旅の扉

  • 【連載コラム】旅行が大好きやか!
  • 2019年12月17日更新
亜細亜大学 経営学部 ホスピタリティ・マネジメント学科:小倉ゼミ生

「五感で和を感じるご縁の国、島根県松江市」~行って損なし!カラコロ工房~

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今回私が紹介する島根県のおすすめスポットは、「カラコロ工房」です。
カラコロ工房とは城下町松江の中心市街地に位置し、歴史あるレトロな建物と雰囲気の中、こだわりの素材を使って、「創る」「見る」「体験する」そして「味わう」ことのできる施設になっています。

カラコロ工房の建物は、建築家長野宇平治氏の設計により、昭和13年に「日本銀行松江支店」として建てられたものに改築・増築を施し、新しく「匠の館」として2000年春に開館しました。数々の西欧古典様式をもった銀行建築を世に送りだした長野氏の最晩年の作品であるこの建物は、外観に見られる全面の柱や、銀行として使われていた頃のカウンター、照明、二階部分の回廊、窓に残る格子など当時のままを残しており、なかでも貸展示室として利用されている地下の金庫室にそのまま残る大扉は、この建物が銀行であった一番の名残として公開され、平成28年2月に国の登録有形文化財に指定されました。
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外観も中もとても綺麗で、よく見ると元々は銀行だったことが分かります。カラコロ工房という名は、明治23年当時、木橋であった松江大橋をわたる下駄の「カラコロ」と響く音に、小泉八雲は深くこころにひかれ、古き良き時代の香りを残す「カラコロ工房」という名が付けられたそうです。私はこの可愛らしい名前に惹かれてカラコロ工房を選んだのも理由のひとつであり、観光客が毎年訪れる理由も名前のおかげなのではないでしょうか。
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地下の巨大な金庫室は、大扉の向こうはとても広い空間になっていました。カラコロ工房の今までの歴史や現在有効な紙幣の記載などが壁に吊るしてあり、金庫室の中は何もありませんでした。

私がカラコロ工房に訪れた時期がハロウィンシーズンだったこともあり、数人のおばけが出迎えしてくれたのは笑みがこぼれてしまいました。なかでも注目したのは、金庫室から出てすぐの場所に位置する「1億円を持ち上げて!」という1億円に似せた紙幣のレプリカです。重さはなんと10㎏あり、とても重たかったです。ここでは私も含め多くの観光客が声に出して楽しんでいる様子がうかがえました。このような経験は元銀行じゃないと出来ない素晴らしいアイデアだと思いました。
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カラコロ工房の施設内には、多くの体験コーナーがあることも魅力のひとつです。匠たちと共に作る「アクセサリー」「小物」「アート」、お茶処松江ならではの「和菓子作り体験」など、多くのことが体験でき、ここでしか手に入らない1点物の商品や素材にこだわった味自慢のお店も堪能できます。

その他、ガーデンテラス、地下、3階のレンタルスペースで、様々な「創作発表」「ライブ」「各種教室」などが開催されていました。例えば、シルバーリングが作れる彫金体験教室や、ハーバリウム体験、ステンドグラス手作り体験など種類豊富です。私は時間の関係上体験することが出来なかったのですが、是非カラコロ工房を訪れた際は多くの体験を行って頂きたいです。また、2階に上がると松江市在住の奥様方が手作りで作ったアクセサリーや小物を買うことができます。置物や勾玉など、丹精込めて作ったであろう作品が多く売られていました。
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中央のウッドデッキに入り、すぐ目にしたこの「幸運のポスト」。こちらのポストと一緒に写真を撮ると幸せになれるという注目の写真スポットです。また、このポストから手紙を送ると受け取った人にも幸運が運ばれるとも言われています。ピンクでとても可愛いらしい作りになっているので、ここで写真を撮る若者が多く見受けられました。私たちのグループも見つけてすぐ写真を撮り、幸せを分けていただけた気がします。
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カラコロ工房は、季節によって様々なイベントを開催しています。梅雨の時期には、中央ウッドデッキ広場の天井全体に傘をつけ、とてもカラフルで可愛いとSNSで話題を呼びました。他にもクリスマスや3月にはワインフェスティバルを開催するなど、多くの行事を行っていることが分かりました。

私は人生で初めて島根県を訪れて、調べて思ったのがこんなにも施設があること。銀行という場所を改築して誰もが訪れることのできる施設にした他、地下には金庫室の大扉は残されており、銀行であった名残があり、由緒正しい施設でした。

また、カラコロ工房を始めとする数々の施設でなにをすれば観光客が増えるかをとても考えていると思いました。若い人にも訪れてもらうように多くの写真スポットやイベントを設けるなど、小さな施設にも関わらず多くの観光客が楽しめる工夫を感じました。島根県に訪れた際は是非、カラコロ工房に訪れて頂きたいです。ご覧いただきありがとうございました。

小倉通孝ゼミ二期生 Kotono
亜細亜大学 経営学部 ホスピタリティ・マネジメント学科:小倉ゼミ生
亜細亜大学 経営学部 ホスピタリティ・マネジメント学科 小倉通孝ゼミ生による旅のコラム。ゼミの授業を通して訪れた国内外の観光地をフレッシュな学生の視点でレポートします。

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