旅の扉

  • 【連載コラム】オススメ情報を編集部がピックアップ!
  • 2024年9月13日更新
リスヴェル編集部トピックス
Editor:リスヴェル編集部

セザンヌ作『砂糖壺、梨とテーブルクロス』をテーマにしたメズム東京の特別アフタヌーンティー

zoom
上質な空間でクリエイティブな体験ができるモダンラグジュアリーホテル「メズム東京、オートグラフ コレクション」は、神奈川県箱根町にある「ポーラ美術館」とのコラボレーション企画第2弾として、ポスト印象派を代表するフランスの画家で近代絵画の父と呼ばれるポール・セザンヌ(1839~1906)の作品『砂糖壺、梨とテーブルクロス』(1893~1894)をテーマにした特別なアフタヌーンティー『アフタヌーン・エキシビション チャプター12』を、芸術家のアトリエがテーマの16階バー&ラウンジ「ウィスク」にて、2024年9月1日(日)から2025年1月10日(金)までの期間限定で提供している。

メズム東京とポーラ美術館は共に、訪れるゲストに美術館やホテルの枠を超えた唯一無二の体験を提供するため、今年4月にメズム東京の「アフタヌーン・エキシビション」とポーラ美術館が所蔵する作品「睡蓮の池」(クロード・モネ作)がコラボレーションする特別なアフタヌーンティープログラムがスタートした。

第2弾となる今回のコラボレーションは、セザンヌの静物画『砂糖壺、梨とテーブルクロス』がテーマ。作品に描かれている梨やリンゴ、テーブルクロスの世界観をテーブル上にそのまま再現したメインプレートをはじめ、セザンヌの生涯とフランスの歴史を辿る8種類のセイボリー&スイーツをポーラ美術館特製ポストカード付きで提供する。
ポーラ美術館 学芸員 工藤弘二氏zoom
ポーラ美術館 学芸員 工藤弘二氏
ポーラ美術館が収蔵するセザンヌの作品9点の中の静物画のひとつ『砂糖壺、梨とテーブルクロス』(1893~1894)が今回の特別アフタヌーンティーのテーマ。ポーラ美術館の学芸員、工藤弘二氏の話を織り交ぜながら、画家セザンヌについて少し触れておこう。

セザンヌは、南フランスのエクス=アン=プロヴァンスで生まれる。画家を志してパリに行き、パリで印象派展に参加するも当初は厳しい批評を受けるが、徐々に評価が高まり、20世紀の美術に多大な影響を与えたことから「近代絵画の父」と呼ばれている。セザンヌは、プロヴァンスへの郷土愛があり、20回以上もパリとプロヴァンスを往復している。セザンヌ自身はパリの生活が馴染まなかったこともあり、ある程度名が知られてきてからは、故郷のプロヴァンスに拠点を移して画家として活動した。

静物画の画家としても有名なセザンヌ。セザンヌの「リンゴひとつでパリを驚かせたい」という名言と共に60点以上描いたことからリンゴの画家と称される。今回の特別アフタヌーンティーのテーマ『砂糖壺、梨とテーブルクロス』はリンゴではなく梨じゃないかと突っ込まれるかもしれないが、テーブルクロスの後ろに少し見えているのがリンゴと言われている。前面には洋梨(フランス語:ポワール poire)と西洋かりんのマルメロ(フランス語:コワン coing)らしきものが描かれているが、セザンヌの作品は、何を描いたかではなく、どのように描いたか、構図や色や形にこだわりを持って突き詰めた画家であった。
アフタヌーン・エキシビションのクリエイターの小泉堅太郎氏(左)と養父直人氏(右)zoom
アフタヌーン・エキシビションのクリエイターの小泉堅太郎氏(左)と養父直人氏(右)
メズム東京のクリエイティブディレクター 小泉堅太郎氏とキュリナリーアーティスト 養父直人氏のふたりが「アフタヌーン・エキシビション チャプター12」の魅力をたっぷりと話してくれた。

アフタヌーン・エキシビションのクリエイターは、美術作品の作者の人生観や作品の物語性に着目し、アフタヌーンティーというイギリス発祥の喫茶習慣に、ユニークな発想の軽食やお菓子の味覚と香り、クリエイティブな視覚を通して、アフタヌーンティーにアートの息吹を吹き込んだ。
メディア試食会の写真なので実際に提供されるセイボリーはトップの写真の通りzoom
メディア試食会の写真なので実際に提供されるセイボリーはトップの写真の通り
「アフタヌーン・エキシビション チャプター12」のセイボリーは8種類。アート作品のようにセイボリーを提供しているのだが、台の左側からセザンヌの人生の歩みを辿るようにプレゼンテーションされている。

