旅の扉

  • 【連載コラム】空旅のススメ
  • 2019年12月22日更新
あびあんうぃんぐ
航空ライター:Koji Kitajima

冬のドイツをハンブルクで過ごす

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市庁舎の建物とクリスマスマーケットのアーチ

ドイツの人気観光地といえばロマンティック街道があげられます。その南部地域に多く日本人観光客が流れます。対照的なのは、今回向かった北ドイツの港街ハンブルク。日本では観光地としてあまり知られていませんが、実は日本からの所要時間も短く、見どころの多い場所です。直行便の無いハンブルクへは経由便で向かいます。今回は、欧州最速便と言われるフィンエアーを使い、ヘルシンキまで10時間半、経由後に2時間のフライトでハンブルク空港に着きました。

ホテルは中央駅前
宿泊は、ハンブルク中央駅前にある「ホテル・ライヒスホフ」。キュリオコレクションというヒルトン系列のホテルです。空港から近郊列車S1を利用し、25分ほどで到着します。駅の雑踏を抜け、キルヒェンケラー通りを渡ると目の前にホテルがあります。回転扉を抜けると、最初に目に入るのは天井の高いレセプションホール。異なる雰囲気のビストロとカフェ&バー「EMIL’S」が1920年代の様子で構えています。両側にソファーとバーカウンターの広がるエリアを抜けてフロントへ。
 
部屋は、このホテルのスタンダードとなるミディアムルーム。キングサイズベッドが25㎡の部屋に収まります。アールデコ調の家具が非常に落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

ホテル ライヒスホフ全景zoom
ホテル ライヒスホフ全景

マーケットへ
部屋に荷物を置き、まず向かったのはハンブルクで最大の市庁舎クリスマスマーケット。現地ではラトハウスマルクトと言います。ホテルから徒歩でも15分ほどで行けますが、せっかくハンブルクカードを持っているので、空港から到着した中央駅から同じSバーンで1つ先のユンフェンシュティークへ行きます。地上にあがるエスカレーターを降りて振り向くと、市庁舎の時計塔の下にマーケットが大きく広がっていました。

まず目に飛び込んでくるのは緑の電飾で飾られたクリスマスアーチ。1892年に建てられたネオルネッサンス様式の市庁舎の重厚さを引き立てるように輝きます。建物も屋根の部分が同じ緑に輝き、クリスマスツリーを思わせます。

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マーケット別の入り口

グリューワイン、ソーセージなどの飲食を提供する店とともに、クリスマス飾りあれこれの多いこと。目に鮮やかな建物、人形やおもちゃ。人気のあるグリューワインの店では店頭に人だかりがして、人の息が白く立ち昇っています。
マーケットの中心部ではカルーセルが廻り、子供たちが歓声をあげています。

日本にも進出したラ・クレープリーの店がメリークリスマスをフランス語でジョワイユノエルと書いて盛り立てています。建物のミニチュアに電飾を組み込んだライトハウザーなど、寒い夜を明るく過ごす工夫をあちらこちらで見ることができます。

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マーケット内の店あれこれ、カルーセル(右下)

クリスマス デコレーショングッズのスペシャリスト「ケイト・ウォルファート」はローテンブルクで始まったドイツの老舗。1964年から続くこの店はあらゆるクリスマスグッズが揃います。店の中は、迷路のような一方通行で多くの訪問者を奥へ誘います。ここでクリスマスデザインのマグカップ、コースターと陶製スプーンが赤い箱に入ったセットを手に入れました。
 
夕食へ
クリスマスマーケットでドイツのソーセージなどを満喫した後は、ホテル近くのタイ・ベトナム料理店「ANAN」に入ってみました。トムヤムクンスープ、生春巻きにタイ風炒飯タイパット。生春巻きとタイパットは具の種類を聞かれ、チキン、シュリンプなどと答えます。スープは、本場のものより辛くなくて飲みやすい優しい味。それでいて、コクがあり美味しいものでした。直感で入った店でしたが、大満足でした。

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ANANの店頭と内部と食事

ホテルの朝食
ホテルに戻って、クリスマスマーケットで購入した物を部屋で眺めるのも楽しい時間。家族の喜ぶ顔が目に浮かびます。翌日のスケジュールを確認しつつ、休みました。翌朝食の時間は、一階の「スタッドレストラン」に向かいます。洋食全般がメニューに並ぶブッフェタイプ。ドイツらしくハム、ソーセージやチーズの種類は豊富。バゲットやフルーツもふんだんに用意されていました。

ホテル内 スタッドレストラン(左上)、カフェEMIL'S(上中)zoom
ホテル内 スタッドレストラン(左上)、カフェEMIL'S(上中)

ホテルでゆっくり休めたので、時差ボケも無く朝からハンブルクカードを使い積極的に街に繰り出すことができました。

協力:ドイツ観光局 ⇒ https://www.germany.travel/jp/index.html
    フィンエアー  ⇒ https://www.finnair.com/jp-ja

航空ライター:Koji Kitajima
大阪府出身。幼少期より空への憧憬の念を持ったまま大人になった、今や中年の航空少年。
本業のかたわら情報を発信しています。週末は航空ライター兼ブロガーとして活動中。
旅のモットーは、「航空旅行を楽しまないと旅の魅力は半減です。旅の楽しみは空港から始まる」です。

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