旅の扉

  • 【連載コラム】地球に優しい旅しよう!
  • 2013年8月12日更新
自然と動物好きなトラベルジャーナリストの旅コラム
travel journalist:平野 美紀

旅先では、その土地ならではの陶磁器をお土産に

つい最近仲間入りしたトルコの小鉢。直径8cm程度でジャムなどを入れたり…zoom
つい最近仲間入りしたトルコの小鉢。直径8cm程度でジャムなどを入れたり…
旅先でお土産を買うのは、楽しみのひとつですよね!日頃お世話になっている人へ、なかば義理土産みたいなお土産もあるかもしれませんが、なんといっても慎重に選びたいのは、自分へのとっておきのお土産。

実用的なものではなく、買って帰っても使うかどうかわからないけれど、その土地でなければ買えないものも、どうしても欲しくなっちゃって、思わず買っちゃった…けれど、やっぱり使わなくて部屋の片隅に… なんてことも多いかもしれません。かくいう私も、そうしてたくさんの物たちを世界中から買ってきてしまった一人(笑)。でも最近は、普段もずっと使えるその土地でなければ買えないものをお土産に選ぶようになりました。
ポルトガルのオリーブ入れ。仕切りの小さいほうは種を入れるスペース。zoom
ポルトガルのオリーブ入れ。仕切りの小さいほうは種を入れるスペース。
その土地の“土”を持ち帰る陶磁器

それは、陶磁器です。
「えぇーっ!?陶磁器なんて割れやすいものを海外から買ってくるなんて…しかも重いでしょう?」

なんて声も聞こえてきそうですが、なぜ私が、旅先で陶磁器を自分のお土産として買うかというと、それは、その土地の“土”を持って帰れるから。陶磁器は、基本的にその土地の“土”を使って作ります。つまり、その土地の“土”を持って帰ることになるわけです。
オランダの有名なデルフトブルーの陶器。マスタードが入っていました。zoom
オランダの有名なデルフトブルーの陶器。マスタードが入っていました。
旅の思い出を閉じ込めた陶磁器

“土”を持って帰る、というと、高校球児たちが甲子園で戦った記念に持ち帰る『甲子園の土』が有名ですが、今ではすっかり伝統行事になっていますよね。甲子園の土を持ちかえった球児たちは、大人になって、その土を再び目にした時、きっとあの日の思い出が鮮明に蘇ってくるのではないかと思います。そして、辛いことがあっても、よし、あの時のようにもう一度がんばろう!と、原点に立ち返ることができるのではないかと…勝手に想像しているわけです(笑)

そんな、青春時代の熱い思い出を閉じ込める伝統になぞらえて、その土地の“土”でできた陶磁器を買って帰るのが、ここ数年の習慣のようになってきました。土そのものは、検疫対象になっていて持ち帰ることができない国もありますので、焼き物になった陶磁器を。選ぶ時は、普段にも使えるアイテムの中から、その国/その土地らしさのあるデザインで、目にする度に、その街の様子が思い浮かぶものをセレクト。そして、「また来ることができますように」という願いを込めて、選んでいます。

ここでご紹介している、お土産の陶磁器たちは、現在も自宅で日常的に使用しているものばかり。使う度に、その街を旅した時のことを思い出します。

旅の思い出を閉じ込めた陶磁器――。

その土地の“土”を持ち帰ることができる陶磁器を、自分用のとっておきの旅のお土産にしてみませんか?
travel journalist:平野 美紀
人工物よりも自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。
トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆やラジオ出演などの傍ら、
旅行情報サイトも運営。目下の関心事は、野生動物とエコ。
個人ブログ:http://tabimag.com/blog/
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オーストラリア旅行情報サイト「オーストラリアNOW!」:http://australia-now.info/
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