旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
  • 2013年7月25日更新
よくばりな旅人
Writer & Editor:永田さち子

ハワイ島の旅(4) ロング・ドライブのお供におすすめ! ヒロで見つけたお弁当&おやつ

お弁当は、$3.50~6.50。好みのおかずを選んで詰め合わせてもらうこともできます。zoom
お弁当は、$3.50~6.50。好みのおかずを選んで詰め合わせてもらうこともできます。
ハワイ島の東海岸の中心・ヒロは、かつてサトウキビ・プランテーションで働く日系移民によって栄えた町。島の中心でもあり、ホノルルに次ぐハワイ第二の都市なのですが、ホノルルのような高層ビルやブランド・ショップはなく、どこか懐かしい雰囲気が漂う、ノスタルジック・タウンです。

そのヒロで、日本の古い商店街にあるような店構えのお惣菜屋を見つけました。
名前は、「カワモト・ストア(Kawamoto Store)」。
ヒロのダウンタウンから少し離れた、キラウエア・アヴェニュー沿いの店。zoom
ヒロのダウンタウンから少し離れた、キラウエア・アヴェニュー沿いの店。
今では日本でも珍しくなった木枠のショーケースが、いい味出してます。zoom
今では日本でも珍しくなった木枠のショーケースが、いい味出してます。
使い込まれた木枠のショーケースの中に並ぶのは、煮しめ、天ぷら、唐揚げ、肉豆腐、のり巻き、やきそばのほか、ハワイらしいところではスパムむすびの姿も。常時20種類以上のメニューがあり、週末になるとさらにバリエーションが増えるとか。地元の人に特に人気が高いのが、いなりずしとエビのてんぷら。多い日には、1日にいなりずし500個、えび天800尾を売り上げることもあるというのですから、人気のほどがわかります。

ショーケースに並ぶお総菜の数々。zoom
ショーケースに並ぶお総菜の数々。
この店は、もともと70年近く前に創業した雑貨屋。50年ほど前から総菜やお弁当を販売するようになり、今では地元の人の生活に欠かせない存在となっています。
厨房を守って45年になる日本人シェフの堀内さん(左)と、マネージャーのセレスティンさん。zoom
厨房を守って45年になる日本人シェフの堀内さん(左)と、マネージャーのセレスティンさん。
お店のオープンは、朝6時。通勤前のロコがひっきりなしに訪れ、量り売りのお総菜やパックのお弁当が飛ぶように売れていくのに合わせ、厨房からは次々とできたての料理が運ばれてきます。ショウユ・ポークが1ピース$1、野菜のてんぷらは$0.75、スパムむすびが$0.65という安さがうれしく、$3.50~6.50のお弁当も、ボリュームたっぷり。

お昼過ぎには店じまいしてしまうため、夕食に利用するのは難しいですが、ロング・ドライブやピクニックのお弁当にはぴったり。ワイピオ渓谷や、ハワイ・ボルケーノ国立公園、サウス・ポイントの秘境ビーチに出かける途中に、立ち寄ってみてはいかがでしょう。

毎月1回だけ登場する幻の(?)マラサダ。朝8時過ぎには売り切れてしまうこともある人気商品。zoom
毎月1回だけ登場する幻の(?)マラサダ。朝8時過ぎには売り切れてしまうこともある人気商品。
もうひとつ、この店の名物が、1カ月に1回、第1水曜日だけ作って販売する「マラサダ」。毎月この日を楽しみにしているロコは多く、ダース単位で買っていく人も珍しくないとか。
もし、タイミングよく巡り合えたら、こちらもぜひ、ドライブのおやつにどうぞ!


●カワモト・ストア
Kawamoto Store
784 Kilauea Avenue, Hilo
6:00~12:30
月曜定休


写真/宮澤 拓


■ハワイ島の詳細は、こちらでも紹介しています。
『よくばりハワイ ビッグ・アイランド編』
Writer & Editor:永田さち子
スキー雑誌の編集を経て、フリーに。旅、食、ライフスタイルをテーマとし、記事を執筆。著書に、「自然の仕事がわかる本」(山と溪谷社)、「よくばりハワイ」「デリシャスハワイ」(翔泳社)ほか。最近は、旅先でランニングを楽しむ、“旅ラン”に夢中!
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