旅の扉

  • 【連載コラム】トラベルライターの旅コラム
  • 2026年7月9日更新
よくばりな旅人
Writer & Editor:永田さち子

島根でアイルランド、能登でフロリダ!? 2026夏旅は、“海外気分”を味わえる国内の「そっくり観光地」が気になる!

円安・物価高でも手軽に“海外気分”を味わえる国内のスポットが人気急上昇中!zoom
円安・物価高でも手軽に“海外気分”を味わえる国内のスポットが人気急上昇中!
空前の円安、さらに燃油サーチャージの高騰や物価高の影響で、海外旅行のハードルが高まっていることは否めません。「この夏の海外は、ちょっと様子見」という人も少なくないと思います。それでも旅好きとしては、海外気分を味わいたくてウズウズ。そこで、大手旅行予約サイト『エクスペディア(ExpediaⓇ)』が発表した、国内で“海外気分”を味わえる「そっくり観光地」ランキングをチェックしてみました。意外な場所に海外によく似た景色が広がるスポットあり興味深かったので、ご紹介したいと思います。
『エクスペディア』が発表した「そっくり観光地」ランキング。パリに行った気分になれる東京が第1位を獲得。zoom
『エクスペディア』が発表した「そっくり観光地」ランキング。パリに行った気分になれる東京が第1位を獲得。
第1位:東京 ~フランス・パリ気分を味わえる八王子市の「長池見附橋」
前年同期比で、旅行検索数が70%上昇している日本の首都・東京。観光、グルメ、ショッピング、エンターテインメントと、見どころも遊び方も多彩ななか、パリの街角にも似た優美なアーチ橋があるのが、八王子市・長池公園内の「長池見附橋」です。ヨーロッパ風の古典建築を思わせる装飾が随所に施され、水辺の光景はセーヌ川添いの遊歩道のように見えなくもありません。
上/人気観光地ランキングで常に上位に位置するパリ。下/四谷から八王子市の公園に移築された「長池見附橋」。zoom
上/人気観光地ランキングで常に上位に位置するパリ。下/四谷から八王子市の公園に移築された「長池見附橋」。
この橋、もともとは都心のJR四ツ谷駅の上に1913(大正2)年に架けられた、現存する日本最古の鉄製アーチ橋。当時は「四谷見附橋」の名があり、隣接していた迎賓館と調和をとるためネオ・バロック様式の高欄や橋灯が採用されたといわれています。1974(昭和49)年には周辺道路の拡張工事が決まり解体も予定されましたが、惜しむ声が多かったことから1993(平成5)年に現在の場所に移築されました。そんな歴史をひも解いてみると、訪れる楽しみがぐんと増えますよね。
◎長池見附橋(東京都八王子市・長池公園内)
https://www.city.hachioji.tokyo.jp/shisetsu/009/p023779.html

第2位:島根 ~“日本のアイルランド”とも称される「隠岐諸島」
日本海に浮かぶ島根県の「隠岐諸島」が、“日本のアイルランド”と呼ばれていることをご存じでしょうか? ユネスコ世界ジオパークに登録され、断崖絶壁の海岸線のダイナミックな景観や、牛がのんびりと草を食む草原の光景が、アイルランドの雄大な自然を思わせるというのが理由です。
左/自然が織りなす多彩な景観が魅力のアイルランド。右/ユネスコ世界ジオパークに登録されている「隠岐諸島」。上が知夫里島の赤ハゲ山周辺、下が西ノ島の国賀海岸。zoom
左/自然が織りなす多彩な景観が魅力のアイルランド。右/ユネスコ世界ジオパークに登録されている「隠岐諸島」。上が知夫里島の赤ハゲ山周辺、下が西ノ島の国賀海岸。
隠岐諸島は180あまりの小さな島々からなる群島。そのうち有人島は島後(どうご)と呼ばれる大きな円形の島と、西ノ島・中ノ島・知夫里島(ちぶりじま)の3島からなる島前(どうぜん)の4島です。牧歌的な景観を楽しめるのが人口600人ほどで、隠岐4島の中では人口も面積も最も小さな知夫里島。昔ながらの素朴な暮らしが今も残り、島の最高峰・赤ハゲ山周辺には穏やかな丘陵地に牧草地が広がります。いっぽう、西ノ島の国賀海岸は、日本海の荒波の浸食作用を受けた断崖絶壁と奇岩が続く、隠岐を代表する景勝地。それぞれの場所を歩くトレッキングツアーがあり、実際に自分の足で歩いて多彩な自然を感じてみるのがおすすめです。
◎隠岐諸島(島根県隠岐郡)
https://www.e-oki.net/

