佐賀の観光は自然の中で癒される

空港にて
九州佐賀国際空港について真っ先に向かったのは、360度見渡せる珍しい造りになっている展望デッキです。ここで成田空港から乗って来たスプリングジャパンの飛行機を見送ります。さえぎるもののない展望デッキからは、すぐ近くに飛行機、正面にはきらきらと光る有明海が見え、振り返れば佐賀市街と遠くに背振山などの山々が連なり、非常に気持ちのいい場所でした。

空港公園へ
空港のすぐ横、佐賀空港公園からも発着する飛行機が近くに見えて、空港の展望デッキとはまた違った風景に楽しくなります。そしてここには1998年まで飛行していたYS-11A-500R機体番号JA8733の展示も。懐かしい国産機との遭遇に気持ちが高揚します。見る場所によっては、機体があたかも佐賀空港から出発しそうな雰囲気で展示されています。子供用の遊具も飛行機の形の物が置いてあるなど、飛行機いっぱいの佐賀空港公園は飛行機好きには嬉しい場所でした。

レンタカーが便利
九州佐賀国際空港は、ターミナルビルすぐ隣にレンタカー棟があり、非常に便利です。欧米の大空港にあるスタイルにも似ていて、ストレスなく出発が可能。返却の際にも時間のロスがなく安心です。2021年3月末までは、佐賀県の補助で24時間まで1,000円で車を借りることができるキャンペーンもあるので気軽に使うことができます。

一面のコスモス畑
空港を満喫し、いよいよレンタカーで佐賀観光に出発！と思った途端、コスモスが咲き乱れる丘が見えてきました。「昭和搦橋」という場所です。素通りするには勿体ないほどの満開の美しいコスモスに、出発したばかりでしたが、すぐ横の駐車場に車をとめることにしました。一面に広がるコスモス畑の美しさと、コスモスの間を吹き抜けていく風の心地よさ。花の間に管制塔が見える場所があります。時間によってはコスモスと飛行機との写真を撮ることができて、つい時間を忘れます。

自然を考える時間
空港から1時間強、佐賀市街を抜け唐津方面に向かう途中の厳木町にあるのは「環境芸術の森」。“昔の森を取り戻す　昔の川を取り戻す　昔の海を取り戻す”のコンセプトのもと、自然を守るためにつくられた森だそうです。木々の生い茂る入口を入ると最初に現れるのが風遊山荘。本格的な紅葉はまだでしたが、それでも風遊山荘の中から見る景色は非常に美しいものでした。室内の漆の机に写る森の影が美しさを倍にしてくれます。森の中には他にも樹齢600年のもみじの大木や、小さな滝など見どころがたくさんあり、そのスケールと美しさに感動の連続でした。ここでは自然の中を歩き進むうちに心身ともに浄化されたような気がしました。

武雄へ
車を南西に走らせて向かうのは武雄市です。開湯1,300年の武雄温泉が有名な場所。中華街のような楼門が街の目印です。まずはパワースポットとしても有名な武雄神社へ。
武内宿禰ら五神を武雄大明神として祀る、平安時代中期創建の由緒ある神社です。お参りをし、大楠が金色で描かれた御朱印を頂きます。境内裏の竹林を抜けると現れるのは、武雄神社の御神木、樹齢3000年の大楠です。清々しい空気と厳かな雰囲気の中、その姿は想像以上に大きく、神々しく威厳に満ちており壮観でした。　

武雄市図書館
武雄神社のすぐ横にある武雄市図書館とこども図書館は話題作りに事欠かない市を代表とする施設です。2013年から蔦屋書店のカルチュア・コンビニエンス・クラブが運営することで話題となりました。館内にはスターバックスコーヒーがあり、テラス席も。これが図書館と驚くほどおしゃれな空間です。吹き抜けで美しい曲線を描く書庫の列が見事です。

御船山楽園でチームラボ
御船山楽園は、50万㎡の敷地面積のある庭園。標高210mの御船山の断崖を借景に樹々が集まっています。高低差を利用した庭園は奥深く見えます。チームラボが造る「かみさまが住まう森」は期間限定で今期は終了ですが、陽の光の中で見る新緑と自然の美しさを愛でる感覚とはずいぶん違います。赤、青、緑が放つ光が持つ力が活力をもたらしてくれるような場所。自然の中を自由に回遊する志向です。イルミネーションは視界が限定的なだけに、意識への残渣は強烈です。できれば昼の顔も見ておきたいもの。同じ場所だとは思えないと驚くことになります。

お勧めのCafe
佐賀観光の最後に訪れたのは、美しく食を演出してくれる場所。市内中心部に近く、華やかなドライフラワーが迎えてくれるボタニカルダイニング「flower style Rela」です。アフタヌーンティースタイルで提供されるRela specialランチコースが人気です。花屋がプロデュースしているお店なので料理やドリンクにも食べられる花が使われたメニューが多く華やかです。入口すぐのショップでは店内で使われているグラスや器、照明器具なども販売されています。

佐賀でできるのは、自然の中で過ごす癒し旅。今まで縁のなかったことが残念に思えるほどに充実した旅になりました。

取材協力：スプリングジャパン　⇒　https://jp.ch.com/