旅の扉
- 【連載コラム】地球に優しい旅しよう!
- 2017年10月19日更新
- 自然と動物好きなトラベルジャーナリストの旅コラム
travel journalist:平野 美紀
年にたった2回の特別拝観!大仏様のお顔を真正面から拝む
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- 夜間にライトアップされた東大寺
- すっかりご無沙汰してしまいましたが、実は、8月に日本に一時帰国してきました!
ちょうどお盆の時期に当たり、関西方面にて、日本の夏の風物詩である『お盆の行事』を堪能してきました。
その中で最も印象的だったのが、今回ご紹介する「東大寺の観相窓から拝顔する大仏様」です。
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- 大仏殿に入ってすぐ見える大仏様はやや斜め下から
- ■観相窓(桟唐戸)が開くのは年にたった2回
東大寺の大仏殿には、観相窓(かんそうまど(桟唐戸))という扉のついた小さな窓があります。
私自身、東大寺には子供の頃から何度か行っていますが、大仏様のお顔の正面に窓があることすら、まったく気づいていませんでした。
小さな観相窓は、縦横に框 (かまち) を組み、間に薄い板を入れた木製の扉=桟唐戸になっています。普段は、この木の扉が固く閉ざされていますので、左右の板壁と同化し、一見しただけでは、そこが窓のように開く仕組みになっているとは気づきにくい…
ですが、年にたった2回だけ、この扉が開くときがあるのです!
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- 大仏殿の観相窓が開くとき…
- ■年に2回のチャンスはお盆と元日
年にたった2回だけ観相窓が開くのは、8月15日の万灯供養会の夜(実際には、8月13日、14日、15日のお盆の3日間)と元日の0時から翌朝8時まで。
観相窓は、扉を開けると、中門の基壇上から見上げた時に、ちょうど窓の中に大仏様のお顔を拝むことができるように設計されています。
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- ライトアップされて迫力満点の金剛力士像
- 普段、大仏様を拝む場合、大仏殿の大きな扉を通りぬけ、大仏様が鎮座する台座近くで拝みますよね?この場合、大仏様のお顔は、斜め下くらいから拝むことになるかと思います。
すると、大仏様はうっすらと目を開けた状態…ほとんど閉じそうなくらいの細い目をしていらっしゃいますよね?
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- 東大寺の僧侶の方々ともおしゃべり
- ですが、観相窓を通して真正面から見た大仏様は、今まで思っていた以上にしっかりと目を開けているようにも見えるのでした。不思議!
そんな風に、今までとは違った角度から大仏様を拝むことできるチャンスは貴重。いつも以上にご利益があるような、とってもありがたい気持ちになるのです。
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- 参道に並ぶ屋台も楽しみのひとつ
- しかも、この観相窓が開く日は参拝料も無料!最終参拝時間のちょっと前に行けば、正門が閉まってしまうため、後から来る人はいませんので、ゆっくり参拝することもできます。
また、私が行った時には、僧侶の方々も揃ってお見送りしてくださいました。なんと、ありがたい~(*´∀`*)
次のチャンスは元旦。
年にたった2回の特別な日に、東大寺の大仏様を参拝して、ご利益をいっぱいいただいちゃいましょう♪