旅の扉
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- 2013年4月17日更新
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Editor:リスヴェル編集部
宮脇俊三の愛した鉄道風景が櫻井寛の写真で蘇る
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- 「宮脇俊三と旅した鉄道風景」が今年の3月に発行された。この書籍は、コアな鉄道ファンのみならず、海外旅行を趣味とする人や一般の読者にも魅力あることは間違いない。鉄道紀行文というジャンルを確立させた宮脇俊三氏は、日本の編集者、紀行作家として鉄道の旅を中心とした作品を数多く発表した。本書では、その珠玉の文章を引用しながら、宮脇氏が愛した鉄道風景をフォトジャーナリストの櫻井 寛氏の“旅ごころ”溢れる写真で蘇らせた。今年は宮脇氏の没後10年にあたる。
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- 宮脇俊三と旅した鉄道風景より
- 著者の櫻井 寛氏は、1992年のスイス&英国の登山鉄道の旅から、宮脇氏最後の海外旅行となった1999年の英国鉄道の旅までの8年間、5度にわたり海外鉄道をテーマとした旅に同行した。執筆した最大の動機を「何度となく宮脇俊三氏のとの鉄道旅に同行したものの使命」と語る。本書の中では、宮脇氏の旅先での素顔や紀行文では語られなかった逸話が語られてとても興味深い。スイスの登山鉄道やイギリスの保存鉄道、TGV、ICE、AVEといった高速列車など、特に宮脇氏の愛した欧米のさまざまな鉄道から、大井川鉄道や足尾線、余部鉄橋など、宮脇氏と縁のある鉄道風景も掲載されている。
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- 宮脇俊三と旅した鉄道風景より
- 鉄道を利用した旅がこんなにも旅情をそそるもので、また訪れる地によって異なる鉄道の旅の情趣を味わうことができるのだとしみじみと感じた。宮脇氏にとって「“鉄”分」が良薬であったように、小生は「カーボンファイバー」(飛行機)に目がないのだが、車窓からのあまりの美しい風景は、感動的で、心を揺さぶられる想いがした。本書あとがきに、とても印象的な宮脇氏の言葉が記されている。
ういういしい新緑の丘
濃くもたくましい樹林のなか
列車の旅の美が、ここにある
「宮脇俊三と旅した鉄道風景」
宮脇俊三氏の晩年、海外鉄道をテーマとした旅に同行した鉄道写真家の櫻井寛氏が当時の鉄道旅の様子を写真と文で再現。
著 者: 櫻井 寛
発 行 所: 株式会社ダイヤモンド・ビッグ社
発 行 元: 株式会社ダイヤモンド社
価 格: 2,100円(税込み)
発行年月: 2013年3月
判型造本: A5変上製
頁 数: 144
I S B N : 978-4-478-04412-4
この書籍の詳細はこちらから: http://www.arukikata.co.jp/guidebook/books/books85.html
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ダイヤモンド・ビッグ社 地球の歩き方編集部
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