旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
  • 2021年2月5日更新
よくばりな旅人
Writer & Editor:永田さち子

苺の季節がやってきた! お茶ゆかりの地・御茶ノ水で出会った苺スイーツ

冬限定の『1899アフタヌーンティープレート』1800円(税込)は2/28までの限定メニュー。zoom
冬限定の『1899アフタヌーンティープレート』1800円(税込)は2/28までの限定メニュー。
「フルーツの中では、苺がいちばん好き!」
という人は、多いと思います。今年もそんな苺好き待望の季節がやってきました。デザートカフェやホテルのレストランではこの時期、苺のメニューが花盛り。あれこれ目移りしていたら、こんなスイーツを見つけました。旬の苺に日本茶のテイストを組み合わせ、甘さと一緒にほろ苦さがも味わえる大人向きのメニューです。

日本茶レストランで楽しむ、苺づくしのメニュー
場所は、大学が多い街として知られる御茶ノ水。江戸時代初期、近くにあるお寺の湧水を、将軍の茶の湯に用いたことが地名の由来といわれます。そんなお茶ゆかりの地にふさわしいレストランが、『レストラン1899お茶の水』。専属スタッフが丁寧に淹れてくれるお茶とともに、日本茶をテーマにした創作料理やスイーツを味わえ、抹茶ビール人気の火付け役にもなったお店です。
これからの季節、暖かい日はテラス席で午後のひとときを過ごすのも気持ちいい。zoom
これからの季節、暖かい日はテラス席で午後のひとときを過ごすのも気持ちいい。
甘さとほろ苦さ、さらに食感の変化が病みつきになる『お茶パフェ』
スイーツメニューで人気なのが、甘さ控えめの自家製抹茶プリンに、フルーツソース、白玉、抹茶アイスなど和の甘みをトッピングした通年メニューの『1899お茶パフェ』。そちらにも惹かれましたが、今回は冬の新作『いちごとほうじ茶の冬色パフェ』をいただいてみることに。
定番の人気スイーツ『1899お茶パフェ』(右1400円)と、新作の『いちごとほうじ茶の冬色パフェ』(左1700円、各税込)。zoom
定番の人気スイーツ『1899お茶パフェ』(右1400円)と、新作の『いちごとほうじ茶の冬色パフェ』(左1700円、各税込)。
美しくスライスされた苺の下には、カリカリとした食感が心地いいナッツとホワイトチョコレート、そして香ばしさとほろ苦さのバランスが絶妙なほうじ茶アイス、福岡産「あまおう」のシャーベットが続きます。
苺のアイスクリームではなく、シャーベットというのが、このパフェのポイント。濃厚なほうじ茶アイスの後に、爽やかな甘酸っぱさの苺シャーベットがくると、お口のなかがさっぱり。その下から現れる“ほうじ茶チョコレート”でコーティングしたバナナと、後に続くフルーツソースの甘酸っぱさが一層引き立つのです。

冬の新作パフェの提供は2/28まで。お好みでシロップをかけて。右下は、パフェのなかに忍ばせてある、ほうじ茶のチョコバナナ。zoom
冬の新作パフェの提供は2/28まで。お好みでシロップをかけて。右下は、パフェのなかに忍ばせてある、ほうじ茶のチョコバナナ。
苺独特の粒々食感とともにアクセントとなっているのが、ナッツと玄米あられ、もちっとした白玉団子。歯触りの緩急も楽しくて、どんどん食べ進めてしまいます。グラスのいちばん下で待ち構えているのは、自家製のほうじ茶プリン。なめらかな舌触り、香ばしさとほろ苦さの余韻を楽しみながら食べ終えました。和洋の素材13種が積み重なった目にも華やかなパフェは、2月28日までの限定メニューです。

『1899アフタヌーンプレート』は、“発酵”がテーマのヘルシースイーツ
パフェを食べ終え周りのテーブルを見渡すと、多くのお客さんが注文しているプレートが目に留まりました。トップ画像でご紹介している『アフタヌーンティープレート』も、2月28日までの冬季限定とのこと。せっかくなので、こちらも食べてみることにしました。
『1899アフタヌーンティープレート』に盛り込まれたスイーツの数々。甘さとしょっぱさ、冷たいデザートにほんのり温かいメニューも加えられていて、様々な味わいの変化を楽しめます。zoom
『1899アフタヌーンティープレート』に盛り込まれたスイーツの数々。甘さとしょっぱさ、冷たいデザートにほんのり温かいメニューも加えられていて、様々な味わいの変化を楽しめます。
和の趣がある四角いプレート上に並ぶのは、抹茶と甘酒のおしるこ、いちごとチーズのほうじ茶ミニパフェ、いちご味噌大福、お茶ソーセージの一口パイ、いちご・干し柿・ブルーチーズのオープンサンド、抹茶タルト、濃茶アイス、季節のくだもの3種盛り合わせの全8品。“発酵”をテーマに、豆腐、甘酒、白味噌など、日本食でおなじみの素材が使われています。

イチオシは、大粒の苺を一つ、贅沢にトッピングした『いちご味噌大福』。もっちりとした求肥の下に、酒茶ケーキ、粒あん、白味噌で和えた栗の甘露煮が隠れていて、和の優しい甘みとほのかな塩気、苺の甘酸っぱさが絶妙にマッチした一品です。スイーツの間に食べることで味の変化を演出しているのが、オープンサンドと『お茶ソーセージの一口パイ』。どちらも適度な塩味が利いていて、スイーツの上品な甘みを奥行きのあるものにしています。
苺の甘酸っぱさ、和の甘さとお茶のほろ苦さ、味噌の塩気も利いたワンプレートメニューは、おなかにも優しくヘルシーな内容。軽めのランチやディナーの後のデザートとしていただくのもよさそうです。

丁寧に淹れられた日本茶で、午後のリラックスタイム
レストランがあるのは、御茶ノ水の地で創業120年の歴史を誇り、『ミシュランガイド東京』に“小規模高級ホテル”として掲載されている『ホテル龍名館お茶の水本店』の1階。2014年にホテルのリニューアルオープンとともに、このレストランも開業しました。
専属スタッフが丁寧に淹れてくれるお茶とともに、ゆっくり味わいたい。zoom
専属スタッフが丁寧に淹れてくれるお茶とともに、ゆっくり味わいたい。
周辺には大学や研究施設が点在することもあり、お客さんの年齢層はやや高め。大学関係者、学者さんらしき落ち着いた感じの方、お一人のお客様も多く、静かに食事やティータイムを楽しむ姿が見られます。天気がいい日は外のテラス席も気持ちよく、読みかけの本を片手に訪れ、ゆるりと午後のティータイムを過ごすのにおススメです。

●RESTAURANT 1899 OCHANOMIZU(レストラン1899お茶の水)
東京都千代田区神田駿河台3-4(ホテル龍名館お茶の水本店1F)
TEL 03-3251-1150
11:00~22:00 ※日・月曜、祝日のディナーは休み
https://1899.jp
3/7まで、ディナータイムは臨時休業中。メニューにより提供時間が異なります。状況により営業時間が変更になる場合もあり、確認してから利用してください。
Writer & Editor:永田さち子
スキー雑誌の編集を経て、フリーに。旅、食、ライフスタイルをテーマとし、記事を執筆。著書に、「自然の仕事がわかる本」(山と溪谷社)、「よくばりハワイ」「デリシャスハワイ」(翔泳社)ほか。最近は、旅先でランニングを楽しむ、“旅ラン”に夢中!
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