中津川で歴史の足跡を辿りながら、絶景を楽しみたいのであれば、国指定史跡「苗木城跡」の天守跡に設けられた展望台からの景色は見逃せません。日本百名山の恵那山、木曽川、市街地を360度見渡すことができる絶景が広がっています。
苗木城は、中津川市内を東西に流れる木曽川の右岸にそびえる高森山(432m)に築かれていました。木曽川から山頂の天守跡までの標高差は約170mあり、急な地形を活かして築かれた山城でした。
苗木城の最大の特徴は天然の巨岩を取り込んだ城郭で、全国的にも珍しいものです。
天守台や大矢倉などは岩を抱き抱えるように石垣が積まれた様子を見ることができ、石垣マニアも唸らせるほど。
苗木城は、苗木遠山氏によって戦国時代(1526年ごろ)に築城されました。遠山氏は、織田信長や武田信玄と縁戚関係を結び勢力を広げますが、本能寺の変の後、城を追われてしまいます。
その後、徳川家康に身を寄せ、関ヶ原の戦い前には家康の指示で苗木城を奪還しました。その功績により、苗木領1万521石の大名となり、明治4年(1871年)の廃城に至るまでの約270年間、12代にわたり遠山氏が苗木城を治めました。
昭和56年(1981年)に貴重な戦国の面影を残した城郭であるとして「国史跡」に指定され、平成29年(2017年)には「続日本100名城」に認定されました。
岩山の上に築かれた苗木城は、建物がすべて板張りか土壁であったため、「赤壁城」とも呼ばれていました。このことは、白く壁を塗っても天変地異や龍が現れて元の赤壁に戻ってしまうという伝説も残っています。
苗木城跡の詳細やアクセスは、中津川市公式ホームページを参照。
https://www.city.nakatsugawa.lg.jp/soshikikarasagasu/kankoka/5/2/749.html
苗木遠山史料館
岐阜県中津川市苗木2897-2
0573-66-8181
開館時間:午前9時30分〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
入館料 :大人330円 中学生以下無料
休館日 :月曜日、(祝日の場合は翌日)、年末年始
取材協力:岐阜県 商工労働部 観光国際局 観光誘客推進課
https://www.kankou-gifu.jp
【岐阜県中津川観光】⑥ 温泉宿とグランピングのコラムに続く・・・