①フーガス
セザンヌの故郷プロヴァンスのある南仏発祥とされる小麦粉にオリーブオイルと塩を練りこんだシンプルなパン。小さい木の葉をイメージ。

②カトルカール
小麦粉、バター、砂糖、卵の4つの材料を同量ずつ使用して作る、フランス語で「4同割」という名前の付いた18世紀からあるフランスの代表的な焼き菓子。

③バシュラン
14世紀からあるレシピがパリのパティシエによって完成され19世紀にリオンで冷たいお菓子としてのレシピが完成。フランスの星付きレストランの定番デザート。今回はローズマリー風味の華やかな香りのアイスクリームにメレンゲを付けた、さっぱりした味わい。

④ミルフィーユ
17世紀に誕生し、19世紀にパリの人気パティシエ、アドルフ・セニョのスペシャリテとして人気を博したパイ生地を何層にも重ねてクリームを挟んだお菓子。ストレートにキャラメリングしたパイにカスタードクリームで苺を挟んでいる。

⑤ラタトゥイユ
プロヴァンス地方ニースの伝統的な郷土料理。ナスやトマトなどの野菜とオリーブオイルを使った煮込み料理。セザンヌがプロヴァンスとパリを何度も行き来をしたことからプロヴァンスの郷土料理を用意。

⑥パリブレスト
セザンヌはパリに戻ってまた活躍するので、1891年から開催されている「パリ・ブレスト・パリ」という世界最古の自転車レースを記念して作られたシュー生地を自転車の車輪の形にしたお菓子。

⑦クロックムッシュ
パリ、オペラ座近くのカフェで提供されていて人気となり、マルセル・プルーストの小説にも登場するハムとチーズのホットサンドウィッチ。

⑧カリソン
エクス=サン=プロヴァンスの伝統菓子。現在でも9月の第一日曜日にカリソンに感謝するお祭りがエクス=サン=プロヴァンスの教会で行われている。

≪ペアリングモクテル≫
★ラベンダー香るオレンジスカッシュ
自家製のコーディアルシロップを使用したラベンダーの香りをきかせたオレンジベースのスカッシュ。
見事にセザンヌの『砂糖壺、梨とテーブルクロス』を再現したメインの一皿zoom
見事にセザンヌの『砂糖壺、梨とテーブルクロス』を再現したメインの一皿
まずは、セイボリー8種類を召し上がりながら、セザンヌの世界観を感じながら味わいの冒険を堪能し、『砂糖壺、梨とテーブルクロス』をテーマにしたメインの一皿、2種類のケーキにつなげていく構成になっている。

洋梨は、温かいチョコレートソースをかけた洋梨のコンポート「ポワール・ベル・エレーヌ」で梨を再現させ、リンゴは、生クリームとメレンゲにりんごを入れ、さっぱりとした後味に仕上げた「ヌガー・グラッセ」でリンゴを再現した。何よりも洋梨とリンゴの色付けは作品を彷彿させる色合いを表現しており、味わいだけでなく、視覚的にも感動する逸品となっている。この色は、3色の食用の色粉を混ぜ合わせて、作品に最も近い色合いを再現している。また、砂糖壺は、レモングラスのシロップをベースに、フランスで最も愛されるシャンパン「モエ・エ・シャンドン」を使用した「グラニテ」で砂糖壺を表現している。加えて、テーブルクロスに見立てたナプキンを添えて提供し、テーブルの上に絵画の世界観を作り上げている。

≪ペアリングティー≫
★りんご風味のスパイスチャイティー
ノンアルコールのサングリアシロップをいれたチャイティーにシナモンスティックを添えている。
zoom
『砂糖壺、梨とテーブルクロス』をテーマにした『アフタヌーン・エキシビション チャプター12』は、セザンヌの生涯と作品の世界観を存分に楽しめるアフタヌーンティープログラム。窓越しに眺める東京の水辺の輝きと浜離宮庭園の素晴らしい景色、館内に流れる音楽とともに、五感で味わえる至福の時間を過ごしてみてはいかがだろう。

アフタヌーン・エキシビション チャプター12』
期 間:2024年9月1日(日)〜2025年1月10日(金)
場 所:メズム東京 バー&ラウンジ「ウィスク」(16階)
時 間:平日 14:00~/ 14:30~ / 15:00~ / 18:00~ 土日・祝日 14:00~/ 14:30~/ 15:00~
料 金:平日 7,000 円~(消費税・15%サービス料込み) 土日・祝日 8,000 円~(消費税・15%サービス料込み)
予 約:https://www.mesm.jp/news/AE12.html


メズム東京、オートグラフ コレクション
mesm Tokyo, Autograph Collection
東京都港区海岸1-10-30
03-5777-1111
https://www.mesm.jp


取材協力:メズム東京、オートグラフ コレクション広報事務局
Editor:リスヴェル編集部
リスヴェル編集部では、各国観光局や旅行関連企業のニュースリリースやプレスルームからの情報を中心に、旅先で見つけたちょっとした面白いモノ、意外と知らないホテルの中の興味深い事、ビジネスで特定の国に行く人の話など、ちょっと変わった切り口で情報を提供して参ります。
risvel facebook