- トップ
- トラベルコラム
- 作って、食べて、金沢を知る「OMO5金沢片町」の館内アクティビティ ~伝統文化に触れる石川の旅④
旅の扉
- 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
- 2024年11月23日更新
- よくばりな旅人
- Writer & Editor:永田さち子
作って、食べて、金沢を知る「OMO5金沢片町」の館内アクティビティ ~伝統文化に触れる石川の旅④
- zoom
- スタッフに手助けしてもらいながら、1時間をかけて完成した直径約1.5センチの水引。
- 「伝統文化に触れる石川の旅」、第5回は旅の目的地を山代温泉から金沢に移します。
金沢には「界 加賀」からの帰路、北陸新幹線を途中下車して立ち寄るのがおすすめ。加賀温泉駅から金沢駅まで、乗車時間わずか20分で到着します。
金沢で滞在したのは、「OMO5 金沢片町(おも)by 星野リゾート」。ホテル前の通りに“タテマチストリート”の呼び名があり、約200軒の個性的なショップやレストラン、ギャラリーなどが軒を連ねています。「金沢21世紀美術館」への玄関口でもある商店街のルーツは江戸時代初期の1632年。その後、1894年に日本で最初の商業組合が結成されたことから、“日本最古の商店街”とも呼ばれています。北陸随一のグルメタウンも、金沢観光に欠かせない「兼六園」「金沢21世紀美術館」へも便利なロケーション。それらをOMOレンジャーの案内で訪れるツアーもありますが、まずは伝統文化を体験できる館内アクティビティをご紹介しましょう。
金沢の食文化に触れる「生らくがん作り体験」
茶の湯が盛んで、“日本三大和菓子処”の一つに数えられる金沢。お土産の定番に、江戸時代から続く伝統的な銘菓「生らくがん」があります。一般的によく知られている落雁(らくがん)に比べ、しっとりと柔らかいのが特徴の和菓子です。「生らくがん作り体験」では、市内の老舗和菓子店「落雁 諸江屋(らくがん もろえや)」の職人さんから指導を受けたOMOレンジャーから教わりながら、生らくがん作りを体験できます。
- zoom
- オリジナルの型を使って作る「生らくがん作り体験」。刻印は水引、ホテルのロゴなど10種類から選べます。
- 金沢の和菓子文化について聞きながら行う和菓子作り。その手順はとてもシンプルで、まず生らくがんの材料を混ぜた粉を型に入れ、その上にあんこ玉をのせて、さらに粉をのせて押し固めるというもの。簡単そうに見えて実際に行ってみると、きれいな円柱形に仕上げるには微妙な力加減が必要。1個目はあんこがきれいにまん中に入らず、生地もずれてしまいましたが、2個目でなんとかそれらしい形に。見た目は多少いびつでも、自分で作ったとなればおいしさもひとしお。上品な甘さは、お抹茶や日本茶との相性が抜群です。
◎「生らくがん作り体験」
所要約30分/料金1,000円 ※前日17時までに要予約
糸を結んで小さな宝石を作る、水引体験
加賀地方の伝統文化「加賀水引」。最近ではアクセサリーやインテリアで見かけることが多くなった水引ですが、もともとは慶事や弔事の際の贈り物に使われたもの。「加賀水引」の発祥は100年以上前、市内の水引細工の老舗「津田水引折型」の創業者・津田左右吉が創案したもので、平面的だったデザインをふっくらとした立体的な形にし、手法をみずから全国に広めたのだそうです。その歴史や魅力について紹介してもらった後、小さな水引を編んでいきます。好きな色の糸を3本選び、直径1.5センチほどの水引を編み上げるまで約1時間。この体験も想像以上に手ごわかったですが、夢中になっているうちに時間が過ぎました。気持ちを言葉ではなく結びで伝える、日本人ならではの奥ゆかしさみたいなものも伝わってきたよう感じました。
※施設内での水引作り体験は現在、「加賀水引 津田水引折型」の体験教室にて実施中。
- zoom
- アクセサリーやインテリアに使われることが多い水引。小さなものでも、自分で編み上げたときの感動は大きい!
- 日本最古の商店街&北陸随一のグルメタウンで暮らすように滞在する
「OMO5 金沢片町」は、金沢散策に便利なロケーションにある「街ナカ」ホテル。「暮らすようにくつろぐ」をテーマにした客室は6タイプあり、ひとり旅、カップル、グループや家族まで、旅のスタイルに合わせて選べます。私はダブルルームを利用しましたが、室内にキッチンとランドリーを備えた「OMO ハウス」なら、料理を作ってホームパーティーのように楽しむことも可能。ワンコ連れで滞在できる「愛犬ルーム」もあります。
- zoom
- ひとり旅におすすめのダブルルーム。浴室とトイレが独立していて、浴室はジャパニーズスタイルで洗い場があるのがうれしい。
- 1階のパブリックスペース「OMO ベース」に掲げられているのが、日本各地のOMO名物でもあるご近所マップ。ホテルから徒歩で行ける範囲に、スタッフが実際に足を運んで歩いて集めたグルメ&シッピング情報が掲載された地図です。近所には、日本海の海の幸を堪能できる鮨店や、地元の人から愛される小料理店、居酒屋のほか、町中華、イタリアン、珍しいところではチェコ料理店も。文化財建造物、国の伝統工芸品に指定されている九谷焼と漆器を扱う老舗、金沢名物の加賀棒茶の店など、見どころとショッピングスポットも豊富です。これらを巡るお散歩ツアーは、ガイドブックに載っていないディープな内容になっています。
- zoom
- 街歩きが楽しくなる「ご近所マップ」には、スタッフが足で集めた最旬情報が満載。
- 夜遊び後のバータイムから朝食まで、気軽に楽しめる「OMO カフェ&バル」
食の楽しみには事欠かない金沢ですが、お出かけ前やホテルに帰ってきて一息つきたいときに利用したいのが、1階のパブリックスペースにある「OMO カフェ&バル」です。ここでは棒茶の風味を味わえる「棒茶あんみつ」をはじめとしたスイーツ、自分で絞って仕上げる「五郎島金時モンブラン」など、金沢の食文化になぞらえたメニューを楽しめます。
さらに、夜になると雰囲気が一転。「加賀水引」をテーマにした「水引夜灯り(よあかり)カフェ」となり、幻想的な灯りがともるなかでスイーツを味わえます。ショーケース販売の商品には、アルコール、おつまみなども。
朝食は、メイン料理を選び、サラダやヨーグルトをセルフサービスで楽しむスタイル。メイン料理には、リゾットやトーストがあり、いずれも金沢のソウルフードをテーマにしたもの。前日のハシゴ酒にお疲れ気味のお腹に優しいメニューが揃っています。
- zoom
- 金沢ならではの食文化を楽しめる「OMO カフェ&バル」。左/水引をモチーフにしたバータイム限定のスイーツ1,000円。右/5種類ある朝食メニューの一品「棒茶と生麩のリゾット」1,600円。
- 食と伝統文化の街・金沢は、1泊ではとても遊び足りません。2~3泊以上して暮らすように楽しむと、この街の魅力をいっそう深く感じられますよ。
伝統文化に触れる石川の旅⑤では、
OMOレンジャーの案内で、ディープに楽しむ「金沢21世紀美術館」をご紹介します。
◆OMO5 金沢片町 by 星野リゾート
石川県金沢市片町1-4-25
TEL 050-3134-8095(OMO予約センター)
1泊1室16,000円~(税込み、食事別)
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo5kanazawakatamachi/