ」。
1年半前に初めて訪れたタイ北部の古都チェンマイ。市場めぐりや料理教室がすごく楽しくて再訪の機会をうかがっていたところ、麻布台ヒルズのイノベーティブタイ料理「SAAWAAN BISTRO(サワーン・ビストロ)」で、現地を旅した気分になれる「チェンマイフェア」を開催中と聞き、出かけてきました。

麻布台ヒルズで話題のタイ料理レストランが、チェンマイのミシュランレストランと初コラボ!
「チェンマイフェア」を開催中の「SAAWAAN BISTRO」は、タイの首都バンコクにあるイノベーティブレストラン「SAAWAAN」のカジュアルライン。ご本家は宮廷料理の思考をベースに、伝統的なタイ料理にモダンなアクセントを加え、開業からわずか7カ月でミシュラン一つ星に輝いたことで話題になりました。「SAAWAAN BISTRO」では本場タイのクオリティはそのままに、カジュアルなスタイルで味わえる料理と、エキゾティックでビジュアルが美しいタイカクテルやタパスも人気です。
2023年11月、麻布台ヒルズにオープンし、モダンなタイ料理とオリジナルカクテルが人気のレストラン。zoom
2023年11月、麻布台ヒルズにオープンし、モダンなタイ料理とオリジナルカクテルが人気のレストラン。
タイ料理は、地域によって4つの郷土料理に分けられます。その4つとは、首都バンコクを中心とした中部、プーケットなどの南部、チェンマイを中心とした北部、“イサーン”と呼ばれる東北部。チェンマイに代表される北部の料理は、スパイシーな料理が多い南部とは対照的で、ハーブやドライスパイスをふんだんに使っているのが特徴。そういえば、チェンマイの料理教室でも、農園で摘み取ったばかりのハーブやスパイスを、石のすり鉢でコンコンと叩いて潰し料理に使ったことを思い出しました。

タイ北部の伝統料理を味わう、1カ月限りのスペシャルメニュー
「チェンマイフェア」では日本ではまだ珍しい北部の伝統的な料理を、「SAAWAAN BISTRO」らしいアレンジを利かせたスペシャルメニューで味わえます。コースはもちろんのこと、アラカルトでも提供しているので、気になる料理を選んで味わえるのもうれしいですね。
◎ナスの「ナムプリック」
チェンマイの定番料理のディップ「ナムプリック」を「SAAWAAN」の世界観でアレンジしたもの。パリッと焼き上げた鶏皮に、ナスのピュレとフレッシュな野菜が重ねてあります。
◎チェンマイソーセージ
レモングラスとライムの葉の香りが爽やかなソーセージボール。タイ北部の代表料理であるソーセージのアレンジです。
◎牛肉のグリル ジウソース
タマリンドを使ったソースで食べる牛肉のグリル。タマリンドとは、甘酸っぱさが特徴のマメ科の植物。タイをはじめとした東南アジアでは、ソースやジャム、ドリンクにもよく使われます。
◎鮮魚のレッドカレーソース
グリルした真鯛を、ドライチリを使ったレッドカレーソースで味わいます。
◎骨付き豚肉のディープフライ
ハーブとスパイスでマリネした豚肉を揚げ焼きにしたもの。自家製のスイート&サワーソースで。
★外側はカリッと香ばしく、なかからジュワッと肉汁が溢れ、濃厚な味わいなのですが、甘酸っぱいソースとよく合います。
◎グリル野菜のハーブのカレー
香味野菜とスパイスでじっくり煮込んだ、北部の伝統的なカレー。爽やかな辛みが特徴です。
◎猪のタイハーブグリル
タイハーブでマリネしたイノシシ肉をカレーでソテーしたもの。
◎百合根とココナッツの餅
キャラメリゼした百合根を包んだ温かい餅は、タイ伝統のデザート。ココナッツミルクのソースをたっぷりかけていただきます。ほんのりと甘く、クリーミーな味わいです。
「チェンマイコース」(8,800円)。それぞれの料理は、アラカルトでも楽しめます。zoom
「チェンマイコース」(8,800円)。それぞれの料理は、アラカルトでも楽しめます。
どのお料理にもフレッシュなスパイスが効いていて、チェンマイで楽しんだ食事や、市場の光景を思い出しました。
今回のメニューは、チェンマイに店を構え、世界中の食通からも支持されている「KITI PANIT」とコラボしたもの。「KITI PANIT」は築130年の歴史ある建築をリノベーションし、2020年1月にオープンしたレストランです。
エグゼクティブシェフのBASさんは、海外のタイ料理レストランで研鑚を積んだのち母国に戻り、「SAAWAAN」で技術と知識を深め、この店のエグゼクティブシェフに就任しました。日本でもよく知られているココナッツミルクを使ったカレーの麺料理「カオソーイ」をはじめとしたトラディショナルな料理から、猪のカレー、発酵茶葉のサラダなどが評判とのこと。
「SAAWAAN BISTRO」とコラボしたチェンマイの「KITI PANIT」は、建物も趣たっぷり。右下がエグゼクティブシェフのBASさん。zoom
「SAAWAAN BISTRO」とコラボしたチェンマイの「KITI PANIT」は、建物も趣たっぷり。右下がエグゼクティブシェフのBASさん。
「KITI PANIT」の建物は、もともとチェンマイ一古いジェネラルストアだったもの。中国系の移民により受け継がれてきましたが、手つかずのまましばらく残されていたのだそうです。地元のアーティストやクラフツマンにより、50年の時を経て息を吹き返した建物も趣たっぷり。次にチェンマイを旅する機会には、ぜひとも足を運び、この空間でエグゼクティブシェフのBASさん自らの手によるお料理を味わってみたいものです。
●KITI PANIT
https://www.kitipanit.com/

日本にも人気のタイ料理店は多くありますが、北部の伝統料理を味わえる店はそう多くありません。チェンマイの味が恋しい人も、いつかは出かけてみたいと思っている人も、旅する気分とともに味わえますよ。
●チェンマイフェア
期 間: 3月31日(月)まで開催中
場 所: SAAWAAN BISTRO TEL 03-6441-0737
     東京都港区麻布台1-3-1 麻布台ヒルズ 森JPタワー タワープラザ3F
内 容: チェンマイコース8,800円(税サ別)、アラカルトメニューあり
https://saawaanbistro.com/

最後の画像は、私が体験したチェンマイの料理教室。郊外の市場で調味料などを購入し、山間にあるバンガローのような建物の中で料理を作ります。オーガニックガーデンでのハーブの摘み取り、すり鉢の中に入れてスパイスと一緒にコンコンとすり潰し、料理に使います。ほかではなかなかできない、楽しい体験でした。 
チェンマイで体験した料理教室。おままごとのような古い日本製のコンロもかわいい! ※本フェアと料理教室は関係ありません。zoom
チェンマイで体験した料理教室。おままごとのような古い日本製のコンロもかわいい! ※本フェアと料理教室は関係ありません。
 
Writer & Editor:永田さち子
スキー雑誌の編集を経て、フリーに。旅、食、ライフスタイルをテーマとし、記事を執筆。著書に、「自然の仕事がわかる本」(山と溪谷社)、「よくばりハワイ」「デリシャスハワイ」(翔泳社)ほか。最近は、旅先でランニングを楽しむ、“旅ラン”に夢中!
risvel facebook