健康的に心豊かに生きることをサポートするザ・ペニンシュラ東京のプログラム

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「ホテルに宿泊する」ということは、一般的に旅行や出張の一環として捉えられているが、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響により、近場を旅行する“マイクロツーリズム”やホテルで非日常体験をする“ステイケーション”、さらにコロナ禍での遠隔会議システムの利用によってホテルに宿泊して仕事をする“テレワーク”や、ホテルでの滞在そのものを楽しむ“ホカンス”も、コロナ禍で旅行を楽しむことのできなかった環境下で新しい生活様式として迎え入れられた。そして、ホテルに滞在する目的そのものが、SDGsを取り組んだ環境保全から地域活性化に至るまで多様化している。

ザ・ペニンシュラ東京は、ゲストの心身のウェルビーイング（快適で、心身が満ち足りている状態）をサポートすることを目的に、今年の4月から「ペニンシュラ・ウェルネス」を開始した。ペニンシュラ・ウェルネスは、①「フィジカル」、②「マインドフルネス」、③「栄養を考慮した食事」の３つのアプローチから様々なプログラムを提供している。

ホテルの空間やプロダクト、サービスなどによる非日常的な体験に加え、スパトリートメントやヨガ、ジョギングなどのフィジカルプログラム、メディテーションなどのマインドフルネスプログラム、植物由来で健康的、かつサステナブルな食事“ナチュラリーペニンシュラ”などを通して、ゲストが健康的で心豊かに過ごすために開発された。

ペニンシュラ・ウェルネス
https://www.peninsula.com/ja/global-pages/wellness

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今回、栄養を考慮した食事のアプローチから、植物由来で健康的かつサステナブルなナチュラリーペニンシュラを体験してきたので紹介したい。

ナチュラリーペニンシュラは、ゲストが前向きで満ち足りた時間を過ごすための手伝いをする共に、ホテルの地域社会への貢献と環境負荷の軽減を同時に実現することを目指すために作られたメニューのこと。グローバルで展開するレシピのほか、その国や都市独自のメニュー展開、すべて植物由来の材料を使用し、徹底したガイドラインに従ってプログラムされている。

ザ・ペニンシュラ東京では、ナチュラリーペニンシュラを展開するにあたり、日本で独自の発展を遂げた精進料理とのコラボレーションを企画した。精進料理の定義には、日本の食文化の特徴である季節に応じた旬の自然食材を使用し、その土地で採れたものを食す、野菜本来の味を引き立たせる味わいを大切にするなど、ナチュラリーペニンシュラの理念と共通する点が多いためだ。

そこで、ザ・ペニンシュラ東京は、筑波大学で農業経済学を専攻し、禅寺でも修行した精進料理の料理人、棚橋俊夫氏とパートナーシップを組んだ。棚橋氏は、アラン・デュカス氏、レネ・レゼピ氏、ダニエル・フム氏など、海外の著名シェフへ料理指導も行うなど、精進料理を通して、野菜の素晴らしさや心身共に健康健全になる為の真理を伝道すべく、国内外で意欲的な活動を続けている。

棚橋氏により、レシピの創作やホテルシェフのオリジナルレシピを監修し、提供する全メニューを「ナチュラリーペニンシュラ inspired by SHOJIN」として、ホテル1階「ザ・ロビー」やルームサービスで提供している。

ナチュラリーペニンシュラの定義

1. ナチュラルで植物由来の食材を使用
2. 添加物や着色料、香味料、保存料を使用しない
3. 精製された糖は使用せず、天然糖のみ使用する
4. ナトリウムを制限し、天然で非合成の塩のみを使用する
5. 揚げ物や炭火グリルなどの焦がし調理法は避ける

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ナチュラリーペニンシュラinspired by SHOJIN提供メニューの一例

五穀米 葉隠れ味噌リゾット
ナチュラリーペニンシュラブレックファスト メインディッシュ
朝食セットメニュー 6,072円

もち麦、赤米、黒米、お米、稗の五穀米の上に長野県産の葉隠れ味噌を塗り、軽く炙り、焼きおにぎりのように仕上げ。トッピングには磯の香りがたつ岩海苔、インゲン、酸味と甘みのあるフルーツトマト、低温でじっくり乾燥させた蓮根チップは食感を楽しめる。椎茸、玉葱、セロリ、人参などの野菜の出汁にザ・ロビー料理長の生まれ故郷石川県発祥の独特な芳ばしい香りが特徴の加賀棒茶を加えた。野菜と五穀米を崩して混ぜ、味噌の甘みとトマトの酸味、加賀棒茶の芳ばしい香りを楽しめる。朝食にぴったりなお茶漬け感覚で食する一品。

ケールスープ
ザ・ロビーで提供 2,200円

コクのある濃厚なスープ。リークの出汁にケールと火を入れることで甘味が増し、ボリューム感も楽しめるメイクイーンを使用。中央には豆腐のペーストを加え、スープに溶かしながら自分の好みの味に調整できる。自家製ほうれん草入りフォカッチャを添え、彩も可愛いらしく穂紫蘇（はなほじそ）、紅たで、皮つきのローストアーモンドで飾られている。

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ウェルネスカレー
ルームサービス向け　3,921円

八丁味噌や金山寺味噌をベースにしたルーには10種類以上のスパイスと食感と食べ応えを加えるために高野豆腐を使用。ビタミンとミネラルが豊富なクコの実と福神漬けの変わりに追い味噌を添え、日本風のトロミのある柔らかい味のカレーに仕上げた。ご飯は、玄米をベースにした五穀米に、蕪（かぶ）や空豆など季節の国産野菜を添えている。

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一汁一菜
ルームサービス向け　7,084円

シュガートマトの赤出汁、ウスイ豆のご飯、メインディッシュにはブルーベリー、ラズベリー、ビーツ、枝豆を木綿豆腐に練りごまを加えた白和えなど、見た目にも華やかでボリュームもたっぷりの伝統的な精進料理。

ナチュラリーペニンシュラ inspired by SHOJINは、今後さらにラインアップを増やしていく。

ナチュラリーペニンシュラ inspired by SHOJINのページ：
https://www.peninsula.com/ja/tokyo/wellness/life-lived-best/nutrition

※ メニューは予告なく変更される場合があるので、詳しくはザ・ペニンシュラ東京のホームページまで。

最後に、棚橋氏の言葉を紹介する。

「精進とは、一言で言えば、植物の慈愛に感謝し、ひたすら植物に向き合う日常生活を実践することです。食に限らず、植物由来の素材を生かし、自らの手仕事で、丹精込めて作り上げる世界です。季節のローカルな食材で、加工されていない自然なものであること。野菜や穀物、豆、ゴマ、ナッツ、茸、果物、天然の香草、海藻、根、葛、ドライまたは発酵した食材を含みます。野菜の持つ本来の味を引き立たせる味つけは、昆布や砂糖、塩、酢、味噌、醤油、酒などがあります。精進料理は、日々の食生活で味わいと健康のバランスを保ち、心身を浄化しながらも食体験を豊かなものにします」

ザ・ペニンシュラ東京
住　所：　東京都千代田区有楽町１−８−１
予約・問合せ：　03-6270-2888
公式サイト：https://www.peninsula.com/ja/tokyo/5-star-luxury-hotel-ginza

取材日：2022年9月16日