第3位:石川 ~フロリダ・デイトナビーチを彷彿とさせる「千里浜なぎさドライブウェイ」
アメリカ・フロリダ州のデイトナビーチといえば、波打ち際を車で走行する解放感と非日常感が人気のビーチ。その海外のビーチロードを車で飛ばす気分を味わえるのが、能登半島の中ほど、石川県・羽咋市にある「千里浜なぎさドライブウェイ」。波打ち際まで車を乗り入れドライブできる、日本で唯一のスポットです。
上/砂浜を車で走行できるフロリダ州のデイトナビーチ。下/「千里浜なぎさドライブウェイ」は、日本海に沈む夕日の絶景も楽しみ。zoom
上/砂浜を車で走行できるフロリダ州のデイトナビーチ。下/「千里浜なぎさドライブウェイ」は、日本海に沈む夕日の絶景も楽しみ。
全長約8㎞の天然の砂浜ドライブウェイは、霊峰白山から海流に乗って運ばれる砂が半島に沿って堆積して出来上がった海岸。一粒約0.2㎜という細かく均一な砂が海水を吸って固く締まっているため、タイヤがはまりにくく、車での走行が可能になっています。すぐ横に海を眺めながら波打ち際を飛ばす爽快感は、一度体験すると病みつきになると評判。車のほか、バイク、自転車も走行OKですが、夏の海水浴シーズンには臨時交通規制がかかることもあるとのことなので、注意しましょう。周辺には道の駅もあり、地元特産品やグルメも楽しみです。
◎千里浜なぎさドライブウェイ(石川県羽咋市)
https://www.hot-ishikawa.jp/spot/detail_5818.html

第4位以下には、南米ボリビア・ウニ二塩湖のような幻想的な景色が広がる「父母ヶ浜」(香川県三豊市)、オーストリアのアルプスを思わせる「旧網ノ瀬橋梁」(宮崎県延岡市)が続いています。
今回、『エクスペディア』が発表した、“海外気分”を味わえる「そっくり観光地」の中には、今までノーチェックだったスポットも。私自身、第2位の島根県出身にもかかわらず、隠岐諸島がアイルランドに似ていることに今まで気づきませんでした。灯台下暗し…とは、まさにこのこと。次回の帰省の際にはぜひ訪れて、“アイルランドに行った気分”を味わってみたいと思っています。
海外旅行好きにとってまだしばらくは厳しい状況が続きそうですが、そんなときこそ国内の「そっくり観光地」で新たな魅力を発見してみてはいかがでしょう。また、旅行予約サイトで旅のトレンドや最新のセール情報をこまめにチェックすることも忘れずに。じっくりとプランを練りながら、次の海外旅行の機会を待つことにしましょう。

◆協力:エクスペディア
http://www.expedia.co.jp
https://www.expedia.co.jp/app
Writer & Editor:永田さち子
スキー雑誌の編集を経て、フリーに。旅、食、ライフスタイルをテーマとし、記事を執筆。著書に、「自然の仕事がわかる本」(山と溪谷社)、「よくばりハワイ」「デリシャスハワイ」(翔泳社)ほか。最近は、旅先でランニングを楽しむ、“旅ラン”に夢中!
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