日本初公開の舞台。ウクライナ国立バレエ(旧キエフ・バレエ)のオリジナル作「雪の女王」、新制作「ジゼル」を上演

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ウクライナ国立バレエ(旧キエフ・バレエ)が来日し、東京をはじめ関東・関西で公演を行っている。旧称キエフ・バレエの時代の1972年から約50年上の来日の歴史を持つバレエ団で、寺田宜弘が芸術監督に就任したことで、日本との関係もより深まっている。2023/24冬の来日公演は日本初演となるバレエ団オリジナル作「雪の女王」と、やはりこちらも日本が世界初演となる新制作「ジゼル」、そして古典の名作「ドン・キホーテ」を上演する。公演は2024年1月14日まで。（文章中敬称略）

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寺田宜弘芸術監督　photo：瀬戸秀美

■芸術監督・寺田宜弘率いる名門バレエ団。アンデルセン童話「雪の女王」は日本初演

ウクライナ国立バレエは1867年設立のタラス・シェフチェンコ記念ウクライナ国立バレエを母体とし、約150年以上にわたりキーウ（キエフ）を拠点にウクライナの舞台芸術の殿堂として君臨している。ウクライナ国立歌劇場はボリショイ劇場、マリインスキー劇場とともに旧ソ連における三大劇場と称されている名門でもある。ウクライナが戦禍に見舞われた際、一時ダンサーらは散り散りとなったものの再び集結し、国の芸術の誇りをかけて今なお上演を続けている。

来日の歴史は50年以上におよび、また2022年に日本人の寺田宜弘が芸術監督に就任したことで、バレエ団は日本にとってより、身近なものとなった。寺田はまだ「ウクライナ」が旅先としてもそれほど知られていなかった頃からこの国でバレエを学び、2012年にはキーウ国立バレエ学校芸術監督に就任。ウクライナが戦火に見舞われた2021年、副芸術監督を務めていた寺田はそのままバレエ団に残り、2022年に芸術監督となった。このことは新聞などのメディアでも取り上げられており、目にした方々もいるのではなかろうか。

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ウクライナ国立バレエのオリジナル作品「雪の女王」

今回のウクライナ国立バレエ公演の注目は、日本初演となるバレエ団の完全オリジナル作品「雪の女王」だ。同名のアンデルセン童話を原作としたこの作品は2016年、当時の芸術監督であったアニコ・レフヴィアシヴィリ振付による全2幕の作品で、初演されて以来、ウクライナの冬の風物詩のひとつとして人気を博してきた。主人公の少女ゲルダが少年カイの優しい心を取り戻す冒険の旅が、華麗なクラシックバレエの魅力とともに繰り広げられる。

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ロマンチックバレエの名作「ジゼル」

■新製作「ジゼル」の世界初演も

今回の来日でもうひとつ、注目は新制作となる「ジゼル」の世界初演が、日本で行われることだ。この舞台はウクライナへの芸術活動支援のために日本から寄せられた義援金を活用したもので、現代のウクライナを代表する振付家ヴィクトル･レメンコが振付・演出を行う。ドイツの片田舎を舞台とした妖精譚をベースに、少女ジゼルのひたむきな愛情と生死が描かれる、ロマンチックバレエの名作である。

このほか、古典バレエの名作「ドン・キホーテ」は、セルバンテスの同名の小説を原作とした、カラッと明るい陽気なバレエ。古典バレエの超絶技巧のテクニックが次々と繰り出されるのも魅力の一つだ。

童話の雪の世界か、ドイツの森か、あるいはスペインのバルセロナか。この冬はバレエ鑑賞とともに世界を旅してみてはいかがだろう。

写真提供：光藍社(KORANSHA)

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「ドン・キホーテ」

ウクライナ国立バレエ(旧キエフ･バレエ)
｢雪の女王｣
｢ジゼル｣
｢ドン･キホーテ｣

東京：｢雪の女王｣「ドン・キホーテ」｢ジゼル｣
川越：「雪の女王」
静岡・水戸・京都・和歌山・岡山・大阪：｢ドン･キホーテ｣

公演日程・詳細は下記へ
https://www.koransha.com/ballet/ukraine_ballet/