みやこ下地島空港からの観光
ジェットスター・ジャパンが成田空港からみやこ下地島空港線を就航させたことで、今までと違う宮古島観光ができるようになりました。宮古島から伊良部大橋を渡った先の伊良部島や下地島がより脚光を浴びて、見落としてしまいそうな小さなビーチにも足を運びやすくなっています。
リゾートと言えばビーチへ
みやこ下地島空港ターミナルビルを離れ、南側の滑走路35を目指してみました。滑走路端を超えて行くと「中の島ビーチ」が現れます。サンゴ礁のある入り江になった構造で、中央部分にふたつの中の島が出現。この様子、ハワイで見た風景と重なります。空港のある小さな下地島に、隠れ家的ビーチがあるなんてまさにリゾート空港と言われるゆえんです。波が小さいのでシュノーケリングを楽しむ家族連れで賑わいます。隣接する観光地は「通り池」が有名。二つの池が、濃い青の水面を見せて佇む場所です。木製の散歩道が造られて、散策が可能です。突端の遊歩道は、道がそのまま海に向かって続いており、インフィニティロードと言ってもいいような雰囲気を持ちます。
空港の敷地を出て東へ向かうとすぐに伊良部島へ渡り、「渡口の浜」が出現します。白砂の浜がこのように空港の近くで見られるとは思いもよりませんでした。浜の西側に「渡口の浜食堂」と東側にはレストラン「Blue Turtle」が営業する800mの小さな場所。滑走路35に着陸する航空機の右窓から見えるところです。
北側へ変針すると、「佐和田の浜」にたどり着きます。江戸時代の津波で打ち上げられた岩がまさに奇岩となって転がっている風景が見えるのです。海に目をやると、滑走路17への進入灯が並ぶ様子があるのですが、ここは「BOTTA」というピザの店があるので目印にしてください。
伊良部大橋を渡って宮古島で見て欲しいのは、砂山ビーチ。市街地の平良から北へ4kmの位置にあって、目にまぶしい白砂が広がります。海まで降りていくことになりますが、きめの細かい砂のため、足を取られますから帰りの登りは要注意。かなりの疲労を覚悟してください。それでも、行く価値は有ります。
展望台は観光向き
伊良部島の東側で伊良部大橋より北にあるのは、「牧山展望台」。建物の構造が伊良部に渡ってくる鳥サシバの形をしています。海側にくちばしが突き出ており、船を見つめる守り神のような存在でもあります。ここからは伊良部大橋の全景が視界に入ります。流れる風は、普段感じるものとは違います。
漁港で地元を知る
展望台の北側にまわると、「佐良浜漁港」があります。漁に使う網の修理をしていた漁師に会いました。ここでは、アギヤー漁という追い込み漁が有名。その網を見せてもらいました。水深20mほどに網を置き、漁師の勘を頼りに網を引いていきます。漁のエリアはニューギニアなどの南方にまで広がっているとのことでした。
ここでは、漁港直営の「おーばんまい食堂」で、ランチがおススめ。獲れたて新鮮なマグロとカツオが食べられます。カツオ一本釣りの壁面が目印。
宿泊は「ホテルローカス」へ
みやこ下地島空港に隣接する伊良部地区にもホテルが相次いで開業しています。宮古島観光では多くの宿泊施設から選ぶことができるようになりました。比較的安くても清潔なところは外せないところ。伊良部大橋を渡って、宮古島市、市街地の近くに海運物流を担う平良港があって、その脇に建つ「ホテルローカス」を選んでみました。部屋は小振りでも、比較的安い料金で泊まれるのがいいですね。7つのタイプの中から部屋数の多いスタンダートダブルで2名宿泊して¥10,000~、メゾネットダブルでは2名宿泊で¥9,000~とお手頃。
小田急グループのUDS社が沖縄にホテルを開業し、離島で初めて宮古島にホテルを作ったのが2018年1月。まだ一年経過したばかりの新築ホテルです。元々が、設計やデザインの会社なので、ホテルの内外装にもこだわりがあります。館内のレストラン「LOCUS TABLE」で朝昼晩ご飯が用意されます。
港の風景を見ながらの滞在というのも、面白い経験です。漁船の先に見える海はまさに紺碧。多くの船が並ぶ景色も一見です。国道390号線の入り口側は部屋の廊下側。ここには沖縄の伝統的建材の花ブロックが使われて、昼と夜の表情が全く違って見えるところが特徴です。6階の部屋の上はルーフトップテラス。漁港の潮の香は、生活に結び付く柔らかな優しさに満ち溢れています。
部屋の様子は
宿泊したメゾネットダブルは、部屋は細長いながらも、天井が高く大きな窓に光が差し込み気持ちよく過ごせます。床はコンクリート、壁には中身がわかるようにイラストが描かれた麻の袋に入ったアメニティ、寝間着、スリッパやドライヤーなどが吊るされています。自然の素材を活かした宿泊が体験できます。
各部屋にはHandyスマートフォンが用意され、インターネットアクセスや、国内無料通話ができるなど、部屋の外に持ち出しもできて便利に使えます。
共用スペースへ
共用スペースは地下一階にあります。リビングのように過ごせる場所で、旅の情報冊子が置かれ、他のグループがいれば情報交換ができるような場所です。ゲームができるようになっているのが目新しいところ。外には、漁港に向かって小さなプールがあって、普段なかなか経験することのできない景観の中でプール利用が可能です。
朝食会場
朝7時から10時半まで、1階の「LOCUS TABLE」で朝食を食べることができます。自然の素材から育てられた島野菜を中心に、ブッフェメニューが並びます。ホテル自慢の朝食を是非お試しあれ。
このレストランも窓が大きく取られていて、陽を受けての朝食。一日の始まりの時間としてエネルギーが貯まっていくことを実感します。
自然の残る宮古島へ行こう
沖縄県で那覇、新石垣の各空港に次いで利用者の多い宮古空港。新たな観光需要の掘り起こしに、みやこ下地島空港の可能性は大きいものがあります。
宮古空港は国際線対応になっていないので、みやこ下地島空港への国際線就航は、訪日観光の外国人に朗報です。開発の進む宮古、伊良部、下地の3島で、自然との共生で観光振興が進むことを願っています。
協力:宮古島ロケーションサービス ⇒ http://www.miyaloca.sakura.ne.jp/
協力:ホテルローカス ⇒ https://www.hotellocus.com/