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  • 2024年10月18日更新
リスヴェル旅コラム
Editor:リスヴェル編集部

ロサンゼルス空港に「デルタ・ワン ラウンジ」がオープン! 新たにプレミアムな場を提供

©️Delta Air Lineszoom
©️Delta Air Lines
10月10日、デルタ航空の最上級プレミアムキャビン「デルタ・ワン」利用者限定の新ラウンジ「デルタ・ワン ラウンジ」が、ロサンゼルス空港第3ターミナルにオープンした。アメリカ国内では、今年6月にオープンしたニューヨークJFK空港に続く2つ目のラウンジとなる。

ロサンゼルス空港、通称ラックス(LAX)の第3ターミナル出発フロアに車で到着すると、デルタ・ワン搭乗者専用のレーンにて下車する。シンプルだが洗練されたエントランスから入ると、そこは空港のチェックインカウンターというよりは、ラグジュアリーホテルのロビーといった様相だ。誰かを待ったり、預けるラゲッジに入れ直したり作業をしたいなら、ちょっと一息つくことのできるスペースも完備している。待ち時間を気にすることなくチェックインとセキュリティチェックを済ませたら、エレベーターで4階へ。
©️Megumi Yagihashizoom
©️Megumi Yagihashi
4階で降りると、キング・オブ・ポップアートとして知られる、ネルソン・デ・ラ・ヌエス(Nelson De La Nuez)のアートがお迎え。吹き出しには、「ダーリン、私はデルタ・ワンでしか飛ばないのよ」というアメリカンジョークの台詞が。デルタ・ワン ラウンジの体験は入る前から始まっているのだ! 

デルタ航空によると、LA らしさをとことん追求したラウンジになっているという。その最大の特徴は、ハーバード大学でミュージアムスタディなどを学んだスーザン・ニコール・ギブスのキュレーションによるアート作品だ。随所にアートが配置され、ラウンジ全体がアートギャラリーになっている。作品を提供したのは、日本人を含めた人種を問わない世界中のアーティストたち。この多様性と国際性こそが、LAらしさなのだそう。 
©️Megumi Yagihashizoom
©️Megumi Yagihashi
また、LAらしさの表現として欠かせないのが、ラウンジで提供するインターナショナルなフードメニューとのことで、ゴージャスなデザートバーの向こう側には寿司バーが設置されている。近年のLAの寿司シーンはとても盛り上がっており、本格的ながらも、ニューヨークとも日本とも違った西海岸らしい居心地のよい雰囲気で寿司が楽しめるとしてトレンドとなっているからだ。

スーパーマーケットなどで流通している、アメリカで人気を誇るカリフォルニアロールといえば通常、蟹風味かまぼことアボガドの裏巻きのことだが、本ラウンジでは、“本物の”蟹肉を使用している。ほかには鉄火巻や太巻きなどが揃い、扱う醤油はグルテンフリーしかないところが、なんともカリフォルニアだ。そのほか、ハマチのクルード(刺身)、フィッシュタコス、ピザなど、LAを行き来するグローバルなトラベラーたちにおなじみのメニューを取り扱っている。

また、日本由来のものの評価は高く、フーディーたちの間では昨今、英単語として浸透しているJIDORIのチキンやBENTO BOXもある。BENTOは、LAXから運航しているデスティネーション(目的地の意)の空港名がつけられており、現在は2028年にロサンゼルスで開催されるオリンピックのバトンを受け取ったフランス・パリのシャルルドゴール空港(CDG)、弁当発祥の地、日本・東京の羽田空港(HND)、アメリカ国内で3番目のデルタ・ワン ラウンジをオープン予定のボストン・ローガン空港(BOS)と名付けられた3種類が楽しめる。

カリフォルニアに位置するLAXのことだから、ワインリストはナパなどで埋め尽くされているかと思いきや、シャンパーニュをはじめヨーロッパやニュージーランドなど、こちらもインターナショナル。事前にワイン、スピリッツなどお気に入りをリザーブすることができるサービスもあり、「アレを飲まなきゃ、飛行機に乗れない!」というジェットセッターにはピッタリだ。
©️Delta Air Lines ©️Megumi Yagihashizoom
©️Delta Air Lines ©️Megumi Yagihashi
ダイニングやバーのみならず、オンラインミーティングや片づけておきたい仕事にも適したライブラリーと呼ばれるスペース、滑走路へ向かう飛行機やデルタカラーの尾翼などを眺めながら、開放感も味わえるテラスなど、いずれのエリアに席をとっても、(レストランのように担当のサーバーが付いてすべてをコーディネートする)フルサービス・スタイルでもてなしてもらえる。

LAらしさがワールドワイドである一方、地元をサポートする精神も忘れてはいない。デルタ スカイクラブやターミナル内ショップにも採用されるブランドであり、寿司バーの横、エスプレッソカウンター前のデザートタワーで取り扱うチョコレートは、ローカルの女性ショコラティエが起ち上げたミラ・チョコレートとのコラボレーションによるもの。シャンパーニュと名が付いたチョコレートを、シャンパーニュとともにいただく時間はなんとも贅沢。
©️Delta Air Lineszoom
©️Delta Air Lines
デルタ・ワンのアメニティとして採用されている、最先端科学とオーガニックのよいところだけを掛け合わせたオーストラリアのスキンケアブランド、グロウン・アルキミストを用いたウェルネスエリアには、ゼロ・グラビティ(重力を感じない)テクノロジーを搭載したマッサージチェアを装備。到着後すぐに、ビジネスや多忙スケジュールが待っている人には重宝間違いなし。もちろん仮眠のほか、気分転換にも適した落ち着いた空間で、最大限リラックスできる。
©️Delta Air Lines ©️Megumi Yagihashizoom
©️Delta Air Lines ©️Megumi Yagihashi
優雅な時間を過ごしながら、デルタ・ワン ラウンジがもたらす何がもっともLAらしいかに気づく。バイブスという言葉で表現される“気分”だ。ジャパニーズおもてなしや、日本人が思う日本の徹底された、最上級サービスというのも素晴らしい。ただ、日系航空のビジネスクラスやファーストクラス搭乗時に、名前を呼ばれることを当初は喜んだものだが、離陸のタイミングで携帯電話を触っただけで、名前を連呼されながら、電源をお切りくださいと言われたときには、“日本らしい徹底サービス”になんだかなぁと窮屈さや、マニュアルを背景に感じることも少なくない。適度に放っておいてもらえる、わからないことは聞くことのできるカジュアルさや親しみやすさは、アメリカの最上級サービスの一部といえるだろう。

スペシャルでリッチさは保ちつつも、“Take It Easy(ギスギスしないでいこうぜ)”の精神を体現するロサンゼルスのデルタ・ワン ラウンジで過ごす時間は、これからの空の旅が快適なものになる確信をくれる。

デルタ・ワン ラウンジ:https://ja.delta.com/jp/ja/delta-sky-club/delta-one-lounge
デルタ航空 公式サイト:https://ja.delta.com/jp/ja

Writer & Editor & Coordinator :八木橋 恵
インターナショナルメンズ誌の編集者を経て、 2014年に渡米。ニューヨークにてアメリカ特派員、フリーランスライター&ノマドなエディターとして活動を開始。18年より現在のベースであるロサンゼルス在住。美しいモノ・コト・ヒトを日々探求する。
Instagram: https://www.instagram.com/megumiyagihashi
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